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「そんなにガッカリした顔しないでくれよ。」



お兄さんが大笑いしているけど・・・



「今の流れは、今度こそ忍者だと思ったのに・・・もう、忍者にしましょう。
兄も弟もなんなの?
こんなに引っ張ったくせに、落ちがそんな話なの?」



お兄さんがもっと大笑いしながら、私を見る。



「面白い子が来たな~。」



「“お母さん”に似てるよ。」



目を真っ赤にしているお父さんが、少し復活したのか急に話に入ってきた。



「・・・似てないだろ?」



「“お母さん”も仮面をしてる人だったから。
俺の前ではこんな感じだった、なんとなくだけど。」



お父さんがティッシュでまた目を拭きながら、智を見た。



「センスの良い子を見付けたな。」



「・・・ありがとうございます。」



と、また智がゆっくりと丁寧な動作でお辞儀をする。
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