【完】秋の夜長に見る恋の夢

Bu-cha

文字の大きさ
6 / 235
1

1-6

しおりを挟む
3日後・・・



「小町さん!!よろしくお願いします!!」



研究職で1番若い男の子、竹之内君が元気な声で生ビールを持ち上げそう言ってくれた。
その掛け声に合わせ他の皆も声を出し、乾杯をした。



チェーン店の居酒屋のお座敷。
こういうお店に入るのは初めてだった。
これまでの部署では結構お洒落なお店での歓迎会だったから。



“生でいいですか?”と聞かれ、頷いた。
初めて飲む生ビールは苦かった。



お酒が強そうに見えるようだけど、私はお酒がほとんど飲めない。
“飲めない”というより、“飲まない”。



お酒を飲むと眠くなるから。



私はとにかく眠りたくなくて。
夢を見てしまうから。
大好きな人の夢を見てしまうから。



「小町さん、これ美味しいですよ!!」



若い女の子・・・。
今年25歳の米倉さんが唐揚げをお皿に盛り私に渡してくれた。
それにお礼を言って一口は食べる。



最近脂っこい物を食べると少し胃もたれをするようになってきた。



「矢田さ~ん!!唐揚げです!!」



「すみません。」



米倉さんが矢田さんに唐揚げを沢山盛ったお皿を渡していた。



「矢田さんって37歳になったのに唐揚げ大好きなんですよ!
結構食べるのに細くて、全部脳に栄養が回ってるんだと思ってます!!」



「だから新薬を創り出せるんだろうね。」



矢田さんは、うちの会社で斬新な切り口により次々と新薬を創りだしている。



「矢田さん!今日は何も落とさないで下さいよ!!」



「矢田さん急に何か落とすから~!!」



「仕事中はないけどね?
他の部署の人達から、女の子に話し掛けられるとキョドってるって噂されてますよ!?」



「全然そんなことはないのに、たまに何か落としたり挙動不審になっていたりするからですよ!!」



矢田さんの周りには女の子や同年代くらいの女性が沢山座っていて、その皆が甲斐甲斐しく矢田さんのお世話をしている。



仕事は出来る人なのだと思うけど、だからか抜けている所もある人のようで。
“すみません”を繰り返しながら女の子や女性達に何かをやってもらっている。



「小町さんって社長が決めた婚約者がいるんですよね!?
俺驚きましたよ!!
今の時代でも社長の娘ともなるとそういうのがあるんですね!!」



若い男の子、竹之内君が遠慮なくそう言ってきた。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

【完結】退職を伝えたら、無愛想な上司に囲われました〜逃げられると思ったのが間違いでした〜

来栖れいな
恋愛
逃げたかったのは、 疲れきった日々と、叶うはずのない憧れ――のはずだった。 無愛想で冷静な上司・東條崇雅。 その背中に、ただ静かに憧れを抱きながら、 仕事の重圧と、自分の想いの行き場に限界を感じて、私は退職を申し出た。 けれど―― そこから、彼の態度は変わり始めた。 苦手な仕事から外され、 負担を減らされ、 静かに、けれど確実に囲い込まれていく私。 「辞めるのは認めない」 そんな言葉すらないのに、 無言の圧力と、不器用な優しさが、私を縛りつけていく。 これは愛? それともただの執着? じれじれと、甘く、不器用に。 二人の距離は、静かに、でも確かに近づいていく――。 無愛想な上司に、心ごと囲い込まれる、じれじれ溺愛・執着オフィスラブ。 ※この物語はフィクションです。 登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

俺様上司に今宵も激しく求められる。

美凪ましろ
恋愛
 鉄面皮。無表情。一ミリも笑わない男。  蒔田一臣、あたしのひとつうえの上司。  ことあるごとに厳しくあたしを指導する、目の上のたんこぶみたいな男――だったはずが。 「おまえの顔、えっろい」  神様仏様どうしてあたしはこの男に今宵も激しく愛しこまれているのでしょう。  ――2000年代初頭、IT系企業で懸命に働く新卒女子×厳しめの俺様男子との恋物語。 **2026.01.02start~2026.01.17end** ◆エブリスタ様にも掲載。人気沸騰中です! https://estar.jp/novels/26513389

(完)百合短編集 

南條 綾
恋愛
ジャンルは沢山の百合小説の短編集を沢山入れました。

先生

藤谷 郁
恋愛
薫は28歳の会社員。 町の絵画教室で、穏やかで優しい先生と出会い、恋をした。 ひとまわりも年上の島先生。独身で、恋人もいないと噂されている。 だけど薫は恋愛初心者。 どうすればいいのかわからなくて…… ※他サイトに掲載した過去作品を転載(全年齢向けに改稿)

小野寺社長のお気に入り

茜色
恋愛
朝岡渚(あさおかなぎさ)、28歳。小さなイベント企画会社に転職して以来、社長のアシスタント兼お守り役として振り回される毎日。34歳の社長・小野寺貢(おのでらみつぐ)は、ルックスは良いが生活態度はいい加減、デリカシーに欠ける困った男。 悪天候の夜、残業で家に帰れなくなった渚は小野寺と応接室で仮眠をとることに。思いがけず緊張する渚に、「おまえ、あんまり男を知らないだろう」と小野寺が突然迫ってきて・・・。 ☆全19話です。「オフィスラブ」と謳っていますが、あまりオフィスっぽくありません。 ☆「ムーンライトノベルズ」様にも掲載しています。

ブラック企業で倒れた私を、ネトゲ仲間の社長が強制保護して溺愛しています

紅 与一
恋愛
過労で倒れた私を救ったのは、 ネトゲ仲間――そしてIT企業の若き社長。 「もう君は、僕の管理下だよ」 退院と同時に退職手続きは完了。 住む場所も、生活も、すべて彼に囲われた。 外出制限、健康管理、過保護な独占欲。 甘くて危険な“保護生活”の中で、 私は少しずつ彼に心を奪われていく――。 元社畜OL×執着気味の溺愛社長 囲い込み同棲ラブストーリー。

病弱な彼女は、外科医の先生に静かに愛されています 〜穏やかな執着に、逃げ場はない〜

来栖れいな
恋愛
――穏やかな微笑みの裏に、逃げられない愛があった。 望んでいたわけじゃない。 けれど、逃げられなかった。 生まれつき弱い心臓を抱える彼女に、政略結婚の話が持ち上がった。 親が決めた未来なんて、受け入れられるはずがない。 無表情な彼の穏やかさが、余計に腹立たしかった。 それでも――彼だけは違った。 優しさの奥に、私の知らない熱を隠していた。 形式だけのはずだった関係は、少しずつ形を変えていく。 これは束縛? それとも、本当の愛? 穏やかな外科医に包まれていく、静かで深い恋の物語。 ※この物語はフィクションです。 登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。

処理中です...