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今日は“KONDO”が所有する不動産をうちが買い取る契約書を交わす日。
4月に入り突然“KONDO”から連絡があった。
初めて“KONDO”側から。
それも総務部ではなく何故か法務部の部長であるという男性から。
翔子さんは秘書になっていたけれど、この案件は翔子さんの案件でもあったので翔子さんが窓口になっていた。
その時に何故かいつも“KONDO”のウェアを着たツインテールの女の子というか女の人というか、俺を一次面接で社長室に向かわせた人事部の女の人がノックもなしに突然会議室に現れてきた。
そしていつも翔子さんのことをジッと見た後に何も言わずに会議室から出ていき・・・
「僕の奥さんでして。
美人な女性と密会してるんじゃないかと心配なんですかね、申し訳ありません。」
堅物にしか見えない法務部長がその時だけは笑いを堪えた顔になるのに、俺も翔子さんもほっこりした気持ちになってしまっていた。
俺との約束を覚えてくれていたのか、翔子さんは窓口にはなっているけれど俺主導でこの案件を任せてくれていた。
だからいつも俺の隣に静かに座っているだけ。
この法務部長とお互いの利益を擦り合わせていく作業を静かに見守ってくれていた。
「更に強くて逞しくなったね、一夜。
契約の時は心にドレスを着て隣にいさせて貰おうかな!」
翔子さんが少しだけ照れた顔でそう言うので、俺はその約束を果たせる日を楽しみにしていた。
4月に入り突然“KONDO”から連絡があった。
初めて“KONDO”側から。
それも総務部ではなく何故か法務部の部長であるという男性から。
翔子さんは秘書になっていたけれど、この案件は翔子さんの案件でもあったので翔子さんが窓口になっていた。
その時に何故かいつも“KONDO”のウェアを着たツインテールの女の子というか女の人というか、俺を一次面接で社長室に向かわせた人事部の女の人がノックもなしに突然会議室に現れてきた。
そしていつも翔子さんのことをジッと見た後に何も言わずに会議室から出ていき・・・
「僕の奥さんでして。
美人な女性と密会してるんじゃないかと心配なんですかね、申し訳ありません。」
堅物にしか見えない法務部長がその時だけは笑いを堪えた顔になるのに、俺も翔子さんもほっこりした気持ちになってしまっていた。
俺との約束を覚えてくれていたのか、翔子さんは窓口にはなっているけれど俺主導でこの案件を任せてくれていた。
だからいつも俺の隣に静かに座っているだけ。
この法務部長とお互いの利益を擦り合わせていく作業を静かに見守ってくれていた。
「更に強くて逞しくなったね、一夜。
契約の時は心にドレスを着て隣にいさせて貰おうかな!」
翔子さんが少しだけ照れた顔でそう言うので、俺はその約束を果たせる日を楽しみにしていた。
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