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”チロは何て答えるんだろう・・・。
俺のことが男として好きなことは必死に隠しているから聞くことは一生ないだろうけど、チロは何て答えるんだろうな・・・。"
そう思い、聞いてみたかったという気持ちが少しだけ出てきて、でもすぐに引っ込んだ。
「まあ、俺は顔もタイプじゃないと絶対無理だけど、お前はその男と付き合ってみろよ。
女なんて1回チ◯コ挿ったら余裕だろ。
良いチ◯コなことを願っててやるから。
じゃあな、もうこんなクズに連絡してくんなよ。」
別れた彼女の最後の言葉も聞かずにスマホを切り、チロの家のインターホンを押した。
そしたら・・・
インターホン越しにチロやおばさんの声は聞こえなくて・・・。
しばらくしてから、家の扉が開いた。
玄関から出てきたのはチロではなくおばさんで。
「こんばんは!」
俺がいつも通り挨拶をすると、おばさんは凄く驚きながら俺のことを見上げてきた。
「守君、どうしたの・・・?
今日は彼女とデートじゃなかったの?」
「ああ、もう解散して。
今年も混ざって良いっすか?」
「それは全然良いんだけど・・・。」
おばさんの顔が少しだけ強張った。
「千尋はいないけど、それで守君が良いなら上がって?」
「チロ仕事?」
「・・・今日はお休みみたいだけど、千尋はちょっといなくて。」
少しだけ強張った顔をしているおばさんの顔を見て、俺は何でか不安になった。
「友達と遊びに行った?」
「友達とは遊びに行ってなくて・・・。」
その反応を見て、急に息苦しくなってきた気がする。
「男と・・・?」
そう声に出したらもっと息が苦しくなった気がした時・・・
「男の人でもないんだけど・・・。」
それを聞き、今度はめちゃくちゃ安心して。
「1人で出掛けてるんっすね。」
”チロがクリスマスに1人で出掛けたとか初めてだよな。
クリスマスは毎年俺と普通に一緒にいたし。"
チロはクリスマスに1人で何処へ行っているのか・・・。
チロが1人ぼっちでクリスマスの夜にトボトボと歩いている姿を思い浮かべると、どうしようもなく胸が締め付けられた。
”守がクリスマスに彼女とデートをするなんて初めてだね!!
楽しく過ごせるように応援してるからね!!"
いつからか、チロは俺の恋を応援する時に泣きそうな顔も少しだけだけどするようになった。
薄暗いとはいえセックスをしている時なんかは結構普通の顔をしているように見えるのに、俺の恋の応援を口にする時だけは少しだけ悲しそうな顔をしていて・・・。
”昨日も泣きそうな顔をしながら俺の恋の応援をしてくれてたか・・・。"
俺が彼女とクリスマスにデートをすることが余程ショックだったのだと今ならよく分かる。
昨日のセックス中のチロはいつもとは違いすぎた。
”嫉妬"ではなく”ショック"の方が大きかったことに今更だけど心配になる。
「チロに連絡してみます。
また後でチロとお邪魔しますね!」
おばさんにそう伝えると、おばさんはさっきよりも顔を強張らせた。
それには首を傾げた俺に、おばさんは凄く困った顔で笑い・・・
「千尋の顔は守君のタイプとは全然違うからね・・・。
ブスなわけではないんだけどね・・・。」
おばさんが初めてそんなことを俺に言い出して・・・
「千尋、今日から一人暮らしを始めたの。
だからこの家には帰ってこないよ。
守君からの連絡にもまだ出ないと思う。
落ち着いたら自分から連絡するって言ってたから、千尋からの連絡があったら出てくれるかな?
たぶん千尋から守君にその時に伝えるんじゃないかな、色々と。」
男と会っていること以上に驚くことを聞かされた。
俺のことが男として好きなことは必死に隠しているから聞くことは一生ないだろうけど、チロは何て答えるんだろうな・・・。"
そう思い、聞いてみたかったという気持ちが少しだけ出てきて、でもすぐに引っ込んだ。
「まあ、俺は顔もタイプじゃないと絶対無理だけど、お前はその男と付き合ってみろよ。
女なんて1回チ◯コ挿ったら余裕だろ。
良いチ◯コなことを願っててやるから。
じゃあな、もうこんなクズに連絡してくんなよ。」
別れた彼女の最後の言葉も聞かずにスマホを切り、チロの家のインターホンを押した。
そしたら・・・
インターホン越しにチロやおばさんの声は聞こえなくて・・・。
しばらくしてから、家の扉が開いた。
玄関から出てきたのはチロではなくおばさんで。
「こんばんは!」
俺がいつも通り挨拶をすると、おばさんは凄く驚きながら俺のことを見上げてきた。
「守君、どうしたの・・・?
今日は彼女とデートじゃなかったの?」
「ああ、もう解散して。
今年も混ざって良いっすか?」
「それは全然良いんだけど・・・。」
おばさんの顔が少しだけ強張った。
「千尋はいないけど、それで守君が良いなら上がって?」
「チロ仕事?」
「・・・今日はお休みみたいだけど、千尋はちょっといなくて。」
少しだけ強張った顔をしているおばさんの顔を見て、俺は何でか不安になった。
「友達と遊びに行った?」
「友達とは遊びに行ってなくて・・・。」
その反応を見て、急に息苦しくなってきた気がする。
「男と・・・?」
そう声に出したらもっと息が苦しくなった気がした時・・・
「男の人でもないんだけど・・・。」
それを聞き、今度はめちゃくちゃ安心して。
「1人で出掛けてるんっすね。」
”チロがクリスマスに1人で出掛けたとか初めてだよな。
クリスマスは毎年俺と普通に一緒にいたし。"
チロはクリスマスに1人で何処へ行っているのか・・・。
チロが1人ぼっちでクリスマスの夜にトボトボと歩いている姿を思い浮かべると、どうしようもなく胸が締め付けられた。
”守がクリスマスに彼女とデートをするなんて初めてだね!!
楽しく過ごせるように応援してるからね!!"
いつからか、チロは俺の恋を応援する時に泣きそうな顔も少しだけだけどするようになった。
薄暗いとはいえセックスをしている時なんかは結構普通の顔をしているように見えるのに、俺の恋の応援を口にする時だけは少しだけ悲しそうな顔をしていて・・・。
”昨日も泣きそうな顔をしながら俺の恋の応援をしてくれてたか・・・。"
俺が彼女とクリスマスにデートをすることが余程ショックだったのだと今ならよく分かる。
昨日のセックス中のチロはいつもとは違いすぎた。
”嫉妬"ではなく”ショック"の方が大きかったことに今更だけど心配になる。
「チロに連絡してみます。
また後でチロとお邪魔しますね!」
おばさんにそう伝えると、おばさんはさっきよりも顔を強張らせた。
それには首を傾げた俺に、おばさんは凄く困った顔で笑い・・・
「千尋の顔は守君のタイプとは全然違うからね・・・。
ブスなわけではないんだけどね・・・。」
おばさんが初めてそんなことを俺に言い出して・・・
「千尋、今日から一人暮らしを始めたの。
だからこの家には帰ってこないよ。
守君からの連絡にもまだ出ないと思う。
落ち着いたら自分から連絡するって言ってたから、千尋からの連絡があったら出てくれるかな?
たぶん千尋から守君にその時に伝えるんじゃないかな、色々と。」
男と会っていること以上に驚くことを聞かされた。
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