【完】秋の夜長に見る恋の夢

Bu-cha

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そして、お風呂場から出てきたこの人の顔を見て笑ってしまった。



「眼鏡ないと無駄にイケメンだよね?」



「無駄ですか?」



昔は眼鏡をしていなかったこの人。
久しぶりに眼鏡のない顔を見た。



可哀想な人だなと思う。
これだけ見た目も中身もイケメンなのに、約10年間も婚約者がいて。
そしてこれからも私という存在に縛られ続ける、ずっと・・・。



“無駄”だと思う。
私もそうだけど、この人の顔も“無駄”だと思ってしまう。



“ごめんなさい”と言いたくなってしまう。
でも、それこそ無駄な謝罪だとは思うから・・・。



「好きな人、いる?」



ベッドに座りながら、笑いながら、この人に聞く。



前に聞いた時はいなかった。
前に聞いた時はいなくて・・・。



笑いながらこの人の答えを待つと・・・



「います。」



と・・・。



この人が、この人が、そう答えた・・・。
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