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トボトボと家の最寄り駅から家まで歩く。
“ゆきのうえ商店街”のアーチをくぐってもまだ空は結構明るい。
商店街の中をトボトボと歩き続け、なんとなく足を止めてしまった。
宝多米店の純米酒のお店、元気さんが昔住んでいた家の前で。
2階を見上げると今日は電気がついている。
そこを何気なく見上げていた時、宝多米店の純米酒のお店の扉が開いた。
見てみると男の人、すぐ近くのハンバーガー屋の人だった。
「ミコちゃんじゃん。酒?
二十歳になってないとこの店酒売ってくれないよ!!」
「私、今年で24歳ですけど。」
「マジで!?高校生くらいかと思ってた!!」
「それは酷すぎますね。
今リクルートスーツですけど着ていますし。」
「ごめんって!!
俺デリカシーないってよく怒られる!!」
ハンバーガー屋の男の人がそう言って大笑いしながら宝多米店の2階を見上げた。
「ここさ、増田財閥の御曹司が住んでるんだよ!!
あんなデカイ家の本家の奴!!」
その言葉に私は固まった・・・。
「いくら昔ここに住んでたからって、こんなウサギ小屋みたいな所に住んでてウケるよね!!」
ハンバーガー屋の男の人は大笑いしながら私に手を振って向こうに歩いていった。
その後ろ姿を見ることなんて出来ないくらいに私はこの家を見上げ続ける。
“ゆきのうえ商店街”のアーチをくぐってもまだ空は結構明るい。
商店街の中をトボトボと歩き続け、なんとなく足を止めてしまった。
宝多米店の純米酒のお店、元気さんが昔住んでいた家の前で。
2階を見上げると今日は電気がついている。
そこを何気なく見上げていた時、宝多米店の純米酒のお店の扉が開いた。
見てみると男の人、すぐ近くのハンバーガー屋の人だった。
「ミコちゃんじゃん。酒?
二十歳になってないとこの店酒売ってくれないよ!!」
「私、今年で24歳ですけど。」
「マジで!?高校生くらいかと思ってた!!」
「それは酷すぎますね。
今リクルートスーツですけど着ていますし。」
「ごめんって!!
俺デリカシーないってよく怒られる!!」
ハンバーガー屋の男の人がそう言って大笑いしながら宝多米店の2階を見上げた。
「ここさ、増田財閥の御曹司が住んでるんだよ!!
あんなデカイ家の本家の奴!!」
その言葉に私は固まった・・・。
「いくら昔ここに住んでたからって、こんなウサギ小屋みたいな所に住んでてウケるよね!!」
ハンバーガー屋の男の人は大笑いしながら私に手を振って向こうに歩いていった。
その後ろ姿を見ることなんて出来ないくらいに私はこの家を見上げ続ける。
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