【完】秋の夜長に見る恋の夢

Bu-cha

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「ねぇ!!さっきあんなに私に説教してたのに、自分どうしたの!?」



屋敷に帰り、数時間後・・・



たった数時間だったけど・・・



「洗面所の水は出しっぱなし!!
冷蔵庫の扉は開けっぱなし!!
寒いからリビングの扉もちゃんと閉めてよ!!
あと・・・トイレが終わった後は便座下げて!!
1人で生活してるわけじゃないんだから、ちゃんと次に使う人のことも考えなよ!!」



この子がこれで俺の部屋の扉を開けたのは3回目。



大きな大きな屋敷、来客用の部屋も沢山空いているようなのに、何故か俺が使うことになったのはこの子の隣の部屋。



この子が美人に見えるはずの顔を、感情を剥き出しにして怒ってくる。
それには申し訳ない気持ちになる。



「俺、考え事をしてるとそういうのが疎かになって。」



「疎かにしないで!!
生きていく中で最低限はやるようにしなよ!!
ご飯を作ったり掃除洗濯とは言わないから!!」



でも、水は誰かが止めればいいし、冷蔵庫は誰かが閉めればいいし、扉も誰かが閉めればいい。
トイレの便座についても。
俺にとってはそこまで大きな問題とは思えない。



「どの口で私に説教してたの!?」



「俺の方がキミよりマシだとは思うけど・・・。」



俺はきっとこの子と器が違う。
俺は一刀しか極められない器だけど、きっとこの子は違う。
俺なんかよりもきっと良い器を持っている。



だから、俺が何かを出来ないことは何も問題にはならない。



そう思っていたら・・・



「どこが!!!??
これは言わないつもりだったけど、さっきトイレ流れてなかったからね!!?
この数時間でやってるってことは、絶対に会社でやってるから!!!
嫌われるから本当に気を付けなって!!!」



そう言われ・・・それには驚いた。
家では確かに言われていたけど会社では言われたことがなかったから・・・。



でも、言われてみれば確かに、この数時間でやっているということは会社でもやっているはずで。



「驚いてるのは私だからね!?
24歳でトイレ流せないとかヤバすぎるからね!!?」



全く持って、その通りだと痛感した・・・。



誰も振ってこなかったような刀を、この子はダイナミックに振ってくる・・・。
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