40 / 293
3
3-7
しおりを挟む
「ただいま・・・。」
家に帰ると、我が家は真っ暗だった。
理子は隣の部屋にいるかもしれないけど、敢えて声を掛けなかった。
少し、気を抜いていたかったから・・・。
そう思いながらリビングのダイニングテーブルでボーッとしていると、見えた・・・。
ダイニングテーブルの上の花瓶が・・・。
まだ咲いている3本の花を綺麗に生けている花瓶が・・・。
私が長峰と宝田の結婚式でキャッチをしてしまったブーケの花・・・。
「理子が、やってくれてたんだな・・・。」
最初に花瓶に生けただけで、その後私は何もしていない・・・。
何もしていない・・・。
私は、何も“母親”らしいことは出来ていない・・・。
働いていたけれど・・・。
理子や真理には比較的手を掛けられたけれど・・・。
男の子である光一や豊のことは渡に任せていたところがあった・・・。
凄く、あった・・・。
それに・・・
それに、光一には・・・
光一には、甘えてしまっていた・・・。
私は、光一には甘えてしまっていた・・・。
「これからでも、“お母さん”の顔になれるかな・・・。
光一にとっても、“お母さん”の顔になれるかな・・・。」
そう呟きながら、花瓶に生けられている3本の花を長い時間眺めていた・・・。
家に帰ると、我が家は真っ暗だった。
理子は隣の部屋にいるかもしれないけど、敢えて声を掛けなかった。
少し、気を抜いていたかったから・・・。
そう思いながらリビングのダイニングテーブルでボーッとしていると、見えた・・・。
ダイニングテーブルの上の花瓶が・・・。
まだ咲いている3本の花を綺麗に生けている花瓶が・・・。
私が長峰と宝田の結婚式でキャッチをしてしまったブーケの花・・・。
「理子が、やってくれてたんだな・・・。」
最初に花瓶に生けただけで、その後私は何もしていない・・・。
何もしていない・・・。
私は、何も“母親”らしいことは出来ていない・・・。
働いていたけれど・・・。
理子や真理には比較的手を掛けられたけれど・・・。
男の子である光一や豊のことは渡に任せていたところがあった・・・。
凄く、あった・・・。
それに・・・
それに、光一には・・・
光一には、甘えてしまっていた・・・。
私は、光一には甘えてしまっていた・・・。
「これからでも、“お母さん”の顔になれるかな・・・。
光一にとっても、“お母さん”の顔になれるかな・・・。」
そう呟きながら、花瓶に生けられている3本の花を長い時間眺めていた・・・。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
13
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる