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夫と子供に捨てられて、元カレに拾われた――――。
夫が不倫相手を妊娠させ離婚することになった千恵《ちえ》は、生活環境を変えたくないと言う子供たちとも別れ、ひとりで実家に帰ってきた。
その直後、酔って階段から落ちて入院。
踏んだり蹴ったりの入院生活で思い出すのは、大学時代の元カレ・匡《きょう》のことだった。
再会した匡もまたバツイチになっていて、軽いノリで千恵を誘う。
「俺ら、身体の相性最高だったろ?」
40に手の届く年になって家族を失った千恵は、半ば自暴自棄になって匡と身体の関係を結ぶ。
忘れられなかった匡との幸せな思い出と、忘れていたかった別れの記憶。
「私、どうして振られたの?」
聞いてしまったら、戻れない。
過去の別れがなかったかのように、幸せな思い出ばかりを語るふたり。
「私たち、昔の話ばっかだね……」
未来のない関係を断ち切ろうとした千恵に、匡は別れの理由と本音を話す。
「ずっと、愛してた――――」
文字数 15,705
最終更新日 2022.08.17
登録日 2022.08.07
交際2年、結婚15年の柚葉《ゆずは》と和輝《かずき》。
2人の子供に恵まれて、どこにでもある普通の家族の普通の毎日を過ごしていた。
愚痴は言い切れないほどあるけれど、それなりに幸せ……のはずだった。
「その時計、気に入ってるのね」
「ああ、初ボーナスで買ったから思い出深くて」
『お揃いで』ね?
夫は知らない。
私が知っていることを。
結婚指輪はしないのに、その時計はつけるのね?
私の名前は呼ばないのに、あの女の名前は呼ぶのね?
今も私を好きですか?
後悔していませんか?
私は今もあなたが好きです。
だから、ずっと、後悔しているの……。
妻になり、強くなった。
母になり、逞しくなった。
だけど、傷つかないわけじゃない。
文字数 104,002
最終更新日 2022.07.28
登録日 2022.05.10
バツイチで二児の母、アラフォーでパートタイマー。
恋の仕方なんて、とうに忘れた……はずだった。
元夫との結婚生活がトラウマで、男なんてこりごりだと思っていた彩《あや》は、二歳年下の上司・智也《ともや》からある提案をされる。
「別れた夫が最後の男でいいのか__?」
智也の一言に気持ちが揺れ、提案を受け入れてしまう。
智也との関係を楽しみ始めた頃、彩は五歳年下の上司・隼《はやと》から告白される。
智也とは違い、子供っぽさを隠さずに甘えてくる隼に、彩は母性本能をくすぐられる。
子供がいれば幸せだと思っていた。
子供の幸せが自分の幸せだと思っていた。
けれど、二人の年下上司に愛されて、自分が『女』であることを思いだしてしまった。
愛されたい。愛したい。もう一度……。
バツイチで、母親で、四十歳間近の私でも、もう一度『恋』してもいいですか__?
文字数 229,253
最終更新日 2019.06.29
登録日 2018.12.22
「共犯者になってやるよ」
「報酬はお前の身体で……な」
彼はそう言って私を抱き寄せた__。
初めて身体を重ねた夜、私たちは『共犯者』になった__。
唯一の家族である妹・桜《さくら》を黛《まゆずみ》から守りたい。
馨《かおる》は上司である雄大《ゆうだい》に「共犯者になってやる」と言われ、身体を預けた。
『契約』だから抱かれているだけなのに、馨は雄大の甘い囁きと優しい愛撫に惹かれていく。
「お前は素直じゃないからな……」
そう言って微笑む雄大。
けれど、馨には雄大には打ち明けられない秘密を抱えていた。
私は彼には相応しくない……。
何も知らない雄大は、馨の望みを叶えるためにある計画を持ち掛ける。
「結婚しよう__」
一方、黛は野心のために桜を利用する計画を実行に移しつつあった。
文字数 264,482
最終更新日 2019.02.26
登録日 2018.07.14
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