157 / 166
10
10-12
しおりを挟む
「きれ~い!!!
桜よりもピンクなんだ~!!!
可愛い~!!!」
砂川さんの家の縁側で佐伯さんと砂川さんに挟まれ私が座り、大きな窓から見える豪華な日本庭園に広がるハナカイドウのピンク色の世界を眺める。
「うん、桜よりもピンクで綺麗で可愛いよね。」
「純愛ちゃんは今日からこのハナカイドウでお花見し放題なのか~。
それも貸し切りで!」
手に持った缶チューハイを開けようとした時、佐伯さんがその缶チューハイをスッと横から取り上げた。
「これから毎日お花見が出来るから、今日はお酒を飲むのはやめておこう。」
「何で?」
「お腹も痛いだろうしまだ出血してるからね。
女には毎月1週間生理の期間があって、その時には身体を特に大切にしてあげた方が良い。」
「そういうのはしたことがないかも。
みんなしてるのかな?」
「生理は人によって全然違うらしいから“みんな”のことはあんまり関係がないかな。
同じような体型で同じような食べ物を食べて同じように生活をしていても全然違う。
姉妹でも全然違うくらいだから。
幼馴染みの子達と一緒に育つ中で知ったこと。」
「生理のことを友達同士だと深く話さないし、自分の身体で起きていることだから説明をしたとしても伝えるのが難しいんだよな。」
「みんな実際にその身体になってみないと分からないよね。」
佐伯さんが私の缶チューハイを開け、一口だけ口にした。
そしてハナカイドウを眺めながら・・・
「幼馴染みのみんなから私は“可哀想”と思われてる。
心臓のこともこの背中のことも、幼馴染みはみんな“可哀想”という目で見てくる。
でも、私は可哀想なんかじゃない。」
どこまでも綺麗な横顔で、どこまでも強い眼差しで、綺麗な口から綺麗な言葉を出してくる。
「私はこの心臓とこの背中を持っていたからこそ出来たことが沢山ある。
こんな不完全で醜い身体だからこそ嬉しくて楽しくて幸せだったことも、どうしようもなく辛くて苦しくて悲しかったことも、沢山ある。
その全部が今の私に繋がってるから私は全然可哀想なんかじゃない。
そう説明をしても誰も分かってくれなくて、“可哀想”って目で見てくる。」
「佐伯さんは綺麗だよ。」
佐伯さんの横顔に自然と口にすると、佐伯さんが嬉しそうな顔で私のことを見た。
「純愛ちゃんこそめちゃくちゃ綺麗。
こんなに綺麗な人はなかなかいないよ、ね!課長!!」
「綺麗かどうかは俺には全く分からない。」
「はあ!?課長、マジでそういう所!!
経理部のみんなが怒ってるのはマジでそういう所だって!!」
「2人で真面目な話をしていたから口を挟まなかったけど、俺でも分かる話をしてくれるかな。
2人で何の話をしているのか全く分からない。
女性の身体のことに関しては俺がいない時に2人でゆっくりと話せば良い。」
「それじゃあダメなんだって!!
課長が純愛ちゃんのお世話をするんでしょ!?
女の子の身体はめっっっっちゃ繊細なの!!
生理期間中だけじゃなくて毎日の生活が次の生理の体調に繋がったりするんだよ!?
女の子にとってホルモンバランスってめちゃくちゃ大切なことなの!!」
望の影響により健康でいられるような生活は知っていたつもりでいた。
でも望の口から出て来るそれらは全て一平さんへの想いから出て来るような言葉で。
だから女に特化している健康とは違うような話だったと佐伯さんの言葉により今になって気付いた。
「食べたい物を食べて飲みたい物を飲むのが1番だと俺は思うけど。
その方がストレスもない。
俺は純愛ちゃんにそんな生活を送って欲しいと思っている。」
「こういう男いるんだよね~。
そういう男、私凄く好きだけど!!!」
佐伯さんが嘆きながら私のことを見た。
「この人、純愛ちゃんにはめちゃくちゃ甘やかすだけの人っぽいから、純愛ちゃんが自分で自分のことを少し厳しくしていかないといけないパターンだ!!
課長って経理部では優しいけど厳しい感じもある人だからそこは安心してたけど、たぶんダメな人だ!!」
佐伯さんが必死な顔で砂川さんの膝の方を指差した。
「さっきからネコちゃんにオヤツばっかりあげてるからネコちゃんは課長の膝で寝始めたし!!
言葉の通りに猫かわいがりするだけの人なんだよ!!
・・・私、そういう男好きだけどさ~!!!」
桜よりもピンクなんだ~!!!
可愛い~!!!」
砂川さんの家の縁側で佐伯さんと砂川さんに挟まれ私が座り、大きな窓から見える豪華な日本庭園に広がるハナカイドウのピンク色の世界を眺める。
「うん、桜よりもピンクで綺麗で可愛いよね。」
「純愛ちゃんは今日からこのハナカイドウでお花見し放題なのか~。
それも貸し切りで!」
手に持った缶チューハイを開けようとした時、佐伯さんがその缶チューハイをスッと横から取り上げた。
「これから毎日お花見が出来るから、今日はお酒を飲むのはやめておこう。」
「何で?」
「お腹も痛いだろうしまだ出血してるからね。
女には毎月1週間生理の期間があって、その時には身体を特に大切にしてあげた方が良い。」
「そういうのはしたことがないかも。
みんなしてるのかな?」
「生理は人によって全然違うらしいから“みんな”のことはあんまり関係がないかな。
同じような体型で同じような食べ物を食べて同じように生活をしていても全然違う。
姉妹でも全然違うくらいだから。
幼馴染みの子達と一緒に育つ中で知ったこと。」
「生理のことを友達同士だと深く話さないし、自分の身体で起きていることだから説明をしたとしても伝えるのが難しいんだよな。」
「みんな実際にその身体になってみないと分からないよね。」
佐伯さんが私の缶チューハイを開け、一口だけ口にした。
そしてハナカイドウを眺めながら・・・
「幼馴染みのみんなから私は“可哀想”と思われてる。
心臓のこともこの背中のことも、幼馴染みはみんな“可哀想”という目で見てくる。
でも、私は可哀想なんかじゃない。」
どこまでも綺麗な横顔で、どこまでも強い眼差しで、綺麗な口から綺麗な言葉を出してくる。
「私はこの心臓とこの背中を持っていたからこそ出来たことが沢山ある。
こんな不完全で醜い身体だからこそ嬉しくて楽しくて幸せだったことも、どうしようもなく辛くて苦しくて悲しかったことも、沢山ある。
その全部が今の私に繋がってるから私は全然可哀想なんかじゃない。
そう説明をしても誰も分かってくれなくて、“可哀想”って目で見てくる。」
「佐伯さんは綺麗だよ。」
佐伯さんの横顔に自然と口にすると、佐伯さんが嬉しそうな顔で私のことを見た。
「純愛ちゃんこそめちゃくちゃ綺麗。
こんなに綺麗な人はなかなかいないよ、ね!課長!!」
「綺麗かどうかは俺には全く分からない。」
「はあ!?課長、マジでそういう所!!
経理部のみんなが怒ってるのはマジでそういう所だって!!」
「2人で真面目な話をしていたから口を挟まなかったけど、俺でも分かる話をしてくれるかな。
2人で何の話をしているのか全く分からない。
女性の身体のことに関しては俺がいない時に2人でゆっくりと話せば良い。」
「それじゃあダメなんだって!!
課長が純愛ちゃんのお世話をするんでしょ!?
女の子の身体はめっっっっちゃ繊細なの!!
生理期間中だけじゃなくて毎日の生活が次の生理の体調に繋がったりするんだよ!?
女の子にとってホルモンバランスってめちゃくちゃ大切なことなの!!」
望の影響により健康でいられるような生活は知っていたつもりでいた。
でも望の口から出て来るそれらは全て一平さんへの想いから出て来るような言葉で。
だから女に特化している健康とは違うような話だったと佐伯さんの言葉により今になって気付いた。
「食べたい物を食べて飲みたい物を飲むのが1番だと俺は思うけど。
その方がストレスもない。
俺は純愛ちゃんにそんな生活を送って欲しいと思っている。」
「こういう男いるんだよね~。
そういう男、私凄く好きだけど!!!」
佐伯さんが嘆きながら私のことを見た。
「この人、純愛ちゃんにはめちゃくちゃ甘やかすだけの人っぽいから、純愛ちゃんが自分で自分のことを少し厳しくしていかないといけないパターンだ!!
課長って経理部では優しいけど厳しい感じもある人だからそこは安心してたけど、たぶんダメな人だ!!」
佐伯さんが必死な顔で砂川さんの膝の方を指差した。
「さっきからネコちゃんにオヤツばっかりあげてるからネコちゃんは課長の膝で寝始めたし!!
言葉の通りに猫かわいがりするだけの人なんだよ!!
・・・私、そういう男好きだけどさ~!!!」
0
あなたにおすすめの小説
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です
朝陽七彩
恋愛
私は。
「夕鶴、こっちにおいで」
現役の高校生だけど。
「ずっと夕鶴とこうしていたい」
担任の先生と。
「夕鶴を誰にも渡したくない」
付き合っています。
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
神城夕鶴(かみしろ ゆづる)
軽音楽部の絶対的エース
飛鷹隼理(ひだか しゅんり)
アイドル的存在の超イケメン先生
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
彼の名前は飛鷹隼理くん。
隼理くんは。
「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」
そう言って……。
「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」
そして隼理くんは……。
……‼
しゅっ……隼理くん……っ。
そんなことをされたら……。
隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。
……だけど……。
え……。
誰……?
誰なの……?
その人はいったい誰なの、隼理くん。
ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。
その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。
でも。
でも訊けない。
隼理くんに直接訊くことなんて。
私にはできない。
私は。
私は、これから先、一体どうすればいいの……?
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
旧校舎の地下室
守 秀斗
恋愛
高校のクラスでハブられている俺。この高校に友人はいない。そして、俺はクラスの美人女子高生の京野弘美に興味を持っていた。と言うか好きなんだけどな。でも、京野は美人なのに人気が無く、俺と同様ハブられていた。そして、ある日の放課後、京野に俺の恥ずかしい行為を見られてしまった。すると、京野はその事をバラさないかわりに、俺を旧校舎の地下室へ連れて行く。そこで、おかしなことを始めるのだったのだが……。
皇宮女官小蘭(シャオラン)は溺愛され過ぎて頭を抱えているようです!?
akechi
恋愛
建国して三百年の歴史がある陽蘭(ヤンラン)国。
今年16歳になる小蘭(シャオラン)はとある目的の為、皇宮の女官になる事を決めた。
家族に置き手紙を残して、いざ魑魅魍魎の世界へ足を踏み入れた。
だが、この小蘭という少女には信じられない秘密が隠されていた!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる