異世界に転生した私は薬剤師の助手です!?

氷雨 いぶき

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本編

10、どうしてこうなった

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Q.どうしてこうなった。

A.レインがここに来たいっていったから。

「うわぁぁぁぁぁぁあぁ助けて!」


迫り来るのはウシとも鬼とも言える格好の、レイン曰く「イフリート」だ。


「いやぁ、素晴らしい。やはりカリュウソウを取りに行くならイフリートと会わねばな」

「いやこれ出会うってか遭遇ですよッ!明らかに私たちに危害加える気まんまんじゃないですか!」

「はっはっは」

「おかしくないですぅ~!」

全力でダッシュしてるのにイフリートとの差は広がらない。

カリュウソウは山の頂上にあると言っていた、まだ中腹か。


「うわぁぁあぁ!なんか火ィ吐いたぁぁぁあぁ!」

「火ぐらい私も吐ける」

そういって近くの草に口を向けたかと思うと、すごい勢いで火を吐いた。

「え…………ちょ、そこ張り合うな!」

なんでそこを張り合った。魔獣イフリートと。

逃げながら器用に水魔法で消火しているレイン。
目を剥くハル。

「いや、消すんかい!」

もう山を降りてるのか登ってるのかわからなくなってきた。

「れ、レイン!あれ倒してください!」

「おぉ!…………シュガフラワーではないか。あれはコーヒーに入れるとうまいんだ」

「いや…………聞けや!」

ごめんいま死ぬほどどうでもいい。

「シュガフラワーはいいじゃないですか、シュガフラワーはまた取れますよ!シュガフラワーは後で取りましょう!…………てかシュガフラワーって何!」

「サトウキビの仲間でな、甘い結晶を作り出すんだ」

いや、たしかにシュガフラワーって何とは聞いたけれども!


「い、イフリート倒してください!倒してから取りましょう、シュガフラワーは!」

「バカ、イフリートはこの山の守り神ぞ。侵入者には容赦ないが………」

「つ、つまり?」

「私らが悪い。」

こ、殺してぇ!

こいつ何こんな時に「私らが悪い」とか言ってんだよなら最初っから入るなよバカバカバカバカバカ!

あーもう誰か助けて!

「お、山頂が見えたぞ」

レインが走りながら後ろを振り向き、両手をイフリートに向ける。

「植物召喚魔法!…………毒沼の蛇花ポイズン・スネイク!」

ポケットから箱庭を取り出して、イフリートへ向け叫ぶ。


どりゅりゅりゅりゅりゅっ!

と異質な音を立てて箱庭からなにか紫色のナニカが飛び出す。

「わはは、私の邪魔をするものは神でもゆるさーん!」

あ、悪魔だ………。

紫色のどろどろした植物に、蛇のように狡猾にまとわりつかれた哀れなイフリートは、やがて倒れた。

「しばらくは動けんよ。正確には3日ほど」

さっき言っていた事と矛盾している気がする、まじ悪魔。





「おぉ、見ろハル。素晴らしい、今年も一面だな」

去年を知らないハルにはカリュウソウがただの草にしか見えない。


「カリュウソウはな、イフリートが守っている事からギルド協会が定める《捕獲難易度6》なのだよ」

「それ…………MAXいくらですか」

「10…かな」

なんだよ結構ヤバめじゃないかよ!


「さーて。こいつはな、「火から護ってくれる」っていういわゆるバフ効果があるんだよなぁ。それもかなり強力つよめの」

「へぇ…………あれ?でもこいつ毒ありますよ」

能力でカリュウソウに毒があることを見抜いたハル。

いまカリュウソウは葉っぱのギザギザの数から毒の種類までハルに見透かされ、数値化されている。

「あぁ…………こいつ精製するのが大変なんだよなぁ…………しかも栽培はできないと来た」

「えぇー、そうなんですか」

「毒も致死性のヤバイ奴だからな、食うなよ。どんだけ腹が減っても」

「わ、分かってますよ!」

食うかこんなもん。




その時、ゼルガナにが迫っていたことを2人は知る由もない。


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