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俺が叫ぶと父さんは不思議そうな顔で俺のことを見てくる。



「神様について詳しく知りたかったのか?
“家族の力にも神様の力にも頼らない”とか言って向こうで1人で頑張ってたのに。」



「いや、言ったけど!!
それは言ったけど・・・!!
言ったけどさ~・・・神様じゃなくて俺は・・・」



俺には“巫女”がいた。



俺の心には“巫女”がいた。



だから俺はアイデンティティを強く持って向こうでも俺らしく歩くことが出来た。



こんな見た目でも日本人として。



“ゆきのうえ商店街”出身だから出会えたあの神社の“巫女”を心に持って。



人ではないと思っていた。



どこをどう見ても人ではなかった。



そう思っていた・・・。



そう思っていたけど・・・。



「めっちゃ人間じゃん!!!!」



項垂れた俺に父さんが爆笑している。



「当たり前だろ、神様なんて本当にいるわけないだろ!!
国光は神社の神主だし勘も良いから神様って呼ばれてるだけ!!
ただのあだ名だろ!!」
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