10 / 102
1
1-10
しおりを挟む
ピッ…………………………ピッ………………………ピッ……………………ピッ……………………
今日からは花音ちゃんから教えて貰った、フットワークをしている部員を一切見ることなく笛を拭き、部員のテーピングを次々としていくという技をやってみる。
磯貝さんはまだテーピングが出来ず、大量のドリンク作りと大量のゼッケンの準備をして貰っている。
「すげーな佐藤。
そのやり方は佐藤が・・・佐藤花音がやり始めた、うちの伝統の技。」
土屋先生が楽しそうに笑いながら登場し、私の近くにあるパイプ椅子に座った。
「足首や指、肩や膝だけじゃなくて腰とかまでテーピング出来るんだって?」
笛とテーピングを続けながら頷く。
「マネージャーとしても優秀じゃねーか。
昨日の記録もよく付けられてた。
2年と3年の名前も短時間でよく覚えてたな。
あの記録がないとシュートの確率やプレーの成功率が数字として出せなくなる。
プレーヤーとしても優秀だった分、今までのマネージャーとも違った視点で記録プラスαの活動日誌をありがとな、参考にさせて貰う。」
また笛を続けながら頷くと、昨日はテーピングをしなかった部員の順番になった。
"どこをテーピングする?”
笛を続けながら首を傾げると、その部員は急にバスパンを少し下ろして・・・
そして、ロンTまで捲り上げた。
それには驚き笛を吹くのを忘れてしまい・・・
「腰もテーピング出来るって聞いて。
腰お願いして良い?」
女子では有り得ない腹筋の割れ方、盛り上がり方・・・
女子とは全然違う肌の質感・・・。
何も言えない私に向けた大きな大きな背中・・・。
下げたバスパンの下にはパンツらしき物までチラッとだけど見えていて・・・。
それには、自分でも分かるくらいに顔が熱くなってくる。
顔だけではなく全身が熱くなってきて・・・。
「おいおい、大丈夫か?
男の身体見るの初めて?」
口からポロッと笛を落とし、目をギュッと瞑りながら土屋先生に何度も頷く。
「お父さんの裸とかも全然見たことない・・・。」
「分かった、足と指のテーピングだけ佐藤がやって。
後は俺がやるから。」
「すみません・・・。」
「いや、久しぶりに恥じらいのある女子高生の姿を見て逆に安心した。
最近の女子高生とかマセ過ぎてて怖えーもん。」
星野先輩みたいにからかってこない土屋先生にはめちゃくちゃ安心し、”30歳のオジサンとはいえめちゃくちゃイケメンの土屋先生は中身までイケメン・・・っっ"と思った時・・・
「佐藤、顔真っ赤だぞ!!!」
「耳まで真っ赤になってる、漫画かよ!!!」
「でも結構可愛い!!!」
「可愛い可愛い!!!」
「なのに竜也かよ!!!ってなる!!!」
「マジで竜也先輩。」
「女版竜也!!!」
「竜也がいなかったら”可愛い!!”になるはずなのに、竜也がいるから竜也にしか見えなくなる!!」
「こうなったらもう、おっぱい見せて貰うしかないっすね!!
おっぱいついてたら流石に竜也先輩に見えないっすもん!!」
「あーーー!!!お前、明日女バスのキャプテンにチクってやる!!!」
「やめてくださいやめてくださいっっ!!
俺が悪かったです!!!竜也先輩ごめ・・・・じゃなかった、佐藤ごめん!!!」
「おらっ、続きやるぞ!!!!」
ピッ
私ではなく土屋先生が笛を吹いてくれた。
私は両手で頬を隠しながら後ろを向き、深呼吸を繰り返す。
テーピングに並んでいる部員達がニヤニヤと笑っているのは視界に入ったけれど、それを無視して深呼吸を繰り返す。
"それなら守、お前セックス下手なの?”
”あ・・・・そっか、そういうことか。”
”えっ、そんなこと全然ないよ!?”
”この際だからハッキリ言った方が良いぞ?”
”本当に大丈夫だから~・・・っっ”
今朝聞いてしまったそんな会話が今思い浮かんでしまった。
今日はそればかり考えていたからかもしれない。
"佐藤先輩、彼女とエッチしてたんだ・・・。”
"嫌だな・・・・・。”
そう思いながらも佐藤先輩が彼女とエッチをする姿を妄想してしまい、そして彼女ではなく私とそういうことをしてくれる所まで妄想してしまったからかもしれない。
私の妄想の中であんなにボヤケていた佐藤先輩が、少しだけハッキリとした・・・。
見たことがない佐藤先輩のお腹や背中にさっきの男子の身体が重なる・・・。
重なってしまって・・・。
何度も何度も深呼吸をしたけれど、顔の熱さも身体の熱さもなかなか引くことはなかった。
佐藤先輩の顔を直視することも出来ず、たまに私の方を見ているような佐藤先輩と目を合わせないようにしながら、必死にマネージャーとしての仕事をこなしていった。
今日からは花音ちゃんから教えて貰った、フットワークをしている部員を一切見ることなく笛を拭き、部員のテーピングを次々としていくという技をやってみる。
磯貝さんはまだテーピングが出来ず、大量のドリンク作りと大量のゼッケンの準備をして貰っている。
「すげーな佐藤。
そのやり方は佐藤が・・・佐藤花音がやり始めた、うちの伝統の技。」
土屋先生が楽しそうに笑いながら登場し、私の近くにあるパイプ椅子に座った。
「足首や指、肩や膝だけじゃなくて腰とかまでテーピング出来るんだって?」
笛とテーピングを続けながら頷く。
「マネージャーとしても優秀じゃねーか。
昨日の記録もよく付けられてた。
2年と3年の名前も短時間でよく覚えてたな。
あの記録がないとシュートの確率やプレーの成功率が数字として出せなくなる。
プレーヤーとしても優秀だった分、今までのマネージャーとも違った視点で記録プラスαの活動日誌をありがとな、参考にさせて貰う。」
また笛を続けながら頷くと、昨日はテーピングをしなかった部員の順番になった。
"どこをテーピングする?”
笛を続けながら首を傾げると、その部員は急にバスパンを少し下ろして・・・
そして、ロンTまで捲り上げた。
それには驚き笛を吹くのを忘れてしまい・・・
「腰もテーピング出来るって聞いて。
腰お願いして良い?」
女子では有り得ない腹筋の割れ方、盛り上がり方・・・
女子とは全然違う肌の質感・・・。
何も言えない私に向けた大きな大きな背中・・・。
下げたバスパンの下にはパンツらしき物までチラッとだけど見えていて・・・。
それには、自分でも分かるくらいに顔が熱くなってくる。
顔だけではなく全身が熱くなってきて・・・。
「おいおい、大丈夫か?
男の身体見るの初めて?」
口からポロッと笛を落とし、目をギュッと瞑りながら土屋先生に何度も頷く。
「お父さんの裸とかも全然見たことない・・・。」
「分かった、足と指のテーピングだけ佐藤がやって。
後は俺がやるから。」
「すみません・・・。」
「いや、久しぶりに恥じらいのある女子高生の姿を見て逆に安心した。
最近の女子高生とかマセ過ぎてて怖えーもん。」
星野先輩みたいにからかってこない土屋先生にはめちゃくちゃ安心し、”30歳のオジサンとはいえめちゃくちゃイケメンの土屋先生は中身までイケメン・・・っっ"と思った時・・・
「佐藤、顔真っ赤だぞ!!!」
「耳まで真っ赤になってる、漫画かよ!!!」
「でも結構可愛い!!!」
「可愛い可愛い!!!」
「なのに竜也かよ!!!ってなる!!!」
「マジで竜也先輩。」
「女版竜也!!!」
「竜也がいなかったら”可愛い!!”になるはずなのに、竜也がいるから竜也にしか見えなくなる!!」
「こうなったらもう、おっぱい見せて貰うしかないっすね!!
おっぱいついてたら流石に竜也先輩に見えないっすもん!!」
「あーーー!!!お前、明日女バスのキャプテンにチクってやる!!!」
「やめてくださいやめてくださいっっ!!
俺が悪かったです!!!竜也先輩ごめ・・・・じゃなかった、佐藤ごめん!!!」
「おらっ、続きやるぞ!!!!」
ピッ
私ではなく土屋先生が笛を吹いてくれた。
私は両手で頬を隠しながら後ろを向き、深呼吸を繰り返す。
テーピングに並んでいる部員達がニヤニヤと笑っているのは視界に入ったけれど、それを無視して深呼吸を繰り返す。
"それなら守、お前セックス下手なの?”
”あ・・・・そっか、そういうことか。”
”えっ、そんなこと全然ないよ!?”
”この際だからハッキリ言った方が良いぞ?”
”本当に大丈夫だから~・・・っっ”
今朝聞いてしまったそんな会話が今思い浮かんでしまった。
今日はそればかり考えていたからかもしれない。
"佐藤先輩、彼女とエッチしてたんだ・・・。”
"嫌だな・・・・・。”
そう思いながらも佐藤先輩が彼女とエッチをする姿を妄想してしまい、そして彼女ではなく私とそういうことをしてくれる所まで妄想してしまったからかもしれない。
私の妄想の中であんなにボヤケていた佐藤先輩が、少しだけハッキリとした・・・。
見たことがない佐藤先輩のお腹や背中にさっきの男子の身体が重なる・・・。
重なってしまって・・・。
何度も何度も深呼吸をしたけれど、顔の熱さも身体の熱さもなかなか引くことはなかった。
佐藤先輩の顔を直視することも出来ず、たまに私の方を見ているような佐藤先輩と目を合わせないようにしながら、必死にマネージャーとしての仕事をこなしていった。
0
あなたにおすすめの小説
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
隣に住んでいる後輩の『彼女』面がガチすぎて、オレの知ってるラブコメとはかなり違う気がする
夕姫
青春
【『白石夏帆』こいつには何を言っても無駄なようだ……】
主人公の神原秋人は、高校二年生。特別なことなど何もない、静かな一人暮らしを愛する少年だった。東京の私立高校に通い、誰とも深く関わらずただ平凡に過ごす日々。
そんな彼の日常は、ある春の日、突如現れた隣人によって塗り替えられる。後輩の白石夏帆。そしてとんでもないことを言い出したのだ。
「え?私たち、付き合ってますよね?」
なぜ?どうして?全く身に覚えのない主張に秋人は混乱し激しく否定する。だが、夏帆はまるで聞いていないかのように、秋人に猛烈に迫ってくる。何を言っても、どんな態度をとっても、その鋼のような意思は揺るがない。
「付き合っている」という謎の確信を持つ夏帆と、彼女に振り回されながらも憎めない(?)と思ってしまう秋人。これは、一人の後輩による一方的な「好き」が、平凡な先輩の日常を侵略する、予測不能な押しかけラブコメディ。
プール終わり、自分のバッグにクラスメイトのパンツが入っていたらどうする?
九拾七
青春
プールの授業が午前中のときは水着を着こんでいく。
で、パンツを持っていくのを忘れる。
というのはよくある笑い話。
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる