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「元気だよ。
母さんは美容部員として働いてて、父さんは何か色々と働いてる。」
ユズがいなくなってからお父さんから聞いた話。
ユズのお店はお父さんの家の方のお店だった。
そこにお嫁さんとして来てくれたお母さんが頑張ったけれど、百貨店が出来てからは苦しくなった。
ユズのお父さんは援助を断り、そしてお母さんの実家へと身を寄せることとなった。
驚くことに、ユズが住んでいるのはここからそんなに遠くない地域だった。
ユズの話を聞きながらお父さんの話を思い出していると、ユズの隣に座っている結子が暗い顔で俯いた。
あまりにも暗い顔なので驚き、声を掛けようとしたら・・・
「前を向いてろ、結子。
下なんて向いてたら何も見えないだろ。」
和が力強い声でそう言った。
「うん・・・。」
和の声に結子がゆっくりと顔を上げる。
「しっかりと見ろ、目を逸らすな。」
「うん・・・。」
そんな2人の不思議なやり取りを見ていると、私の隣にいたキミヨが口を開いた。
「いとこって結婚出来るんだっけ?
2人って付き合ってるの?」
キミヨのそんな言葉には幼馴染みの女の子達は何度も頷いている。
それに和と結子は困った顔で笑いだした。
「それ、中学の頃から散々言われたんだよ!!
いとこなんて家族だろ、マジで!!
しかも顔が俺の妹と同じ顔過ぎて怖い!!」
「それに和、好きな女の子いるからな?」
ユズの言葉に女の子達がピクリと前のめりに動いた。
母さんは美容部員として働いてて、父さんは何か色々と働いてる。」
ユズがいなくなってからお父さんから聞いた話。
ユズのお店はお父さんの家の方のお店だった。
そこにお嫁さんとして来てくれたお母さんが頑張ったけれど、百貨店が出来てからは苦しくなった。
ユズのお父さんは援助を断り、そしてお母さんの実家へと身を寄せることとなった。
驚くことに、ユズが住んでいるのはここからそんなに遠くない地域だった。
ユズの話を聞きながらお父さんの話を思い出していると、ユズの隣に座っている結子が暗い顔で俯いた。
あまりにも暗い顔なので驚き、声を掛けようとしたら・・・
「前を向いてろ、結子。
下なんて向いてたら何も見えないだろ。」
和が力強い声でそう言った。
「うん・・・。」
和の声に結子がゆっくりと顔を上げる。
「しっかりと見ろ、目を逸らすな。」
「うん・・・。」
そんな2人の不思議なやり取りを見ていると、私の隣にいたキミヨが口を開いた。
「いとこって結婚出来るんだっけ?
2人って付き合ってるの?」
キミヨのそんな言葉には幼馴染みの女の子達は何度も頷いている。
それに和と結子は困った顔で笑いだした。
「それ、中学の頃から散々言われたんだよ!!
いとこなんて家族だろ、マジで!!
しかも顔が俺の妹と同じ顔過ぎて怖い!!」
「それに和、好きな女の子いるからな?」
ユズの言葉に女の子達がピクリと前のめりに動いた。
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