非オタな僕が勇者に転生したら、オタな彼女が賢者に転生してサポート万全だった。

ケイオチャ

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プロローグ

物語のはじまり〜勇者に選ばれる〜

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 東京都のある高校に、
 耳まで出た短いストレートの髪にちょこんとある
 寝癖が特徴的な生徒がいた。
 その生徒の名は、真忠悠太(まただ ゆうた)
 高校2年生の元気で素直な青年である。
 サッカー部で、成績は学年上位と文武両道という
 のもあり、皆に愛されていた。
「おはよう、みんな!」
「おはよう!」
 今日も平凡な学校生活が始まる


 2時間目になり、物理基礎の授業中…
「はわぁ~、眠いなぁ。
 この先生の授業いつも眠くなるんだよな。」
 終始うとうとしながら、受けていると
 窓側の前から3番目の席にいる生徒が…
「なんだあれ?光が降ってくるぞ!
 こっちにきてる!?」
 それに驚いた悠太はそっちの方向をみると
 光がみえた。それに危機感を覚え、
 無意識に逃げる体勢を整えた。
 しかしいつの間にか意識を失っていた。
 

      ~光の間~
「目を覚ますのです…悠太…悠太…。
 お願いです…!覚まして下さい…!」
 必死な声で呼びかける女性がいる。
「ふぁ、朝?」
 まだ眠い目をこすりつつ、周りの状況を確認した。
「まぶしい場所だ……ってどこだ!ここ!」
 雲のような床にどこをみても澄み切る青い空が
 広がっていた。
 そして、目の前には羽が生えて神々しく光を
 放つ女性がほっとした表情で悠太を
 見つめていた。
「良かったです…目覚めないのかと思いました。
 真忠悠太さん。お話があります。」
 一転として真剣な表情に変わり、そのまま話を
 進めようとしたのを悠太は慌てて止めた。
「ちょっとまってお願い、先に状況説明ほしいよ。
 じゃないと今からの重要そうな話が入ってきそうにないよ~。」
 初めての状況に動揺して半分泣きそうになりながら、うったえた。
 すると、はっとした表情で
「すみません、たしかに説明は必要でしたね。
 あなた方は教室で授業を受けているところ
 謎の強烈な光によって存在が消えました。
 それは突然すぎたのでもう一つの人生を
 与えるべきと神々の審議により、あなたの魂を
 転生させるためこの場所に呼んだのです。」
 悠太は話を聞きながら、だんだん冷静になった。
 (たしかにそんなことあったな。)
 疑問を抱いた。
 (うん?あなた方…?他にもいるのか?)
 周りを何度か見渡してみた…
 誰もいなかった。
「あの、質問しても良いですか?」
 まっすぐな目で言った。
「はい、どうぞ。」
 その目にキュンとしながら女神は答えた。
「あなた方って他にも同じ人がいるってこと
 ですか?」
 真剣な表情に変わった。
 女神はそのギャップにまたキュンとしつつ
 真面目に答えた。
「そうです。クラスメイト全員がその光によって
 存在が失われました。」
 唖然とした…自分だけでなく全員が…
 巻き込まれていた事実に。
 そして、全ての説明に納得がいった。
「ありがとうございます。
 その最初に言おうとしていたことを
 教えて下さい。」
 これからのことを覚悟して体に力が入る。
 女神は、真剣な表情にりんとした姿勢で、
 より強く光を放ちながら答えた。
「私は転生の女神です。
 あなたは勇者に選ばれました。
 剣と魔法の異世界[コエシステンツァ]
    を救って下さい。」
 女神は言い切ったと達成感を感じてた…しかし
 悠太の顔はポカンとしていた。
 理解できなかった…知らなかった…
 異世界と言うものも…勇者と言う存在も…。
 今まで、ゲームもアニメも興味ひとつない
 運動と勉強がすべてというべき人生だった。
 いわゆる非オタなのである。
 それゆえに、とても興味津々に元気に
 ワクワクしたきらきらな目で悠太は、
「勇者って?異世界って?どういうもの!?
 教えて!」
 女神は圧倒され、混乱していた。
 (知らない…何も!想定外です
 教えてと言われても…できない。
  くわしくないよぉ~ どうすれば…そうだ。)
 しばらく考えた末の答えは、
「悠太さん、あなたには賢者となるクラスメイト
 に最初に出会います。そこで、その色々、
 知りたいことを聞くと良いでしょう。
 何事も聞くよりも実際に見たほうがわかりやすい
 ですから。」
 内心、これで良いのかと不安になりつつ、
 少しつかえつつ、笑顔で言い切った。
「はい!クラスメイトにいっぱい聞きます。」
 ワクワクはずっとしたまま、答える。
「あなたを最初にイニーツィオ草原に送ります。
 そこで探検をしてると賢者である人に出会うこと
 ができるでしょう。
 基本的な装備は、もう着た状態ですから安心
 してください。
 それでは送ります。期待しています。
 きっとまた会うことはできるでしょう。」
 悠太の下に魔法陣が現れ光輝いた。
 「いってきます…女神様!」
 そして…異世界[コエシステンツァ]へ
「大丈夫でしょうか…賢者となる彼女なら、
 彼を支えてくれるから安心かな。見守って
 いきますか。」
 女神は静かに微笑んだ。



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