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それから数日・・・



「支社長、お土産楽しみにしてますね!!」


事務の女の子達に見送られ、俺は本社へと向かった。
電車と新幹線を乗り継ぎ久しぶりの本社へ・・・
あの子がいる所へ・・・


新幹線の中、手帳に貼ってあるパンダの付箋にソッと触れる。
何度触れたか分からない、このパンダの付箋。


“もう、来ない”


あの子がそう言った・・・。
手遅れになるかもしれない・・・。
既に、もう、手遅れになっているのかもしれない・・・。



新幹線を降りて、すぐにあの子に電話を掛ける。
パンダの付箋を手帳から剥がし、それを震える手で持ちながら・・・。




そして、呆気なく切られてしまう・・・。




もう、手遅れになっているかもしれない・・・。
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