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部屋に運ばれてきた豪華な懐石料理を砂川さんと2人でムシャムシャと食べていく。
私の隣の席でゆっくりゆっくりと食べている佐伯さんのことをまた見て、伝える。
「演技をしなくていいよ?
普通に食べてよ。」
「これが私の普通だよ?」
「そうなの?」
驚きながら砂川さんのことを見ると、砂川さんも驚いた顔で佐伯さんのことを見ている。
「“ママ”だった人が100回は噛むような人だから、私も自然とそうなって。
だからこっちが普通の方。
私は純愛ちゃんの彼氏なんだから、彼女の前で演技なんてしないよ。
格好つけることはあるけど演技はしない。」
「そっか・・・。」
何だか嬉しい気持ちになり、砂川さんの方を向いた。
「だって!
砂川さんって読みが甘いね!!」
「その通りだね・・・。
見当違いをしていた。」
そう口にしてから、楽しそうに笑った。
「ホールディングスの経理部の女性達はみんな良い意味でも期待を裏切れる人ばかりだからね。」
「良い意味でもって?」
「普段は俺に対してパワハラとセクハラ三昧なのに、俺が他の部門の人から何かと指摘されていたりすると、その人に対して驚くくらい俺のフォローをしてくれる所とか。」
「みんな凄く優しいじゃん。」
「経理部の女性達は優しい所もあるんだよね。」
「うん、だから今は経理部に所属している純愛ちゃんが課長とエッチしてくれるんだって。」
私からタイミングを見て砂川さんに伝えようと思っていた言葉を佐伯さんが不機嫌な顔で伝えてしまった。
「いいの・・・?」
驚いている砂川さんが私のことを見てきて、私は恥ずかしくて目を逸らした。
「普通のエッチの“実戦”がないなんて砂川さんが可哀想だし。」
「「実戦・・・っ」」
佐伯さんと砂川さんが2人で吹き出した。
「全然笑い事じゃないから。
口頭での指導なんて何も身にならない。
日々の鍛練が“試合”で出てくるもので、“試合”での“実戦”が成果に繋がっていくものだから。」
「それ、剣道の話じゃ~ん。」
「剣道だけじゃないよ、営業でもそう。
“うち”の営業ってロープレに力入れてるよね?
セクハラ研修も多かっただろうけど定期的にロープレの研修が開かれて、先輩だけじゃなくて同期同士でも評価し合ったり意見を出し合ったり。」
「年に1度ロープレ大会が開かれてその年の優勝者を決めるしね。」
「なんか楽しそ~♪
純愛ちゃん優勝した?」
「全然ダメ、1回も優勝したことない。
3年連続で田代が優勝して殿堂入りしてたのを眺めてただけだったよ。」
「え~!?田代が殿堂入りなの!?」
「田代君のは毎年面白かったよ。」
「あのロープレ大会だけは笑いも取れないと優勝出来ないんだよね。
田代は素でやってるだけなのに笑われてて、本人は何で笑いが起きたのか分からずそのリアクションも面白くてまた笑いが起きる感じで。」
増田ホールディングスに来てからまだ1ヶ月も経っていないのに、増田生命にいた時のことが遠い昔のように感じる。
それはそうなのかもしれない。
“増田生命で働いている”ということを強く実感出来ていたのは営業部でのこと。
「私、田代よりも成績良かったんだよ・・・。」
過去の自慢話を口にした。
当時は1度も自慢したことなんてないのに。
「それを言うなら、俺は“純ちゃん”より成績が良かったけどね。」
「それを言うなら私なんて増田社長のコネ入社だし。」
「「・・・・・・。」」
佐伯さんの自慢には砂川さんと無言になると、佐伯さんが羨ましそうに私達のことを見た。
「いいなぁ、楽しそう。」
「ホールディングスの経理部もそんなに楽しくないの?」
「楽しいと思ったことはないな。」
「お金を預かっている場所だから就業時間中はみんな真面目に仕事をしてくれているよ。」
砂川さんが優しい顔で佐伯さんのことを見た。
「経理部での仕事では楽しいと思う瞬間はないに等しいかもね。
お金を稼ぐことはとても大変なことでもあるけど、成果が実るだけではなくその過程でも色んなドラマがあるものだから、“楽しい”と思える瞬間も多々あるものなんだよ。」
「ドラマ・・・か。」
「経理部以外の仕事もしてみたい?」
「ちょっと興味はある。
でも私はコネ入社だからね。
羽鳥さんの下でないと働かせて貰えない。」
こんな時にも羽鳥さんの名前が出てきた。
「“彼女”は経理部でもお金を稼ぎたがっているからね。
そのうち佐伯さんにも仕事を振るよ。」
「羽鳥さん、私に振ってくれるかな。」
「羽鳥さんじゃなくて俺が振るよ。」
「課長が?」
「うん、俺は経理部の課長だからね。
“彼女”にも伝えておく。」
こんな話でも、羽鳥さんの名前を聞いただけで抑えられない怒りの感情が込み上げてくる。
だから、口にした。
「話変わるけど、私の生理が終わったらエッチする?」
無理矢理だけど口にした。
嬉しそうに頷く砂川さんの顔を見て、泣きたくなった。
私の隣の席でゆっくりゆっくりと食べている佐伯さんのことをまた見て、伝える。
「演技をしなくていいよ?
普通に食べてよ。」
「これが私の普通だよ?」
「そうなの?」
驚きながら砂川さんのことを見ると、砂川さんも驚いた顔で佐伯さんのことを見ている。
「“ママ”だった人が100回は噛むような人だから、私も自然とそうなって。
だからこっちが普通の方。
私は純愛ちゃんの彼氏なんだから、彼女の前で演技なんてしないよ。
格好つけることはあるけど演技はしない。」
「そっか・・・。」
何だか嬉しい気持ちになり、砂川さんの方を向いた。
「だって!
砂川さんって読みが甘いね!!」
「その通りだね・・・。
見当違いをしていた。」
そう口にしてから、楽しそうに笑った。
「ホールディングスの経理部の女性達はみんな良い意味でも期待を裏切れる人ばかりだからね。」
「良い意味でもって?」
「普段は俺に対してパワハラとセクハラ三昧なのに、俺が他の部門の人から何かと指摘されていたりすると、その人に対して驚くくらい俺のフォローをしてくれる所とか。」
「みんな凄く優しいじゃん。」
「経理部の女性達は優しい所もあるんだよね。」
「うん、だから今は経理部に所属している純愛ちゃんが課長とエッチしてくれるんだって。」
私からタイミングを見て砂川さんに伝えようと思っていた言葉を佐伯さんが不機嫌な顔で伝えてしまった。
「いいの・・・?」
驚いている砂川さんが私のことを見てきて、私は恥ずかしくて目を逸らした。
「普通のエッチの“実戦”がないなんて砂川さんが可哀想だし。」
「「実戦・・・っ」」
佐伯さんと砂川さんが2人で吹き出した。
「全然笑い事じゃないから。
口頭での指導なんて何も身にならない。
日々の鍛練が“試合”で出てくるもので、“試合”での“実戦”が成果に繋がっていくものだから。」
「それ、剣道の話じゃ~ん。」
「剣道だけじゃないよ、営業でもそう。
“うち”の営業ってロープレに力入れてるよね?
セクハラ研修も多かっただろうけど定期的にロープレの研修が開かれて、先輩だけじゃなくて同期同士でも評価し合ったり意見を出し合ったり。」
「年に1度ロープレ大会が開かれてその年の優勝者を決めるしね。」
「なんか楽しそ~♪
純愛ちゃん優勝した?」
「全然ダメ、1回も優勝したことない。
3年連続で田代が優勝して殿堂入りしてたのを眺めてただけだったよ。」
「え~!?田代が殿堂入りなの!?」
「田代君のは毎年面白かったよ。」
「あのロープレ大会だけは笑いも取れないと優勝出来ないんだよね。
田代は素でやってるだけなのに笑われてて、本人は何で笑いが起きたのか分からずそのリアクションも面白くてまた笑いが起きる感じで。」
増田ホールディングスに来てからまだ1ヶ月も経っていないのに、増田生命にいた時のことが遠い昔のように感じる。
それはそうなのかもしれない。
“増田生命で働いている”ということを強く実感出来ていたのは営業部でのこと。
「私、田代よりも成績良かったんだよ・・・。」
過去の自慢話を口にした。
当時は1度も自慢したことなんてないのに。
「それを言うなら、俺は“純ちゃん”より成績が良かったけどね。」
「それを言うなら私なんて増田社長のコネ入社だし。」
「「・・・・・・。」」
佐伯さんの自慢には砂川さんと無言になると、佐伯さんが羨ましそうに私達のことを見た。
「いいなぁ、楽しそう。」
「ホールディングスの経理部もそんなに楽しくないの?」
「楽しいと思ったことはないな。」
「お金を預かっている場所だから就業時間中はみんな真面目に仕事をしてくれているよ。」
砂川さんが優しい顔で佐伯さんのことを見た。
「経理部での仕事では楽しいと思う瞬間はないに等しいかもね。
お金を稼ぐことはとても大変なことでもあるけど、成果が実るだけではなくその過程でも色んなドラマがあるものだから、“楽しい”と思える瞬間も多々あるものなんだよ。」
「ドラマ・・・か。」
「経理部以外の仕事もしてみたい?」
「ちょっと興味はある。
でも私はコネ入社だからね。
羽鳥さんの下でないと働かせて貰えない。」
こんな時にも羽鳥さんの名前が出てきた。
「“彼女”は経理部でもお金を稼ぎたがっているからね。
そのうち佐伯さんにも仕事を振るよ。」
「羽鳥さん、私に振ってくれるかな。」
「羽鳥さんじゃなくて俺が振るよ。」
「課長が?」
「うん、俺は経理部の課長だからね。
“彼女”にも伝えておく。」
こんな話でも、羽鳥さんの名前を聞いただけで抑えられない怒りの感情が込み上げてくる。
だから、口にした。
「話変わるけど、私の生理が終わったらエッチする?」
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嬉しそうに頷く砂川さんの顔を見て、泣きたくなった。
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