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「カヤとこういうお泊まりは初めて~!!
お泊まり自体は修学旅行以来かな?」



修学旅行の時のカヤの様子を思い出し、私は笑いながら一緒に湯船に浸かっているカヤに聞いた。



「カヤって絶対に写真に映らない子だったよね。
自然といなくなってたりカヤだけボヤけてたり変な光で顔が見えなかったり。」



「うん、私が副ちゃんの友達だってまだ知られるわけにいかなかったからかな。」



「“朝の人”に?」



「うん、“朝の人”に。」



カヤが綺麗な顔をめちゃくちゃ困った顔にさせた後に両手で顔を覆った。



「ほんっっっとうに嫌だ!!!
めっっっっっちゃキモい!!!!
私と同じ歳でお姉ちゃんにソックリな顔をしてる副ちゃんに手を出したとかキモすぎる!!!
無理!!!本っっっっ当に無理!!!!」



初めて見るカヤのこんな姿には大笑いしてしまい、何だか泣けてきて笑いながら答えた。



「手なんて出されてないよ!!
・・・手は出されたけど下半身は出されてないよ!!」



「いや──────っ!!!!
キッモ!!!マジでキモい!!!!
やだやだやだ!!!!」



乱れに乱れまくっているカヤにしばらく大笑いを続け、スラッとした綺麗な身体をしているカヤに言った。



「カヤから“上手くいく”って言って貰えたこともあるけどさ、それって朝1番の娘として、朝人が老人になってもご飯を作り続ける存在ってことで“上手くいく”なのかな?」



「そこまでは分からない、ごめんね。
当てようと思って当てられるものではないんだよね。
浮かんでくるだけで・・・。
でも自分の時もそうだったけど、“朝”のこともあんまり浮かんでこない。
“上手くいく”っていうのは分かるけど、それがどんな形なのかまでは分からないや。」



「“朝”ってウケるね。
私は“朝の人”って呼んでたけどさ。」



私がそう言って笑うと、カヤが真剣な顔で私のことを見詰めてきた。



「朝のことを“朝人”って呼んでたのはおじいちゃんとおばあちゃんだけ。
その2人だけが呼んでもいい特別な名前だったの。
朝にはお父さんもお母さんもいない、私の方の家族だって“家族”ではない。
朝は彼女にも“松戸”か“先生”って呼ばせてたよ?」
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