好きなきみと、嫌いなキミ。

抹茶丸

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ゼロ

スキとキライ

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「未来おはよう」
「おはよ、嶺二」

 幼馴染の未来と嶺二、挨拶を済ませてしまえばあとは何も話さない。学校までの道のりを二人肩を並べて歩く。はじめは話をしながら歩いていたこともあった。だがそれは、七年も前の話だ。今ではこれが日常、居心地がいいのだ。これは自分だけの特権。
 そんな優越感に浸れるのも学校につく十五分間だけ。学校についてしまえば、その座はあっけなく奪われてしまうものだった。

「嶺二くんっ!今年クラス一緒だよぉ!」
「え、結ちゃんもう見たの?!やっと同じクラスだね!」
「うんっ!」
 学校につくなり嶺二は早速、荻原結に捕まった。
 笑顔で話している二人を未来はなんとも言えない顔でみつめているのもバカバカしく思えてき、そっとその場を離れ自分のクラスを確認する。
「相野未来…相野……あ!あった…」
 自分の名前を見つけ、クラスメイトを見ていくと未来の気分は急に下がる。
 そこには、
“赤山嶺二”“荻原結”の名前があったからだ。
 誰のせいでもないのに落ち込んでいる自分に嫌気が差す。
 気持ちの整理をしてからクラスに向かう。

 クラスに入ると、すでに嶺二と結はクラスにいた。
 荷物を出そうと思い自席を見ると、あぁまたか。そんな思いがこみ上げてくる。
「あ、相野さんおはよぉ。」
 未来の席には鈴木陽菜が座っていた。
「あの、鈴木さんそこ私の席なんですけど、なんで座ってるんですか?」
 未来は理由なんて分かっていて聞く自分になぜ自分で自分の首を締めているんだろうと思う。
「あぁごめんね?嶺二くんとお話したくて…」
「そのくらい立って話せばいいじゃん。荷物しまえないんだけど」
 そう冷たく言い放つ。あぁ自分ってやなやつだなぁと思い未来はまた落ち込む。
 「ごめんってばぁ…そ、そんな言わなくったっていいじゃん……、」
 陽菜はわざとらしく声を震わし、目に涙をため言う。
「じゃ、早くどい…」
「未来」
「……なに」
 未来は突然呼ばれたこえに驚く。
「陽菜ちゃんに座ったら?って言ったの俺なの。陽菜ちゃんが勝手に座ったわけじゃないよ。今のは流石に言い過ぎだと思うけど。」
「ッ……あっそ…」
 陽菜を庇う嶺二を見てまた胸が苦しくなり、教室を飛び出した。
 親友の梓の未来を呼ぶ声が聞こえたような気もしたがかまわずに屋上まで走った。


 登下校は必ず未来と一緒にいてくれる嶺二、些細な変化にも必ず気づいてくれる嶺二を未来は大好きだ。

 でも、、、

 誰にでも優しすぎる嶺二は



「だいっきらいだぁぁぁぁ」















未来は叫んだ
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