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充分過ぎるくらいに注目されたので、俺は和雄より一歩後ろに下がってから天野雷を見上げた。
「コンサルってどんなことでも出来ますか?
何を言っても結婚しなかったあの2人を結婚させたくらいですし。」
「何でもやりますよ、うちは。
特上どころか極上のメンバーを揃えていますので。
それもどこよりも安くやります。」
さっきまでの砕けた口調ではなく普通にそう言ってきた。
それに俺は頷きながら天野雷に笑いかける。
「日下部まりあ、うちに譲って欲しいんですけど。」
「日下部だけは無理っすね。
俺の弟の彼女でもあるんで。」
そんな言葉に座席表にあった天野弟二という名前を思い出す。
「それじゃないです、私の彼氏は。
名前はそれですけど、中身は今日は違う“弟”ですね。
私の彼氏は双子どころか三つ子なので。」
日下部まりあがニヤリと俺に笑った。
「随分と拗れているとお見受けしましたのでキューピッドに参りました、営業活動ついでに。」
「それはありがとうございます。」
苦笑いをしながらお礼を言ってから、天野雷をもう1度見る。
「1人引っ張って欲しい人材がいます。」
「どこの誰ですか?」
「増田ホールディングスの国光です。」
俺がそう言うと後ろに座って気配を消していた雪枝のお父さんが吹き出した。
「増田で重要ポジションの人ですか?」
「いえ、入社してからずっと一般職のオジサンですね。」
「それなのにわざわざコンサルで引っ張るんですか?」
「神様なので、普通には引っ張れそうにはないので。」
俺がそう言うと後ろに座っている雪枝のお父さんは声を出して笑っていた。
「わ~!!譲さん!!!
契約ありがとうございます!!!
後日打ち合わせに伺いますね!!!」
日下部まりあがそう言って、俺に握手を求めてきたので握手をした。
そしたら・・・
「宝田さんと長峰さんには私のことは秘密で。
宝田さんは私のことを普通だと今のところ思っています。
マツイ化粧品のプロジェクトはまだクローズしていないので、絶対に言わないでくださいよ?」
「了解です・・・。」
手を離す瞬間、「ずっと気になっていたのでここで会えて良かったです。」と・・・。
そんな言葉を“普通”の笑顔で言ってくれた。
「コンサルってどんなことでも出来ますか?
何を言っても結婚しなかったあの2人を結婚させたくらいですし。」
「何でもやりますよ、うちは。
特上どころか極上のメンバーを揃えていますので。
それもどこよりも安くやります。」
さっきまでの砕けた口調ではなく普通にそう言ってきた。
それに俺は頷きながら天野雷に笑いかける。
「日下部まりあ、うちに譲って欲しいんですけど。」
「日下部だけは無理っすね。
俺の弟の彼女でもあるんで。」
そんな言葉に座席表にあった天野弟二という名前を思い出す。
「それじゃないです、私の彼氏は。
名前はそれですけど、中身は今日は違う“弟”ですね。
私の彼氏は双子どころか三つ子なので。」
日下部まりあがニヤリと俺に笑った。
「随分と拗れているとお見受けしましたのでキューピッドに参りました、営業活動ついでに。」
「それはありがとうございます。」
苦笑いをしながらお礼を言ってから、天野雷をもう1度見る。
「1人引っ張って欲しい人材がいます。」
「どこの誰ですか?」
「増田ホールディングスの国光です。」
俺がそう言うと後ろに座って気配を消していた雪枝のお父さんが吹き出した。
「増田で重要ポジションの人ですか?」
「いえ、入社してからずっと一般職のオジサンですね。」
「それなのにわざわざコンサルで引っ張るんですか?」
「神様なので、普通には引っ張れそうにはないので。」
俺がそう言うと後ろに座っている雪枝のお父さんは声を出して笑っていた。
「わ~!!譲さん!!!
契約ありがとうございます!!!
後日打ち合わせに伺いますね!!!」
日下部まりあがそう言って、俺に握手を求めてきたので握手をした。
そしたら・・・
「宝田さんと長峰さんには私のことは秘密で。
宝田さんは私のことを普通だと今のところ思っています。
マツイ化粧品のプロジェクトはまだクローズしていないので、絶対に言わないでくださいよ?」
「了解です・・・。」
手を離す瞬間、「ずっと気になっていたのでここで会えて良かったです。」と・・・。
そんな言葉を“普通”の笑顔で言ってくれた。
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