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病院と薬局からの帰り道、先生が運転してくれている車の後部座席に座り、熱すぎる身体を感じながら口だけを動かす。
「都内で一人暮らしなのに車を持ってるとか、やっぱりお金を稼いでる人は違うね。
しかもこんなに大きな車。」
高級車ではなく“大きな車”と言った。
独身の先生が最大で7人乗れる車を持っていたから。
車を持っていることは知っていたけれど、まさかこんなに大きな車に乗っているとは思わなかった。
「乗り心地が良いからな。
それにお前が今座ってる席は自動で動いて老人でも乗り降りしやすいんだよ。」
「おじいちゃんとかおばあちゃんを乗せることがあるんだ?」
「いや、ねーな。」
その返事には怠い身体でも大きめに笑った。
「今の会話なに!?」
「ジサマが乗らねーんだよ!!
あ、ジサマはじいちゃんのことな?
1度も乗らないまま向こうに行きやがって。」
「そっか・・・。」
「あ、天国じゃねーぞ?老人ホームな!!」
「そっか!!!」
それには少し安心して大きく返事をした。
「おじいちゃんの為にこの車を選んだんだ?
口は悪いけど優しい孫じゃん。」
「ジサマとバサマに育てて貰ったからな、俺は。
お父さんもお母さんも一緒に住んでなかったから。」
初めて聞くその話には少しだけ驚いていると、先生がマンションの駐車場に車をとめながら続けた。
「バサマが死んだ時、高校3年の冬だったしな。
ジサマだけでも車で何処にでも連れていってやれる大人になろうと思ってたのに、老人ホームにも電車と新幹線を使って普通に1人で勝手に行きやがったよ。」
「それって、カヤにとってのおじいちゃんでもある人?
カヤがたまに“会いたいな”って言ってたんだよね。」
「なんだよあいつ、口だけ女!!
あいつジサマに会いに行ったことなんて1度もねーぞ!?美鼓も!!」
先生が怒りながら車を降り、私も出ようとしたら先生がこっちに回ってきて扉を開けてくれた。
めちゃくちゃ怒っている顔で。
結構本気で怒っている顔なので、私は先生に教えてあげた。
「カヤは、“私とお姉ちゃんはおじいちゃんの孫じゃないから。”って言ってた。」
「はあ?」
「“おじいちゃんの孫は1人だけ。
おじいちゃんは残りの全ての人生と愛情をその孫の為だけに使うから、私とお姉ちゃんはまだ会いに行かない。”って言ってた。」
「都内で一人暮らしなのに車を持ってるとか、やっぱりお金を稼いでる人は違うね。
しかもこんなに大きな車。」
高級車ではなく“大きな車”と言った。
独身の先生が最大で7人乗れる車を持っていたから。
車を持っていることは知っていたけれど、まさかこんなに大きな車に乗っているとは思わなかった。
「乗り心地が良いからな。
それにお前が今座ってる席は自動で動いて老人でも乗り降りしやすいんだよ。」
「おじいちゃんとかおばあちゃんを乗せることがあるんだ?」
「いや、ねーな。」
その返事には怠い身体でも大きめに笑った。
「今の会話なに!?」
「ジサマが乗らねーんだよ!!
あ、ジサマはじいちゃんのことな?
1度も乗らないまま向こうに行きやがって。」
「そっか・・・。」
「あ、天国じゃねーぞ?老人ホームな!!」
「そっか!!!」
それには少し安心して大きく返事をした。
「おじいちゃんの為にこの車を選んだんだ?
口は悪いけど優しい孫じゃん。」
「ジサマとバサマに育てて貰ったからな、俺は。
お父さんもお母さんも一緒に住んでなかったから。」
初めて聞くその話には少しだけ驚いていると、先生がマンションの駐車場に車をとめながら続けた。
「バサマが死んだ時、高校3年の冬だったしな。
ジサマだけでも車で何処にでも連れていってやれる大人になろうと思ってたのに、老人ホームにも電車と新幹線を使って普通に1人で勝手に行きやがったよ。」
「それって、カヤにとってのおじいちゃんでもある人?
カヤがたまに“会いたいな”って言ってたんだよね。」
「なんだよあいつ、口だけ女!!
あいつジサマに会いに行ったことなんて1度もねーぞ!?美鼓も!!」
先生が怒りながら車を降り、私も出ようとしたら先生がこっちに回ってきて扉を開けてくれた。
めちゃくちゃ怒っている顔で。
結構本気で怒っている顔なので、私は先生に教えてあげた。
「カヤは、“私とお姉ちゃんはおじいちゃんの孫じゃないから。”って言ってた。」
「はあ?」
「“おじいちゃんの孫は1人だけ。
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