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副社長室への階段を登っていると、上から人が降りてきた。
その人を確認して、私は慌てて横に寄りお辞儀をする。
「お疲れ様です。」
「お疲れ様、花崎さん。」
この会社の副社長が、私の名字を優しい声で呼ぶ。
「急にすまないね。
この前の会議、僕は出られなかったから。
すごい評判が良かったから、僕も見たくてね。」
私は驚き、顔を上げた。
何度か見たことのある副社長が優しく私を見下ろし、ゆっくりと階段を降りてくる。
そして、私と同じ段に・・・
「・・・前から気になっていたけど、これはこれは・・・。」
藤岡副社長が、綺麗なアーモンドの形をした目を・・・鋭くしたように感じる・・・。
自然と、後退りをした・・・。
その時・・・
「藤岡副社長、お疲れ様です。」
と、階段の下から結城部長が声を掛けてきた。
虫1匹も殺せないような顔で、笑顔を貼り付けたような結城部長が、ゆっくりと階段を登る。
少しだけ香るタバコの匂いが、私のすぐ隣から・・・
「花崎さん、行きましょうか。」
私の腰に結城部長の手が回り、片手で強く抱き締められるように、早足で階段を登った。
その人を確認して、私は慌てて横に寄りお辞儀をする。
「お疲れ様です。」
「お疲れ様、花崎さん。」
この会社の副社長が、私の名字を優しい声で呼ぶ。
「急にすまないね。
この前の会議、僕は出られなかったから。
すごい評判が良かったから、僕も見たくてね。」
私は驚き、顔を上げた。
何度か見たことのある副社長が優しく私を見下ろし、ゆっくりと階段を降りてくる。
そして、私と同じ段に・・・
「・・・前から気になっていたけど、これはこれは・・・。」
藤岡副社長が、綺麗なアーモンドの形をした目を・・・鋭くしたように感じる・・・。
自然と、後退りをした・・・。
その時・・・
「藤岡副社長、お疲れ様です。」
と、階段の下から結城部長が声を掛けてきた。
虫1匹も殺せないような顔で、笑顔を貼り付けたような結城部長が、ゆっくりと階段を登る。
少しだけ香るタバコの匂いが、私のすぐ隣から・・・
「花崎さん、行きましょうか。」
私の腰に結城部長の手が回り、片手で強く抱き締められるように、早足で階段を登った。
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