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そして・・・、10月15日





「おめでとーーーーーーっっ!!!」




始業前の社内にみんなの拍手が鳴り響く。




誰かに言ったような気もするけど、誰に言ったのか分からないくらいの会話で・・・
今日の私の誕生日当日の朝、智と婚姻届を提出してきた。




そんな軽かった会話なのに、それをしっかり覚えていて、こんなお祝いまでしてくれるうちの会社のみんな。




そんなみんなを選んだ人、花崎さんが花束を抱えて私の所に来てくれる・・・。




私の大好きな花、真っ赤な赤いバラが沢山入っている花束・・・
きっと、花崎さんが選んでくれたんだろうな・・・と。
忙しかった花崎さんを見ながら、申し訳ない気持ちと嬉しい気持ちがグチャグチャになる。




「屋敷さん、ご結婚おめでとうございます。」



「・・・こんなのいらないのに。」




そんな返事しか出来なくて・・・花束を受け取り・・・
こんなに綺麗で輝いている花束は見たことがなくて、やっぱり嬉しい気持ちが勝った。




そんな私を見ながら、花崎さんが顔中を嬉しそうな顔にして、笑った。





「あなた、相変わらずつまんない顔ね?」



「はい。」



「でも、良い表情になってきたじゃない。」



「それなら、よかったです。」
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