288 / 395
20
20-3
しおりを挟む
それを伝えてきたのは予想外で・・・。
俺への気持ちをその胸に秘めておくだけだと思っていたのに、それを俺に伝えてきたのは予想外すぎて・・・。
どこをどう見ても結子にしか見えない結子は顔を真っ赤にして俺を見上げている。
どこをどう見ても結子にしか見えない。
向こう側に広がっていない俺の“ゆきのうえ商店街”・・・。
それだけで判断しているけれど、どこをどう見ても結子にしか見えない。
“ずっと好きだったんだよ”
和の初恋の相手、岩渕さんの告白の言葉。
そして俺が結子にしている“何か”のうちの1つの言葉。
それを結子から言われた。
恐らく翔子だとは思うけれど、結子から言われたのと同じことではある。
終わらせるつもりなのだと分かった。
俺に“ありがとう”と言わせて、終わらせるつもりなのだと分かった。
俺には何も期待していない。
俺にはやっぱり何も期待していない。
俺との未来は何も描いていない。
そうやって育てられてきた。
結子は生まれた時からそうやって育てられてきた。
例え俺が結子のことを好きだと知っていたとしても、俺に何も期待なんかしないはず。
俺が増田の本家の長男として力があったとしても、結子は何も期待なんかしない。
どうして“あの時”、俺に婚約者がいるのか聞いたのかやっと分かった。
自分の気持ちを終わらせるタイミングにするつもりだったと、やっと分かった。
今も終わらせようとしている。
25歳の誕生日の日まで、その気持ちを胸に秘めるつもりもないのだと分かった。
だから、言った。
恐らく翔子である結子に、言った。
普通に笑いながら言った。
「そうなんだ。」
俺には終わらせるつもりなんて全くないので、そう言った。
結子自身ではなく恐らく翔子がその気持ちを伝えてきたことにもモヤモヤしながらも、そう言った。
俺への気持ちをその胸に秘めておくだけだと思っていたのに、それを俺に伝えてきたのは予想外すぎて・・・。
どこをどう見ても結子にしか見えない結子は顔を真っ赤にして俺を見上げている。
どこをどう見ても結子にしか見えない。
向こう側に広がっていない俺の“ゆきのうえ商店街”・・・。
それだけで判断しているけれど、どこをどう見ても結子にしか見えない。
“ずっと好きだったんだよ”
和の初恋の相手、岩渕さんの告白の言葉。
そして俺が結子にしている“何か”のうちの1つの言葉。
それを結子から言われた。
恐らく翔子だとは思うけれど、結子から言われたのと同じことではある。
終わらせるつもりなのだと分かった。
俺に“ありがとう”と言わせて、終わらせるつもりなのだと分かった。
俺には何も期待していない。
俺にはやっぱり何も期待していない。
俺との未来は何も描いていない。
そうやって育てられてきた。
結子は生まれた時からそうやって育てられてきた。
例え俺が結子のことを好きだと知っていたとしても、俺に何も期待なんかしないはず。
俺が増田の本家の長男として力があったとしても、結子は何も期待なんかしない。
どうして“あの時”、俺に婚約者がいるのか聞いたのかやっと分かった。
自分の気持ちを終わらせるタイミングにするつもりだったと、やっと分かった。
今も終わらせようとしている。
25歳の誕生日の日まで、その気持ちを胸に秘めるつもりもないのだと分かった。
だから、言った。
恐らく翔子である結子に、言った。
普通に笑いながら言った。
「そうなんだ。」
俺には終わらせるつもりなんて全くないので、そう言った。
結子自身ではなく恐らく翔子がその気持ちを伝えてきたことにもモヤモヤしながらも、そう言った。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
10
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる