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しばらく泣いてから、また袋の中を見る。
「半紙だけじゃなくて、全紙まで・・・こんなに沢山・・・。」
「うちからのバイト代としても受け取って?
いつも皆のこと見ててもらってるから。」
「本当に、見てるだけなのに・・・」
「でも、皆・・・樹里ちゃんのことが大好きだから。」
それを聞いて、樹里は泣きながら頷く。
だって・・・壁一面の半紙には、本当にそう書いてあったから。
ブレている字ではあったけど、そこに“愛”は確かにのっていたから。
いつも見本を書いている子達なので、この子達がこんな字が書けることを知らなかった・・・。
「樹里ちゃんっていう見本があるからよ?
書道だけじゃなくて、生き方の見本にもなってる。」
「良い見本じゃない・・・。
バイト1つ受からないし、友達だっていない。」
「それでも、ブレない。
ブレないで・・・いつだって真っ直ぐ。
そんな見本を身近で見られるこの子達は、学校では教えてもらえないことを学んでいる。」
莉々子ちゃんに言われ、生徒達の顔を1人ずつ見ていく。
その顔に、笑ってしまった。
「みんな・・・可愛くなってきたね。」
笑いながら、泣いた・・・。
「これからもっと、可愛くなる・・・。」
「半紙だけじゃなくて、全紙まで・・・こんなに沢山・・・。」
「うちからのバイト代としても受け取って?
いつも皆のこと見ててもらってるから。」
「本当に、見てるだけなのに・・・」
「でも、皆・・・樹里ちゃんのことが大好きだから。」
それを聞いて、樹里は泣きながら頷く。
だって・・・壁一面の半紙には、本当にそう書いてあったから。
ブレている字ではあったけど、そこに“愛”は確かにのっていたから。
いつも見本を書いている子達なので、この子達がこんな字が書けることを知らなかった・・・。
「樹里ちゃんっていう見本があるからよ?
書道だけじゃなくて、生き方の見本にもなってる。」
「良い見本じゃない・・・。
バイト1つ受からないし、友達だっていない。」
「それでも、ブレない。
ブレないで・・・いつだって真っ直ぐ。
そんな見本を身近で見られるこの子達は、学校では教えてもらえないことを学んでいる。」
莉々子ちゃんに言われ、生徒達の顔を1人ずつ見ていく。
その顔に、笑ってしまった。
「みんな・・・可愛くなってきたね。」
笑いながら、泣いた・・・。
「これからもっと、可愛くなる・・・。」
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