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帰りの新幹線、隣に座りさっきから無言でいる宝田に改めて謝る。



「さっきはごめんね、“乾杯の酒”のことをバラしちゃって。」



「ん?ああ、あれは素晴らしい舌だったよね、ありがとう。
嘘偽もない俺の宝剣の素晴らしい舌だったよ。」



宝田がそう言って、凄く満足そうに笑った。
その笑顔に私は少しムッとした。



「あの時に怒ってたの嘘偽だったの?」



「うん、ごめんね。
心の中で“マジで愛してる”としか思ってなかった。」



そんなことを普通の顔でサラッと言ってきて、それには驚く。
驚き固まっている私を見た後、宝田は普通の顔で缶ビールを呑んでいる。



そして・・・



「このまま実家に帰ろうか。
宮本明日香については、後はうちの社長2人と専務・・・それと俺の友達に任せる。
宮本さんが“宮本武蔵”が美味しかったって言ってたことをすぐに帰って父さんに伝えないと嘘偽になるしね。」



そう言って私に笑い掛けてきたので、それに私も頷き缶ビールを呑んだ。
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