【完】好き好き大好きの嘘

Bu-cha

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何も言えないでいる結子に俺もしばらく何も言えなかった。
姿は見えないけれど、スマホで繋がっているだけだけど、結子に初めて俺の気持ちを伝えて信じられないくらい興奮していく。



ソファーに移動してからどうにか鎮まろうとしていた性欲がまた大爆発していく中、それでも俺は口を開いた。



「和雄、そう返事をすればよかったのにね。」



何とかそう言った俺に結子は少しだけ無言になり・・・



「そうだね、好きな人からそう返事をして貰えること以上に嬉しい返事はないからね。」



そう言った・・・。



“結子”からの告白に「そうなんだ」とだけ返事をした俺に、結子がそう言った。



そして・・・



「明日からは電話じゃなくてメッセージで動画の内容を送るね?
私が毎日増田君と電話するわけにもいかないから。」



そう言われてしまい、これには痛いくらいに胸が苦しくなる。



俺からの“好き好き大好き”という言葉。
それには結子も自分への言葉だと思ったはずで。
実際そのつもりで伝えたのだけど、浮気も不倫もご法度なので今はこの灰色のやり取りしか道がない。



婚約者がいる結子、そして彼女がいる俺。



灰色の“好き好き大好き”しか伝えられないことに苦しくなる、悲しくなる、悔しくて泣きそうになる。



それでも前に歩いていかなければ未来へは進めないので、顔を上げたまま伝えた。



スマホで繋がっているだけだから俺の顔なんて見えないけれど、顔を上げたまま。



「友達と毎日電話するくらい普通だよ、従姉妹ちゃん。」




.
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