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そう思いながら空手道場の隅、いつも妙と正座をしていた場所に立ちすくむ。



昔だったら妙はとっくに来ている時間で。
先週だって早朝から来ていて。



“二度と会いたくない”



静かな空手道場の中・・・



妙から言われた言葉が頭の中で響く・・・。



心の中で・・・



精神の中で、響く・・・。



大きな溜め息を吐いた時・・・



その時・・・



出入口に気配を感じた。



妙だと思い急いで振り向くと・・・



「松居先生・・・。」



松居先生が、いた。



松居先生が俺を見て・・・



集中した様子になり・・・



そして、言った。



言った・・・。










「拳、空手を始めるぞ。」




そう、言った・・・。




その言葉に・・・




俺はなんだか泣きそうになり・・・




深く深く、礼をした。




「よろしくお願いします!!!」




.
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