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葛西さんが大笑いしている中、貰ったアクエリアスを飲んでいく。
1人で飲むアクエリアスはそこまで美味しいと思えなかった。
それでも飲むのを辞められないのは・・・
溢れていくから・・・。
妙への想いが、溢れていくから・・・。
諦めているのに・・・。
もう、今では諦めているのに・・・。
それでも道場に行くのは辞められないけど・・・。
あれから毎週日曜日に道場に行った。
東京に戻ってからは時間が許す限り道場にいた。
そこで、待っていた・・・。
辞めたと聞いたけど、待っていた・・・。
いつかきっと戻ってくると思っていたから・・・。
だって妙は・・・“あの子”は心にあんな・・・
あんなのがあるから・・・。
「いい加減名前教えろよ!!
社長のパーティーからどうにか繋がるかもしれないからな!!
お前が惚れた女だし、社長のパーティーの人たちと知り合いかもしれないだろ!!」
葛西さんがそう言ってくれる・・・。
そんな残酷すぎる言葉を言ってくれる・・・。
それに俺は苦笑いで・・・
「名前・・・知らないんですよね・・・」
「・・・お前、それはコミュ障すぎるだろ。」
「ですよね・・・。」
そう答えてから項垂れた。
知らなかった・・・。
俺はあの子の名前も知らなくて・・・。
電話番号も住所も知らなくて・・・。
ボランティアで道場を開いている松居先生も知らないらしくて・・・。
あの日、名前も教えてくれなかった・・・。
それくらい、怒らせてしまった・・・。
辞めなければよかった・・・。
向こうでも、空手を辞めなければよかった・・・。
“あの子”みたいな子がいなくても・・・。
大会に無理矢理出されそうになっても・・・。
辞めなければよかった・・・。
そして・・・
そして・・・
「葛西さん、好きな女の子をデートにどうやって誘うんですか・・・?」
「そんなの・・・ガンガンいくだけだろ!!!」
何のアドバイスにもならないようなアドバイスには思わず笑ってしまった。
葛西さんは苦笑いしながら笑っていて、2人で笑っている時に休憩中の面接の部屋の扉が開いた。
1人で飲むアクエリアスはそこまで美味しいと思えなかった。
それでも飲むのを辞められないのは・・・
溢れていくから・・・。
妙への想いが、溢れていくから・・・。
諦めているのに・・・。
もう、今では諦めているのに・・・。
それでも道場に行くのは辞められないけど・・・。
あれから毎週日曜日に道場に行った。
東京に戻ってからは時間が許す限り道場にいた。
そこで、待っていた・・・。
辞めたと聞いたけど、待っていた・・・。
いつかきっと戻ってくると思っていたから・・・。
だって妙は・・・“あの子”は心にあんな・・・
あんなのがあるから・・・。
「いい加減名前教えろよ!!
社長のパーティーからどうにか繋がるかもしれないからな!!
お前が惚れた女だし、社長のパーティーの人たちと知り合いかもしれないだろ!!」
葛西さんがそう言ってくれる・・・。
そんな残酷すぎる言葉を言ってくれる・・・。
それに俺は苦笑いで・・・
「名前・・・知らないんですよね・・・」
「・・・お前、それはコミュ障すぎるだろ。」
「ですよね・・・。」
そう答えてから項垂れた。
知らなかった・・・。
俺はあの子の名前も知らなくて・・・。
電話番号も住所も知らなくて・・・。
ボランティアで道場を開いている松居先生も知らないらしくて・・・。
あの日、名前も教えてくれなかった・・・。
それくらい、怒らせてしまった・・・。
辞めなければよかった・・・。
向こうでも、空手を辞めなければよかった・・・。
“あの子”みたいな子がいなくても・・・。
大会に無理矢理出されそうになっても・・・。
辞めなければよかった・・・。
そして・・・
そして・・・
「葛西さん、好きな女の子をデートにどうやって誘うんですか・・・?」
「そんなの・・・ガンガンいくだけだろ!!!」
何のアドバイスにもならないようなアドバイスには思わず笑ってしまった。
葛西さんは苦笑いしながら笑っていて、2人で笑っている時に休憩中の面接の部屋の扉が開いた。
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