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自分で言って涙を流した私の涙を、守が親指で優しく拭ってくれた。
「チロは大昔から可愛かったよ。
”野々村チィロです!!"とか、その顔で自分のことを”チィロ"とか言ってて、男達みんな悶えてただろ。
そんなチロが誰よりも努力をして誰よりも力強い目で戦い続けて、あんなの惚れない男はいないよな。
マジでチロは俺らのエースだった。」
私の涙で濡れたままの手で、守が私の左手を取った。
そして・・・
「チロは俺のエースで、昔から俺の”星"だよ。」
そう言って、私の左手の薬指にスッと指輪をはめた・・・。
「”好き"とか”愛してる"とかそんな言葉じゃ全然表現出来ないからすげーもどかしい。
花音が選んだ兄貴よりも俺の方が好きだと言ってくれて、サッカーをやめてまで、自分が傷付いてまで、俺の恋を全力で応援してくれるチロが俺には気が狂う程に必要で・・・。」
空に輝いている星よりも大きくて綺麗な光りが私の薬指から放たれている。
「マジで200回は余裕で死んだ・・・。
花音が兄貴のことを選んだ時でもチロがいてくれたから死ななかったのに、チロがいなくなったこの世では俺マジで生きていけない・・・。
高校の時に偶然再会出来たチロのことを見て"やっぱりエースだな”と思ったし、あの暗黒みたいな俺の生活の中で光りまくってた"星”に必死に手を伸ばして連れ去ったのに、ソレが"何か”分からずに傷付けまくった・・・。」
私の薬指で光り輝く指輪を守がソッと撫で、聞いてきた。
「俺からこんなことを聞くのはアレだけど、大昔の俺ならまだ分かるけど、今の俺の何処が好きなんだよ。」
薬指にはめられた指輪を外さなかった私が泣きながら守のことを見上げ、それから意地悪な顔を作って・・・。
「顔。」
と、今までの守の彼女達と同じ答えを私も言った。
「チロは大昔から可愛かったよ。
”野々村チィロです!!"とか、その顔で自分のことを”チィロ"とか言ってて、男達みんな悶えてただろ。
そんなチロが誰よりも努力をして誰よりも力強い目で戦い続けて、あんなの惚れない男はいないよな。
マジでチロは俺らのエースだった。」
私の涙で濡れたままの手で、守が私の左手を取った。
そして・・・
「チロは俺のエースで、昔から俺の”星"だよ。」
そう言って、私の左手の薬指にスッと指輪をはめた・・・。
「”好き"とか”愛してる"とかそんな言葉じゃ全然表現出来ないからすげーもどかしい。
花音が選んだ兄貴よりも俺の方が好きだと言ってくれて、サッカーをやめてまで、自分が傷付いてまで、俺の恋を全力で応援してくれるチロが俺には気が狂う程に必要で・・・。」
空に輝いている星よりも大きくて綺麗な光りが私の薬指から放たれている。
「マジで200回は余裕で死んだ・・・。
花音が兄貴のことを選んだ時でもチロがいてくれたから死ななかったのに、チロがいなくなったこの世では俺マジで生きていけない・・・。
高校の時に偶然再会出来たチロのことを見て"やっぱりエースだな”と思ったし、あの暗黒みたいな俺の生活の中で光りまくってた"星”に必死に手を伸ばして連れ去ったのに、ソレが"何か”分からずに傷付けまくった・・・。」
私の薬指で光り輝く指輪を守がソッと撫で、聞いてきた。
「俺からこんなことを聞くのはアレだけど、大昔の俺ならまだ分かるけど、今の俺の何処が好きなんだよ。」
薬指にはめられた指輪を外さなかった私が泣きながら守のことを見上げ、それから意地悪な顔を作って・・・。
「顔。」
と、今までの守の彼女達と同じ答えを私も言った。
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