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この人に何度もお願いされ、何度も“智”と名前を呼んだ。



何度も、何度も、何度も・・・



そして・・・








この人は、また、大笑いをした・・・










「なに?今度は、何なの!?」





驚いている私を抱き締めながら、ずっと、ずっと、笑っていて・・・。





「キミの名前も、呼んでいい・・・?」




「いいわよ・・・。」




嬉しそうに笑うこの人が、私を見詰める・・・




「“ののか”。」




私の大嫌いな名前が・・・




「・・・なんか、いいわね。」




ずっと、この名前が大嫌いだった。
だって、全然セクシーでゴージャスじゃない。
両親のことは大好きだけど、この名前のことだけはいつも文句を言っていた。




「もう1回、言ってみて?」



「“ののか”。」








もう1回、この人が名前を呼んだ瞬間・・・











「・・・ンッ」




深いキスをされた・・・。
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