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“いち”の言葉に、母ちゃんはやっと真面目な顔になった。
「勉学は僕の方に備わってしまっている。
2人分、全て備わってしまっている。」
「その分・・・仁にはコミュニケーション力があるわ。」
「うん。僕にはそれも欠けているから。
僕とそっちは正反対だから。」
“いち”が普通に笑いながら、また勉強に戻った。
母ちゃんが真面目な顔のまま、俺を見る。
「みんなと同じでいる必要はないわ。」
「同じでいたいとは思わない。
でも、俺・・・こんなにバカだと恐ろしくなる。
俺1人だと外にも出られない。
何歳になっているのかは分からないけど、俺はバカだから分からないけど、俺はこの歳にもなって外にも出られない。」
「誰かに助けてもらえばいい。
声を掛けて、助けてもらえばいい。」
そんな恐ろしいことを、また言われる。
俺は・・・人を頼れない。
バカなのに何故か頼まれることばっかりで・・・。
誰かを頼るのは、俺ではなくて“いち”の担当だから。
俺は・・・誰にも頼れない・・・。
「勉学は僕の方に備わってしまっている。
2人分、全て備わってしまっている。」
「その分・・・仁にはコミュニケーション力があるわ。」
「うん。僕にはそれも欠けているから。
僕とそっちは正反対だから。」
“いち”が普通に笑いながら、また勉強に戻った。
母ちゃんが真面目な顔のまま、俺を見る。
「みんなと同じでいる必要はないわ。」
「同じでいたいとは思わない。
でも、俺・・・こんなにバカだと恐ろしくなる。
俺1人だと外にも出られない。
何歳になっているのかは分からないけど、俺はバカだから分からないけど、俺はこの歳にもなって外にも出られない。」
「誰かに助けてもらえばいい。
声を掛けて、助けてもらえばいい。」
そんな恐ろしいことを、また言われる。
俺は・・・人を頼れない。
バカなのに何故か頼まれることばっかりで・・・。
誰かを頼るのは、俺ではなくて“いち”の担当だから。
俺は・・・誰にも頼れない・・・。
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