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1章 始まりと別れ。
私というモノは。。
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誰も、私自身を見ようとしない。
見ているのは私の"外側"。
高校生になって2回目の春。
教壇では長ったらしいつまらない話がお経かのように聞こえてくる。
毎年毎年、同じことを何回言うつもりなのだろうか、あの校長は。
飽きないのだろうか。疲れないのだろうか。嫌にならないのだろうか。
そんなことをふと思った時、不自然な視線を感じる。
「、、?、、」
そちらを見ても何もなく、見知らぬ他クラスの生徒が真面目に教壇を見ているだけ。
感じていた視線もいつの間にか消えていて、気持ち悪い感じが胸に広がる。
、、いつも、だ。
この高校に入ってから周りから見られているような感じがして、それは自意識過剰なんだけど、でも視線を感じてしまって、気持ち悪くて、逃げ出したいような閉じこもりたい気持ちになる。
どうしたって、このかんじは消えない。
分かってる。
どうしようもない事だと知ってる。
、、、だって。
「、、、杉浦校長の孫ってあいつだろ、、」
ヒソヒソと聞こえたその声に苛立ちを覚える。
今、教壇でペラペラと喋っているのは、私の実の祖父、杉浦総司。
ここ、西上高校は私の祖先が創設した高校で、祖父はここの校長兼理事長である。
そして、私はその孫。。
周りからしてみれば祖父のコネで入ったんだろうとか、色々待遇されているんじゃないか、と思うだろうし、実際言われている。
冗談じゃない。
確かに祖父ではあるけど、そこの権力を使って入っわけじゃない。
ちゃんと受験して入ったし、待遇なんてもってのほか。
むしろ私はもっと上の高校に行ける程の頭は持ち合わせていた。
それこそ、偏差値70の東上高校にだってA判定で余裕だった。
わざわざ40そこそこの西高を選んだのは。。。
「柚、式が終わったらどっか行くか、?」
「、、そうだね!クレープ屋にでも行こうか!」
横でダルそうにふらふらする高田遥輝に声をかけられ答える。
遥輝は幼稚園からの幼馴染で、私の家の事情もよく知ってる人だ。
、、、家の事情を知ってても彼も見ているのはあくまで家の事だけ。
私自身の事は分かりゃしない。
別に分かって欲しいとは思わないけどね。
隠してる、とかじゃないけど。
分からないの。。
"本当の笑顔が"、、。
心の底から笑ったのはいつだろうか。
作り物の笑顔を振りまき、本当の自分まで見失い、今の私は"ニセモノ"でしかない。
両親も祖父も親戚一同大嫌いだから、関わりたくないと思うのに、あえて親族の目が届く、西高を選んで、私の存在を見させる。
ただの自己満足でしかない。
わがままだし、甘えなんだろう。
わかっているんだけど、でもそうでもしないと本当の意味で誰も見てくれなくなるんじゃないか、って不安になる。
"ニセモノ"の私だけど、それでも存在意義を見つけたくて。
東高に行ってしまえば完全に捨てられるような気がして。
ただ"杉浦"の名にこだわって、すがっているだけ。
本当はただの怖がりで臆病者。
周りの目ばかりを気にして、ビクビク怯えながら、ネガティブで物もはっきりと言えない暗い子。
、、、それが杉浦柚なのだ。
でもそんな自分が嫌で、変わりたくて真逆の、"今の自分"を作り上げた。
明るくて、気前が良くて、よく笑う子で、ムードメーカー的存在。
それが"今の"杉浦柚。
去年の入学式の頃に比べれば、陰口なんかも随分と減ったし、今の私でいればなんてことはない。
「柚ー!一緒に教室、戻ろー!」
「、うん!」
式も終わり、ぞろぞろと体育館から出ていく生徒たちに連なって、大好きな友達に囲まれて後にする。
本当の自分を見つけたいとは思うけど、別に見つからなくてもいい。
今の自分が好きだし、楽しいから。
辛いことから目を背けるのは私の悪いクセだ、、、。
見ているのは私の"外側"。
高校生になって2回目の春。
教壇では長ったらしいつまらない話がお経かのように聞こえてくる。
毎年毎年、同じことを何回言うつもりなのだろうか、あの校長は。
飽きないのだろうか。疲れないのだろうか。嫌にならないのだろうか。
そんなことをふと思った時、不自然な視線を感じる。
「、、?、、」
そちらを見ても何もなく、見知らぬ他クラスの生徒が真面目に教壇を見ているだけ。
感じていた視線もいつの間にか消えていて、気持ち悪い感じが胸に広がる。
、、いつも、だ。
この高校に入ってから周りから見られているような感じがして、それは自意識過剰なんだけど、でも視線を感じてしまって、気持ち悪くて、逃げ出したいような閉じこもりたい気持ちになる。
どうしたって、このかんじは消えない。
分かってる。
どうしようもない事だと知ってる。
、、、だって。
「、、、杉浦校長の孫ってあいつだろ、、」
ヒソヒソと聞こえたその声に苛立ちを覚える。
今、教壇でペラペラと喋っているのは、私の実の祖父、杉浦総司。
ここ、西上高校は私の祖先が創設した高校で、祖父はここの校長兼理事長である。
そして、私はその孫。。
周りからしてみれば祖父のコネで入ったんだろうとか、色々待遇されているんじゃないか、と思うだろうし、実際言われている。
冗談じゃない。
確かに祖父ではあるけど、そこの権力を使って入っわけじゃない。
ちゃんと受験して入ったし、待遇なんてもってのほか。
むしろ私はもっと上の高校に行ける程の頭は持ち合わせていた。
それこそ、偏差値70の東上高校にだってA判定で余裕だった。
わざわざ40そこそこの西高を選んだのは。。。
「柚、式が終わったらどっか行くか、?」
「、、そうだね!クレープ屋にでも行こうか!」
横でダルそうにふらふらする高田遥輝に声をかけられ答える。
遥輝は幼稚園からの幼馴染で、私の家の事情もよく知ってる人だ。
、、、家の事情を知ってても彼も見ているのはあくまで家の事だけ。
私自身の事は分かりゃしない。
別に分かって欲しいとは思わないけどね。
隠してる、とかじゃないけど。
分からないの。。
"本当の笑顔が"、、。
心の底から笑ったのはいつだろうか。
作り物の笑顔を振りまき、本当の自分まで見失い、今の私は"ニセモノ"でしかない。
両親も祖父も親戚一同大嫌いだから、関わりたくないと思うのに、あえて親族の目が届く、西高を選んで、私の存在を見させる。
ただの自己満足でしかない。
わがままだし、甘えなんだろう。
わかっているんだけど、でもそうでもしないと本当の意味で誰も見てくれなくなるんじゃないか、って不安になる。
"ニセモノ"の私だけど、それでも存在意義を見つけたくて。
東高に行ってしまえば完全に捨てられるような気がして。
ただ"杉浦"の名にこだわって、すがっているだけ。
本当はただの怖がりで臆病者。
周りの目ばかりを気にして、ビクビク怯えながら、ネガティブで物もはっきりと言えない暗い子。
、、、それが杉浦柚なのだ。
でもそんな自分が嫌で、変わりたくて真逆の、"今の自分"を作り上げた。
明るくて、気前が良くて、よく笑う子で、ムードメーカー的存在。
それが"今の"杉浦柚。
去年の入学式の頃に比べれば、陰口なんかも随分と減ったし、今の私でいればなんてことはない。
「柚ー!一緒に教室、戻ろー!」
「、うん!」
式も終わり、ぞろぞろと体育館から出ていく生徒たちに連なって、大好きな友達に囲まれて後にする。
本当の自分を見つけたいとは思うけど、別に見つからなくてもいい。
今の自分が好きだし、楽しいから。
辛いことから目を背けるのは私の悪いクセだ、、、。
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