【完】死神にウェディングドレスを

Bu-cha

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俺の言葉に初めて驚きの顔を隠さなかった宝田。
そんな宝田に続ける。



「俺は母親のことが好きなんだよ。
本当に、本気で、好きなんだよ。
女として、好きなんだよ。」



「それは・・・見る目があるね・・・。」



宝田がそう言った。
驚いてはいたけど、そう言ってくれた。



それには自然と笑いながら俺は宝田を見る。



「俺は12月末までしかいられない。
ナイトメディカルケアにそれまでしかいられない。
今しかない。この会社で男と女でいられるのは、今しかない。」



「なるほどね、確かにそれは期日が迫ってるね。」



「だから、協力をして欲しい。
俺にも協力をして欲しい。
理子だけにじゃなくて、俺にも。」



宝田が苦笑いをしながら俺に笑い掛ける。



「あれ、ナンパじゃないよ?」



「そんなの知ってる、だから言わない。
嫁さんには言わない。」



「それは助かります。」



宝田がかしこまった顔でそう言った後、口を開いた。



「桃子先輩は、子どものことが好きなんだ。
子どものことが1番好きなんだ。
何回も何回も聞いたよ。」



「それは・・・そうだろうな・・・。
そういう人だから・・・。」



「俺は・・・俺達はさ、桃子先輩のことが大好きでさ・・・。」


 
「うん・・・。」



「幸せになって貰いたいよね、ちゃんと。
女の人としても、幸せになって貰いたいよね。」



宝田がそう言って、俺に笑い掛けてきた。
自然に、笑い掛けてきた。



「桃子先輩の為って言われたら断れないよね。
嘘も偽りも言わないよ、俺。」



「よろしくお願いします。」



深く頭を下げた俺に、宝田が笑った。



そして・・・



「了解です。」



そんな返事が頭の上から聞こえた。
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