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そして一瞬で男子達は校庭に倒れ込み、痛みからか呻き声を上げている。
「岩渕君だって痛いんだよ!!
身体だけじゃなくて心まで痛いんだよ!!
また岩渕君を痛め付けたら私がぶっ飛ばす!!」
松居先生の精神は先手を打つ必要はないというものらしいけど、私は未だに白帯。
テストもやっぱり受けさせて貰えない。
それにこれはやっぱり空手ではなくて喧嘩。
拳との喧嘩は空手での喧嘩だったけど、同級生の男子達との喧嘩は正真正銘の喧嘩だった。
岩渕君と“あゆみ”を片付けたり、ランドセルから引っ張り出された教科書やノートを片付けていく。
「的場さん・・・いつも・・・ありがとう・・・。
僕・・・なんか、変・・・だから・・・。」
「それを言ったら私の方が変じゃない?
性別は女なのに猿だからね。」
そう言って、筆箱から出てしまっている鉛筆や消しゴムも片付けていく。
そしたらその中の1本・・・。
鉛筆を極限まで使いました!みたいな短すぎる赤い鉛筆があった。
「凄~い!!
こんなに短くなるまで使ったんだ!?」
そう言って短すぎる赤い鉛筆を岩渕君に渡すと、岩渕君は嬉しそうな顔で頷いた。
「僕は・・・勉強、しか・・・出来ないし・・・。」
「いいじゃん!!
勉強を追究出来たら将来絶対に食べていけるじゃん!!」
拳から“勉強もするんだよ”と言われていた。
でも私は勉強は全然ダメで。
空手では食べていけないらしいので、私は食べていけない猿になるのかもしれない。
岩渕君が笑いながら少し乱れた前髪を直すと、綺麗に切り揃えられたいつもの前髪になった。
その、時・・・
「鮫島君!!!」
と・・・。
倒れていた男子達が明るい声を出した。
「岩渕君だって痛いんだよ!!
身体だけじゃなくて心まで痛いんだよ!!
また岩渕君を痛め付けたら私がぶっ飛ばす!!」
松居先生の精神は先手を打つ必要はないというものらしいけど、私は未だに白帯。
テストもやっぱり受けさせて貰えない。
それにこれはやっぱり空手ではなくて喧嘩。
拳との喧嘩は空手での喧嘩だったけど、同級生の男子達との喧嘩は正真正銘の喧嘩だった。
岩渕君と“あゆみ”を片付けたり、ランドセルから引っ張り出された教科書やノートを片付けていく。
「的場さん・・・いつも・・・ありがとう・・・。
僕・・・なんか、変・・・だから・・・。」
「それを言ったら私の方が変じゃない?
性別は女なのに猿だからね。」
そう言って、筆箱から出てしまっている鉛筆や消しゴムも片付けていく。
そしたらその中の1本・・・。
鉛筆を極限まで使いました!みたいな短すぎる赤い鉛筆があった。
「凄~い!!
こんなに短くなるまで使ったんだ!?」
そう言って短すぎる赤い鉛筆を岩渕君に渡すと、岩渕君は嬉しそうな顔で頷いた。
「僕は・・・勉強、しか・・・出来ないし・・・。」
「いいじゃん!!
勉強を追究出来たら将来絶対に食べていけるじゃん!!」
拳から“勉強もするんだよ”と言われていた。
でも私は勉強は全然ダメで。
空手では食べていけないらしいので、私は食べていけない猿になるのかもしれない。
岩渕君が笑いながら少し乱れた前髪を直すと、綺麗に切り揃えられたいつもの前髪になった。
その、時・・・
「鮫島君!!!」
と・・・。
倒れていた男子達が明るい声を出した。
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