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「あ、矢田さんもいるんだ!!」
色々な人が天野さんと私がいる席にも来てくれ、1時間くらい経った時に天野さんがそう言った。
「今日はお皿が落ちた音がしなかったから、いないと思ってました!!」
「矢田さんってそんなにお皿落としてるの?」
「食堂でも居酒屋でも、たまに自販機の前で缶コーヒー落としたりしてますね!!」
「そうなんだ・・・。
私は見たことないんだよね。」
「小町先輩、お昼休みと定時後少し寝てるからじゃないですか?
矢田さんが落としてるのってお昼休みとか定時後なんですよね。
仕事中に集中しすぎて仕事以外はボーッとしてるんですかね?」
「・・・確かに、生活力がない人ではあるけど。」
「そっか、小町先輩って研究職の配属になったんですよね!?
矢田さん・・・懐に入ってくるのが得意ですよね~。」
天野さんがそう言いながらどこかを見ているので、私もそっちの方を見てみた。
そしたら・・・あの女の子が矢田さんの隣に座って楽しそうに話している。
お昼休みは悪口みたいなことを言っていたのに。
「私も矢田さんに演技なことを言っちゃったくらいで!!
柔らかい雰囲気だから気が抜けて言っちゃったのかなと思っていましたけど、たぶん違うなと。」
「違うの?」
「たぶん、私の懐に矢田さんの方から入ってきたんですよね。
一瞬で気を許したように感じましたけど、一瞬で懐に入られたので観念しちゃったのかもしれません。」
天野さんが矢田さんについて私が考えもしなかったことを言う。
「小町先輩とはまた違う感じなんですよね!
小町先輩は、気付かないうちに誘導してくるので!!」
「誘導?私が・・・?」
「小池さんの不審な経費申請から、私が調査をしたくなるように誘導されたんだと思います!!」
「そんなつもりはなかったんだけど・・・。」
「私もその時は気付かなくて!!
でも、今考えたらそうなのかなって。
加賀社長の娘さんですしね、あの人がお父さんならそうやって育てられてるはずですよ!!」
それは良いのか悪いのか考えていると・・・天野さんは心底羨ましそうな顔で私を見た。
「良いことも悪いことも世の中の何に対しても、年齢や性別もどんな血が入っていようと名前も関係ないんです。
大切なのはどうやって育てられたかです。
でも・・・」
天野さんが言葉を切って私を見詰めた。
「小町先輩は名前の通り“小町”という美しい女性で、あの加賀社長から育てられた。
何でしたっけ?小野小町の有名な歌。
花の色が色褪せちゃうやつ。
昔ですし、小野小町は見た目の美しさだけを考えたのかもしれませんけど、現代ではそんなことはありませんからね!」
「そうだね、内面の美しさとかどうやって生きてきたかとか・・・。」
「私の親は元ヤンで、私の名前もこんな感じで。
でも、“どうやって育てられたか”を考えたら、私は両親から激しすぎる愛の中、激しすぎる教えを教わり育てられて。」
「天野さん・・・そうだよね~!!
中身が今時の若い子じゃないもんね!!
仕事にこんな情熱を向けられる子ってなかなかいないから!!」
「情熱じゃなくて、命ですね。
命を削って仕事をしてお給料を貰うっていう教えだったので。」
天野さんがそんなことを言った・・・。
「ここは戦場らしいから、私の婚約者が言うには。」
「なるほど・・・。
それなら確かに命懸けになるわけですね!!」
天野さんがお酒をグビグビと飲み、料理をまたムシャムシャと食べ始めた。
「強い身体に強い精神が作られるので!!
いっぱい食べて身体を動かして、いっぱい寝て!!!
来週からまた戦場で命懸けで戦えるように!!!」
色々な人が天野さんと私がいる席にも来てくれ、1時間くらい経った時に天野さんがそう言った。
「今日はお皿が落ちた音がしなかったから、いないと思ってました!!」
「矢田さんってそんなにお皿落としてるの?」
「食堂でも居酒屋でも、たまに自販機の前で缶コーヒー落としたりしてますね!!」
「そうなんだ・・・。
私は見たことないんだよね。」
「小町先輩、お昼休みと定時後少し寝てるからじゃないですか?
矢田さんが落としてるのってお昼休みとか定時後なんですよね。
仕事中に集中しすぎて仕事以外はボーッとしてるんですかね?」
「・・・確かに、生活力がない人ではあるけど。」
「そっか、小町先輩って研究職の配属になったんですよね!?
矢田さん・・・懐に入ってくるのが得意ですよね~。」
天野さんがそう言いながらどこかを見ているので、私もそっちの方を見てみた。
そしたら・・・あの女の子が矢田さんの隣に座って楽しそうに話している。
お昼休みは悪口みたいなことを言っていたのに。
「私も矢田さんに演技なことを言っちゃったくらいで!!
柔らかい雰囲気だから気が抜けて言っちゃったのかなと思っていましたけど、たぶん違うなと。」
「違うの?」
「たぶん、私の懐に矢田さんの方から入ってきたんですよね。
一瞬で気を許したように感じましたけど、一瞬で懐に入られたので観念しちゃったのかもしれません。」
天野さんが矢田さんについて私が考えもしなかったことを言う。
「小町先輩とはまた違う感じなんですよね!
小町先輩は、気付かないうちに誘導してくるので!!」
「誘導?私が・・・?」
「小池さんの不審な経費申請から、私が調査をしたくなるように誘導されたんだと思います!!」
「そんなつもりはなかったんだけど・・・。」
「私もその時は気付かなくて!!
でも、今考えたらそうなのかなって。
加賀社長の娘さんですしね、あの人がお父さんならそうやって育てられてるはずですよ!!」
それは良いのか悪いのか考えていると・・・天野さんは心底羨ましそうな顔で私を見た。
「良いことも悪いことも世の中の何に対しても、年齢や性別もどんな血が入っていようと名前も関係ないんです。
大切なのはどうやって育てられたかです。
でも・・・」
天野さんが言葉を切って私を見詰めた。
「小町先輩は名前の通り“小町”という美しい女性で、あの加賀社長から育てられた。
何でしたっけ?小野小町の有名な歌。
花の色が色褪せちゃうやつ。
昔ですし、小野小町は見た目の美しさだけを考えたのかもしれませんけど、現代ではそんなことはありませんからね!」
「そうだね、内面の美しさとかどうやって生きてきたかとか・・・。」
「私の親は元ヤンで、私の名前もこんな感じで。
でも、“どうやって育てられたか”を考えたら、私は両親から激しすぎる愛の中、激しすぎる教えを教わり育てられて。」
「天野さん・・・そうだよね~!!
中身が今時の若い子じゃないもんね!!
仕事にこんな情熱を向けられる子ってなかなかいないから!!」
「情熱じゃなくて、命ですね。
命を削って仕事をしてお給料を貰うっていう教えだったので。」
天野さんがそんなことを言った・・・。
「ここは戦場らしいから、私の婚約者が言うには。」
「なるほど・・・。
それなら確かに命懸けになるわけですね!!」
天野さんがお酒をグビグビと飲み、料理をまたムシャムシャと食べ始めた。
「強い身体に強い精神が作られるので!!
いっぱい食べて身体を動かして、いっぱい寝て!!!
来週からまた戦場で命懸けで戦えるように!!!」
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