【完】拳に愛を込めて(カットページ掲載済2023.4.30、詳細は内容欄に記載)

Bu-cha

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「拳・・・!!本当にいる!!!」



休憩中、加賀製薬の廊下を歩いていると・・・
必要以上に煩い声が響いた。



それに慌てて振り返ると・・・



「竹之内、黙って。」



竹之内がいた。
加賀製薬の研究職として就職している竹之内がいた。



見てみると・・・研究室のすぐ近くの廊下だったらしい。
その研究室からゾロゾロと何人かが出てきた。



「竹之内、知り合い?
・・・見ない顔だね。」



若い女の子がそう言って竹之内に聞いてきた。
そして少し驚いた。
若い女の子だけど心にちゃんと持っている子だったから。



「そうです!!
俺の小学校の頃からの友達で!!」



竹之内が元気良くそんなことを言うと・・・
研究職の人達・・・全員が心に何かしら持っている人達が俺の方を見てきた。



それに少し慌てながら首を横に振った。



「全然知りません。」



「酷~!!!
拳が引っ越してからも頻繁に連絡取ってたし、なんなら拳が初めて東京に戻ってこられた土曜日にも夜から会ったじゃん!!
大学生になってからは定期的に会ってたし!!」



竹之内がそんなことを大声で言うので、それには慌てながら他の研究職の人達を見た。



「すみませんが、俺が竹之内と知り合いなことは言わないで貰えますか?
色々と・・・色々と、ありまして。」



俺がそう言うと・・・研究職の人達は何も興味がなさそうな動きで頷いていた。
お兄ちゃんみたいな感じの人達に苦笑いをしていると、竹之内が俺のすぐ近くまで来た。



また俺に文句を言おうとした動きをしたので、その前に俺が口を開いた。



「何で“妙”と同じ会社だって言わなかったの?
俺が“妙”を道場で待ってたこと知ってるよね?
竹之内だってたまに道場に来てたし、俺も何度か言ってたし、知ってたよね?」



そう聞いた俺に竹之内は不思議そうな顔をした。



「妙、うちの会社にいるの?
全然気付かなかった。
部署どこなんだろう?」



そんな返事には驚いたけど・・・。
ビッッックリする程変わっていた“あの子”の見た目を思い出す。
そして、竹之内に小さく笑った。



「人事部の的場妙子、知ってる?」



「知ってる!めっちゃ可愛いって有名人!
あの子の同期の男子達も結構狙ってるらしい。
・・・え、え!?え!!!??」
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