【完】約束したでしょ?忘れちゃった?(カットページ掲載済2023.4.30、詳細は内容欄に記載)

Bu-cha

文字の大きさ
235 / 236
17

17-17

しおりを挟む
私の言葉に元気さんが爆笑した。



「俺も聞いた!!
普通に仕事出来る奴だってサトシ兄が言ってた!!
小さな頃から分家の人間は分家の人間で勉強はさせられてたらしいから。」



「あと、サトシさんから唯斗君をうちで住まわせることは出来るか聞かれたんですよね。
ちゃんと家賃を払わせるからって。
唯斗君、夜遅くまでシフトを入れたいからここら辺で部屋を探してるそうなんですけど、どこも人気で空きが全然ないみたいなんですよ。」



「いや、普通に無理。
いくら広い家でも彼女が他の男と住むのは無理です。」



少し怒りながらそう言われて・・・



「それなら元気さんもうちに住みますか?
お父さんに唯斗君のことを聞いたら間借りだから凄くお安かったで・・・」



「住む!!!」



私の言葉に元気さんが被せるように返事をした。



「ここら辺マジで人気で空きがないんだよ!!
でも、カヤちゃんもいるけど大丈夫?」



「カヤは大丈夫ですよ、この神社の後を継ぐのはカヤなくらいなので。
商店街の人達の言葉を借りるなら次の神様なわけですし。」



私がそう言った時、部屋の扉がノックされた。
ソ~っと開かれた扉からはカヤの涼しい綺麗な顔が少しだけ出てきた。



「よかった、変なタイミングじゃなくて。
麦茶作りすぎちゃったんだけど飲む?
冷たくないやつだけど。」



そう言ってお盆にのせたマグカップを2つ持ってきてくれた。
1つは“M”と赤いマジックで書かれた私のマグカップ、そしてもう1つは黒い文字で“G”と書かれた元気さんのマグカップ。



「「ありがとう!!」」



元気さんと同じタイミングでお礼を伝え、それぞれ自分のマグカップを取った。
そして飲もうとしたら元気さんが爆笑して・・・



「俺の、これ麦茶じゃないよね?
炭酸みたいな泡出てるし。」



「あ、そうです、コーラにしておきました。」



カヤがそんなことを言って元気さんを真っ直ぐと見た。



「日本にいても向こうを忘れないでいられるように。
9月から日本にいながらもっと世界と繋がっていないといけないようですので。」



「そうだね、9月で増田ホールディングスで海外事業部の統括部長になる。
グループ全体の海外事業のことを見ていくことになるからもっと広い世界になる。
俺達が立ち上げた会社は5ヵ国だから。」



元気さんの言葉には首を傾げながら聞いた。



「4ヵ国じゃなかったでしたっけ?」



「ああ、うん、4ヵ国だったんだけど9月で5ヵ国になる。」



そう言ってから楽しそうな顔で笑った。



「美鼓ちゃんだから言っちゃうけど、小関部長をうちに貰うから。」



「元気さん達の会社にですか?」



「そう、俺達の保険会社、その日本支社の支社長になる。
日本の保険会社では小関部長みたいな人の方が好まれるから。
お兄さんがもっと優秀だったから先に増田生命に勤めたらしいけど、小関部長も真面目過ぎるくらいに優秀な人だからね。」



そう言った後に私にマグカップを近付けてきた。



「増田ホールディングスに俺達の会社を吸収合併させた。
その契約の為にこの前信之君が来てたけど、分家の人間達や各会社のトップの前で実質的な社長が俺だって説明してくれたから、今回俺が増田ホールディングスの海外事業統括部の部長になることも反対されなかった。」



「そうだったんですね、おめでとうございます。」



増田ホールディングスでも一歩偉くなった元気さんのマグカップに私のマグカップをつけた。



そして2人で飲んだ後、元気さんが嬉しそうな顔で自分のマグカップを見た。



「美鼓ちゃんのマグカップを買った時に自分のも買ってたんだ。
離れてても一緒にお茶してる気持ちになれるように。」



「私もこのマグカップで麦茶を飲んでましたよ。」



「元気君を捨てた時にマグカップもなくなってたけどね?」



カヤの言葉には慌てたけれど、元気さんは爆笑している。



そんな元気さんにカヤも楽しそうに笑って・・・



「“ゆきのうえ商店街”に遊びに行くなら早く行ってくれない?
私、夕方から予定あるから。」



そんな言葉には元気さんと一緒に首を傾げた。



「え!?アイスのテイクアウトを持って帰るって昨日約束したでしょ!?
忘れちゃった!?」



元気さんと部屋でイチャイチャし始めた時にそんなようなことを扉越しに約束したような気もして・・・。



元気さんを見ると元気さんもアワアワとしていて珍しく本当に忘れていたらしい。



「早く2人で“ゆきのうえ商店街”に遊びに行ってきて!!」



「「了解です・・・!!」」












end........
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

【完結】退職を伝えたら、無愛想な上司に囲われました〜逃げられると思ったのが間違いでした〜

来栖れいな
恋愛
逃げたかったのは、 疲れきった日々と、叶うはずのない憧れ――のはずだった。 無愛想で冷静な上司・東條崇雅。 その背中に、ただ静かに憧れを抱きながら、 仕事の重圧と、自分の想いの行き場に限界を感じて、私は退職を申し出た。 けれど―― そこから、彼の態度は変わり始めた。 苦手な仕事から外され、 負担を減らされ、 静かに、けれど確実に囲い込まれていく私。 「辞めるのは認めない」 そんな言葉すらないのに、 無言の圧力と、不器用な優しさが、私を縛りつけていく。 これは愛? それともただの執着? じれじれと、甘く、不器用に。 二人の距離は、静かに、でも確かに近づいていく――。 無愛想な上司に、心ごと囲い込まれる、じれじれ溺愛・執着オフィスラブ。 ※この物語はフィクションです。 登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。

お兄ちゃんはお兄ちゃんだけど、お兄ちゃんなのにお兄ちゃんじゃない!?

すずなり。
恋愛
幼いころ、母に施設に預けられた鈴(すず)。 お母さん「病気を治して迎えにくるから待ってて?」 その母は・・迎えにくることは無かった。 代わりに迎えに来た『父』と『兄』。 私の引き取り先は『本当の家』だった。 お父さん「鈴の家だよ?」 鈴「私・・一緒に暮らしていいんでしょうか・・。」 新しい家で始まる生活。 でも私は・・・お母さんの病気の遺伝子を受け継いでる・・・。 鈴「うぁ・・・・。」 兄「鈴!?」 倒れることが多くなっていく日々・・・。 そんな中でも『恋』は私の都合なんて考えてくれない。 『もう・・妹にみれない・・・。』 『お兄ちゃん・・・。』 「お前のこと、施設にいたころから好きだった・・・!」 「ーーーーっ!」 ※本編には病名や治療法、薬などいろいろ出てきますが、全て想像の世界のお話です。現実世界とは一切関係ありません。 ※コメントや感想などは受け付けることはできません。メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 ※孤児、脱字などチェックはしてますが漏れもあります。ご容赦ください。 ※表現不足なども重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけたら幸いです。(それはもう『へぇー・・』ぐらいに。)

ズボラ上司の甘い罠

松田丹子(まつだにこ)
恋愛
小松春菜の上司、小野田は、無精髭に瓶底眼鏡、乱れた髪にゆるいネクタイ。 仕事はできる人なのに、あまりにももったいない! かと思えば、イメチェンして来た課長はタイプど真ん中。 やばい。見惚れる。一体これで仕事になるのか? 上司の魅力から逃れようとしながら逃れきれず溺愛される、自分に自信のないフツーの女子の話。になる予定。

19時、駅前~俺様上司の振り回しラブ!?~

霧内杳/眼鏡のさきっぽ
恋愛
【19時、駅前。片桐】 その日、机の上に貼られていた付箋に戸惑った。 片桐っていうのは隣の課の俺様課長、片桐課長のことでいいんだと思う。 でも私と片桐課長には、同じ営業部にいるってこと以外、なにも接点がない。 なのに、この呼び出しは一体、なんですか……? 笹岡花重 24歳、食品卸会社営業部勤務。 真面目で頑張り屋さん。 嫌と言えない性格。 あとは平凡な女子。 × 片桐樹馬 29歳、食品卸会社勤務。 3課課長兼部長代理 高身長・高学歴・高収入と昔の三高を満たす男。 もちろん、仕事できる。 ただし、俺様。 俺様片桐課長に振り回され、私はどうなっちゃうの……!?

出逢いがしらに恋をして 〜一目惚れした超イケメンが今日から上司になりました〜

泉南佳那
恋愛
高橋ひよりは25歳の会社員。 ある朝、遅刻寸前で乗った会社のエレベーターで見知らぬ男性とふたりになる。 モデルと見まごうほど超美形のその人は、その日、本社から移動してきた ひよりの上司だった。 彼、宮沢ジュリアーノは29歳。日伊ハーフの気鋭のプロジェクト・マネージャー。 彼に一目惚れしたひよりだが、彼には本社重役の娘で会社で一番の美人、鈴木亜矢美の花婿候補との噂が……

【本編、番外編完結】血の繋がらない叔父にひたすら片思いしていたいのに、婚約者で幼馴染なアイツが放っておいてくれません

恩田璃星
恋愛
蓮見千歳(はすみちとせ)は、血の繋がりのない叔父、遼平に少しでも女性として見てもらいと、幼い頃から努力を続けてきた。 そして、大学卒業を果たし千歳は、念願叶って遼平の会社で働き始めるが、そこには幼馴染の晴臣(はるおみ)も居た。 千歳が遼平に近づくにつれ、『一途な想い』が複雑に交錯していく。 第14回恋愛小説対象にエントリーしています。 ※別タイトルで他サイト様掲載作品になります。 番外編は現時点でアルファポリス様限定で掲載しております。

ワケあり上司とヒミツの共有

咲良緋芽
恋愛
部署も違う、顔見知りでもない。 でも、社内で有名な津田部長。 ハンサム&クールな出で立ちが、 女子社員のハートを鷲掴みにしている。 接点なんて、何もない。 社内の廊下で、2、3度すれ違った位。 だから、 私が津田部長のヒミツを知ったのは、 偶然。 社内の誰も気が付いていないヒミツを 私は知ってしまった。 「どどど、どうしよう……!!」 私、美園江奈は、このヒミツを守れるの…?

淫らな蜜に狂わされ

歌龍吟伶
恋愛
普段と変わらない日々は思わぬ形で終わりを迎える…突然の出会い、そして体も心も開かれた少女の人生録。 全体的に性的表現・性行為あり。 他所で知人限定公開していましたが、こちらに移しました。 全3話完結済みです。

処理中です...