1 / 12
1
しおりを挟む
俺の父さんと母さんは、昔からお互いの本音を隠しまくっているような2人だった。
でも、本音を言えないもどかしさやイライラ、そして苦しみや切なさ、その全てを力に変えていくようにも見えていた。
だからといって俺に理解出来るわけもなく。
常に“早く本音を言い合えばいいのに、何でそんなに面倒なことをしているんだ”と純粋に思っていた。
「正志のお父さんとお母さん、また喧嘩してるの?」
家の1階で父さんが営んでいるながみね酒店。
その前で秋の満月をしばらく見上げた後、スウェット姿のまま隣にある宝多米店の真琴の部屋に入ったらすぐに聞かれた。
同じ年の真琴とは小学校4年生の頃から付き合っている。
俺から普通に告白をして、普通に付き合い続けて中学3年になった。
「父さんは母さんのことが好きだって真琴から聞いてなかったら、何で離婚しないのか謎な親だったと思うくらいに大喧嘩してるぞ、今。」
「2人とも相当口悪くなるからね。
正志のお母さんも昔からお父さんのことが好きだと思うってうちのお母さんは言ってるから両想いだろうに、あの2人何してるんだろうね、マジで。」
「ある種の変態プレイだよな、あそこまで来ると。」
物事がついた頃から父さんと母さんはよく大喧嘩をしていた。
それをこの商店街の大人達はニコニコと笑顔で見ていて、その反応に恐怖を抱いていた。
そんな時、幼稚園で真琴からサラッと言われた。
“私、正志のことが好きだから、隠し事とかしたくないから言うね!
正志のお父さんって、正志のお母さんより前に結婚してた女の人がいるんだって!
昨日うちのお父さんが酔っ払った時に言ってた!”
そんな言葉を真琴から聞いた時はもっと恐怖を抱いた。
だから父さんも母さんも喧嘩ばかりなのかと、やっと分かったから。
でも、本音を言えないもどかしさやイライラ、そして苦しみや切なさ、その全てを力に変えていくようにも見えていた。
だからといって俺に理解出来るわけもなく。
常に“早く本音を言い合えばいいのに、何でそんなに面倒なことをしているんだ”と純粋に思っていた。
「正志のお父さんとお母さん、また喧嘩してるの?」
家の1階で父さんが営んでいるながみね酒店。
その前で秋の満月をしばらく見上げた後、スウェット姿のまま隣にある宝多米店の真琴の部屋に入ったらすぐに聞かれた。
同じ年の真琴とは小学校4年生の頃から付き合っている。
俺から普通に告白をして、普通に付き合い続けて中学3年になった。
「父さんは母さんのことが好きだって真琴から聞いてなかったら、何で離婚しないのか謎な親だったと思うくらいに大喧嘩してるぞ、今。」
「2人とも相当口悪くなるからね。
正志のお母さんも昔からお父さんのことが好きだと思うってうちのお母さんは言ってるから両想いだろうに、あの2人何してるんだろうね、マジで。」
「ある種の変態プレイだよな、あそこまで来ると。」
物事がついた頃から父さんと母さんはよく大喧嘩をしていた。
それをこの商店街の大人達はニコニコと笑顔で見ていて、その反応に恐怖を抱いていた。
そんな時、幼稚園で真琴からサラッと言われた。
“私、正志のことが好きだから、隠し事とかしたくないから言うね!
正志のお父さんって、正志のお母さんより前に結婚してた女の人がいるんだって!
昨日うちのお父さんが酔っ払った時に言ってた!”
そんな言葉を真琴から聞いた時はもっと恐怖を抱いた。
だから父さんも母さんも喧嘩ばかりなのかと、やっと分かったから。
0
あなたにおすすめの小説
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
還暦の性 若い彼との恋愛模様
MisakiNonagase
恋愛
還暦を迎えた和子。保持する資格の更新講習で二十代後半の青年、健太に出会った。何気なくてLINE交換してメッセージをやりとりするうちに、胸が高鳴りはじめ、長年忘れていた恋心に花が咲く。
そんな還暦女性と二十代の青年の恋模様。
その後、結婚、そして永遠の別れまでを描いたストーリーです。
全7話
大嫌いな歯科医は変態ドS眼鏡!
霧内杳/眼鏡のさきっぽ
恋愛
……歯が痛い。
でも、歯医者は嫌いで痛み止めを飲んで我慢してた。
けれど虫歯は歯医者に行かなきゃ治らない。
同僚の勧めで痛みの少ない治療をすると評判の歯科医に行ったけれど……。
そこにいたのは変態ドS眼鏡の歯科医だった!?
密室に二人閉じ込められたら?
水瀬かずか
恋愛
気がつけば会社の倉庫に閉じ込められていました。明日会社に人 が来るまで凍える倉庫で一晩過ごすしかない。一緒にいるのは営業 のエースといわれている強面の先輩。怯える私に「こっちへ来い」 と先輩が声をかけてきて……?
義兄様と庭の秘密
結城鹿島
恋愛
もうすぐ親の決めた相手と結婚しなければならない千代子。けれど、心を占めるのは美しい義理の兄のこと。ある日、「いっそ、どこかへ逃げてしまいたい……」と零した千代子に対し、返ってきた言葉は「……そうしたいなら、そうする?」だった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる