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そう聞かれ、僕は笑う。
鮫島君とりーちゃんのお母さんが教育担当をした宝田さんを見て、笑う。
「何でですか?」
嘘も社交辞令も言えない、誤魔化すことも出来ないような僕。
そんな僕は、柳川さんではなく葛西さんという方からこういう時の対応の仕方はガンガン教え込まれた。
派遣のお姉ちゃんの担当をしてくれている葛西さん・・・。
“コミュ障”と散々言われながらも、絶対に見捨てることなく僕とも付き合ってくれた。
「あんなたまたま、あるのかなと思って。
あの新商品は桃子さんの後輩が担当した、初めての商品だったんだ。」
「そうだったんですか・・・。
そんな新商品を姉と妹が悪く言ってすみませんでした・・・。」
「悪くどころじゃなかったよね。
自分の母親の会社の新商品って言ったうえで、ボロクソに言ったよね。
あの動画がアップされた時、うちの会社は葬式みたいな雰囲気だったよ。」
「そうですか・・・。」
「なのに、その数日後にはあの商品がSNSで話題になった。
そして、売れた。
とんでもなく、売れた。」
そう言われ、僕は笑う。
「それは良かったですね・・・。
妹のチャンネルは、嘘も社交辞令もありません・・・。
2人ともそういうのを言えるタイプではないので・・・。
あの商品は姉と妹にとっては使いにくい商品だったみたいですね・・・。」
「その使いにくい商品を、SNSをやってる他の配信者が創意工夫してメイクしていった。
あのチャンネルでボロクソに言われてる商品でメイクしてみたってね。
今回の的場製菓の新商品もSNSでかなり話題になって売れてるらしいね。
溺愛してる奥さんから“全然美味しくない”って言われた商品だって。」
「それは聞いてませんね・・・。
お義理兄さんから何も聞いていないので・・・。」
本当に聞いていない・・・。
でも、知ってはいる・・・。
SNSのチェックは欠かさないようにしているから。
りーちゃんのチャンネルを1位にする為、常に情報収集はしている。
葛西さんから教え込まれた方法。
コミュ障の僕にも出来る方法。
嘘も社交辞令も言わない。
そして、本当のことも言わない・・・。
なのに、本当のことは言う・・・。
それなら、僕にも出来た・・・。
気付いた時からその戦い方はしていたから・・・。
僕自身と、その戦い方はしていたから・・・。
りーちゃんの“お兄ちゃん”である僕は、そうやってりーちゃんの“お兄ちゃん”であり続けているから・・・。
鮫島君とりーちゃんのお母さんが教育担当をした宝田さんを見て、笑う。
「何でですか?」
嘘も社交辞令も言えない、誤魔化すことも出来ないような僕。
そんな僕は、柳川さんではなく葛西さんという方からこういう時の対応の仕方はガンガン教え込まれた。
派遣のお姉ちゃんの担当をしてくれている葛西さん・・・。
“コミュ障”と散々言われながらも、絶対に見捨てることなく僕とも付き合ってくれた。
「あんなたまたま、あるのかなと思って。
あの新商品は桃子さんの後輩が担当した、初めての商品だったんだ。」
「そうだったんですか・・・。
そんな新商品を姉と妹が悪く言ってすみませんでした・・・。」
「悪くどころじゃなかったよね。
自分の母親の会社の新商品って言ったうえで、ボロクソに言ったよね。
あの動画がアップされた時、うちの会社は葬式みたいな雰囲気だったよ。」
「そうですか・・・。」
「なのに、その数日後にはあの商品がSNSで話題になった。
そして、売れた。
とんでもなく、売れた。」
そう言われ、僕は笑う。
「それは良かったですね・・・。
妹のチャンネルは、嘘も社交辞令もありません・・・。
2人ともそういうのを言えるタイプではないので・・・。
あの商品は姉と妹にとっては使いにくい商品だったみたいですね・・・。」
「その使いにくい商品を、SNSをやってる他の配信者が創意工夫してメイクしていった。
あのチャンネルでボロクソに言われてる商品でメイクしてみたってね。
今回の的場製菓の新商品もSNSでかなり話題になって売れてるらしいね。
溺愛してる奥さんから“全然美味しくない”って言われた商品だって。」
「それは聞いてませんね・・・。
お義理兄さんから何も聞いていないので・・・。」
本当に聞いていない・・・。
でも、知ってはいる・・・。
SNSのチェックは欠かさないようにしているから。
りーちゃんのチャンネルを1位にする為、常に情報収集はしている。
葛西さんから教え込まれた方法。
コミュ障の僕にも出来る方法。
嘘も社交辞令も言わない。
そして、本当のことも言わない・・・。
なのに、本当のことは言う・・・。
それなら、僕にも出来た・・・。
気付いた時からその戦い方はしていたから・・・。
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