その恋、チロが全力で応援します。

Bu-cha

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『・・・・・・・おい、朝から何の遊びだよ。
こっちは子どももいて朝はバタバタしてるのにくだらない遊びしてくるなよ、切るぞ。』



「だぁぁぁぁ・・・・・から!!!
遊びじゃねーって!!!
俺そんな遊びしたことねーだろ!!!」



『青と銀がたまにお前のスマホで爆笑しながら電話してくるだろ。』



「あれは青兄と銀が遊んでるだけで俺は傍観者だよ!!」



『傍観してないでちゃんと止めろよ、じゃあな。』



「いや!!!は!?チロの件は!?」



『チロが何だよ。』



「だから!!俺がチロのことを女として好きだったってやつ!!
でもチロが俺の所からいなくなっちまったってやつ!!!」



『・・・・・・まあ、仕方ないだろ。
チロはお前のことが男としては好きじゃなかったんだろ。』



「いや!!チロは俺のことを男として好きだったんだよ!!」



『チロがそう言ってきたのか?』



「言われてはねーけど・・・」



『なら違うだろ、そして守も違うだろ。
セックスはしてたみたいだけど2人とも親友みたいだっただろ。』



「・・・・・・今またよく考えてみたけど、俺やっぱりチロのことが女として好きだわ。」



『もっとよく考えろよ、絶対違うから。』



兄貴が1ミリも信じてくれずにまた死亡した時・・・



『電話誰から~?
星野君、私さっき洗濯機に洗剤入れてたか知ってる?』


 
『入れてた。守から電話。
なんか、チロのことが女として好きだったとか血迷ったことを言い始めた。』



スマホの向こう側から夫婦の朝の会話が聞こえてきて、それには更に死亡して電話を切ろうとした瞬間・・・、



『きゃぁぁぁぁぁ~~~っっっ』



という叫び声と一緒に、花音がスマホの向こう側から出てきた。



声だけのはずなのに、”出てきた!"と思うくらいの勢いがあった。



『だよね!?そうだよね!?やっぱりそうだよね~~~!!!
だから言ったじゃん、星野君!!
前に私何度か言ったことがあるじゃん!!
守君ってチロちゃんのことが女の子として凄く好きなんじゃないの?って!!
私を見る時でもあんな顔をしてないよって!!!』



『・・・あ~、昔言ってたかもな。
でも、花音って思い込み激しいし。
それで俺らも1回別れたことがあるくらいだし。』



『それもあるけど!!!
でも、ほら!!
私って、土屋先生と吉田さんの仲を誰よりも早く気付いた人!!!』



『そんな奇跡は確かに起きてはいたけど・・・。』



『私、そういう奇跡はたまに起こせるんだって~!!
守君もチロちゃんも2人で何の遊びをしてるんだろうって昔言ってたじゃん?
両想いなのにチロちゃんは守君の恋を応援してるし、守君は守君で他の女の子と付き合ってるんだもん。』



スマホの向こう側から花音のその言葉が聞こえ、それには思わず叫んだ。



「花音!!!!」



久しぶりに、花音に向かって花音の名前を呼んだ。
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