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「おお、翔子もう来てたか!!」
大きな身体と少し怖い顔を笑顔にさせ和がリビングに入ってきた。
そんな和に笑い掛けた時、和のすぐ後ろからもう1人の男子が入ってきた。
和よりも背は低く、細身で・・・優しい顔をした男子が入ってきた。
そして、私を見るなり第一声が・・・
「なんだ、言うほど可愛い顔してねーじゃん。」
だった・・・。
それには和だけではなく私も大笑いをした。
私だって妙子のように女の子らしさを求めていないので、こんなことを言われても何とも思わない。
何とも思わないどころか、そんなことを言われたことにどこか嬉しくもあった。
だって、可愛い顔なんて私はいらなかったから。
結子を守る為に、私は結子と似た可愛い顔なんて必要ないと思っていたから。
交換っこをして結子に生きる力をたまにチャージさせることは出来るけど、それ以外にこの顔が役に立つことなんて何もないから。
だから、“可愛い顔なのに”と誰かに言われる度にイライラもした。
そんなこともあるから、この男子のその言葉は嬉しいとさえ思ってしまった。
大笑いしている私のことを見て、その男子は満足そうに笑った。
その顔を見てわざと言われたのだと気付いた。
あの一言で、あんな酷い言葉とも受け取れるような一言で、私の心を開いてしまったとんでもない男子・・・。
「雪枝(ゆきえ)とどっちの方が可愛い顔なんだよ?」
「雪枝の圧勝!
1秒も考えるとことなく、雪枝の圧勝!」
和とそんなやり取りをした男子が、私の方を見た。
「俺は譲。
何も譲るつもりはないけど、譲っていう名前。
増田譲。」
大きな身体と少し怖い顔を笑顔にさせ和がリビングに入ってきた。
そんな和に笑い掛けた時、和のすぐ後ろからもう1人の男子が入ってきた。
和よりも背は低く、細身で・・・優しい顔をした男子が入ってきた。
そして、私を見るなり第一声が・・・
「なんだ、言うほど可愛い顔してねーじゃん。」
だった・・・。
それには和だけではなく私も大笑いをした。
私だって妙子のように女の子らしさを求めていないので、こんなことを言われても何とも思わない。
何とも思わないどころか、そんなことを言われたことにどこか嬉しくもあった。
だって、可愛い顔なんて私はいらなかったから。
結子を守る為に、私は結子と似た可愛い顔なんて必要ないと思っていたから。
交換っこをして結子に生きる力をたまにチャージさせることは出来るけど、それ以外にこの顔が役に立つことなんて何もないから。
だから、“可愛い顔なのに”と誰かに言われる度にイライラもした。
そんなこともあるから、この男子のその言葉は嬉しいとさえ思ってしまった。
大笑いしている私のことを見て、その男子は満足そうに笑った。
その顔を見てわざと言われたのだと気付いた。
あの一言で、あんな酷い言葉とも受け取れるような一言で、私の心を開いてしまったとんでもない男子・・・。
「雪枝(ゆきえ)とどっちの方が可愛い顔なんだよ?」
「雪枝の圧勝!
1秒も考えるとことなく、雪枝の圧勝!」
和とそんなやり取りをした男子が、私の方を見た。
「俺は譲。
何も譲るつもりはないけど、譲っていう名前。
増田譲。」
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