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雪枝という女の子を凝視していると、その子のお腹の所に誰かの手が回った。
その瞬間、グイッとその子の身体が後ろに引かれた。
驚いて後ろを見てみると、そこには増田君や和にも負けないくらい整った顔の男子が優しい顔で笑っている。
「久しぶり、ユズ。」
「駿!!」
「雪枝のクラスにユズの名前を見付けたら来てみた!」
「同じ高校だとは思わなかった!!
商店街から近いから会えるかもとは思ってたけど!!」
「それでこの高校に?」
「それもあるけど、友達が。」
「「友達?」」
女の子と男の子の声が合わさると増田君が面白そうな顔をして頷き、男の子と女の子が私のことを見てきた。
そしたら、増田君が・・・
「ああ、その子は違う。
中学でも一緒だった子で、結子。
結子の従兄が俺の友達。
的場和雄、和って呼ばれてる。
後で紹介するよ。」
そう言った・・・。
そう言った・・・。
私は友達ではないらしい・・・。
私は増田君の友達にはなれていなかったらしい・・・。
中学で一緒だった、和の従妹でしかないらしい・・・。
初めて知った・・・。
私は増田君にそう思われていると初めて知った・・・。
だから私だけ違う・・・。
和や翔子の前で見せる増田君と、増田君が私の前で見せる姿はいつも違う。
優しくて・・・。
とても、優しくて・・・。
その理由が友達ではなかったからだと知った・・・。
私では友達としても認めてくれていないのだと、初めて知った・・・。
私に“羨ましい”という感情を起こさせ、苦しすぎる現実を見せてきたこの女の子と男の子。
増田君から何度も何度も聞いた。
“駿と雪”
私にとっても最強の衝撃を与えた2人だった。
その瞬間、グイッとその子の身体が後ろに引かれた。
驚いて後ろを見てみると、そこには増田君や和にも負けないくらい整った顔の男子が優しい顔で笑っている。
「久しぶり、ユズ。」
「駿!!」
「雪枝のクラスにユズの名前を見付けたら来てみた!」
「同じ高校だとは思わなかった!!
商店街から近いから会えるかもとは思ってたけど!!」
「それでこの高校に?」
「それもあるけど、友達が。」
「「友達?」」
女の子と男の子の声が合わさると増田君が面白そうな顔をして頷き、男の子と女の子が私のことを見てきた。
そしたら、増田君が・・・
「ああ、その子は違う。
中学でも一緒だった子で、結子。
結子の従兄が俺の友達。
的場和雄、和って呼ばれてる。
後で紹介するよ。」
そう言った・・・。
そう言った・・・。
私は友達ではないらしい・・・。
私は増田君の友達にはなれていなかったらしい・・・。
中学で一緒だった、和の従妹でしかないらしい・・・。
初めて知った・・・。
私は増田君にそう思われていると初めて知った・・・。
だから私だけ違う・・・。
和や翔子の前で見せる増田君と、増田君が私の前で見せる姿はいつも違う。
優しくて・・・。
とても、優しくて・・・。
その理由が友達ではなかったからだと知った・・・。
私では友達としても認めてくれていないのだと、初めて知った・・・。
私に“羨ましい”という感情を起こさせ、苦しすぎる現実を見せてきたこの女の子と男の子。
増田君から何度も何度も聞いた。
“駿と雪”
私にとっても最強の衝撃を与えた2人だった。
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