34 / 34
本編
31、侵略者、再び
しおりを挟む
東の大国アニュテリフが一夜にして蹂躙された。
死臭漂う焼け跡に、月明かりが残酷な光を落とす。
周辺諸国20を6年で統合してみせたゼブラ将軍が誇る騎馬隊も、魔法都市国家として名を馳せる所以たるリデュル魔法艦隊も、襲撃にすら気づくことなく屈辱に沈んだ。
喉の渇きを誘う山脈からの風が吹く。
黒いマントを翻してその場を去っていく一団があった。
「我らは侵略者。神を殺すため異世界より来訪した………」
「我らは大意のためにあり………」
「黙れ」
複数の黒マントに、一際大きな声を放った男がいた。
呟いた2人の黒マントが目に見えて慄く。
「俺は貴様らの御託を聞くためにこの国を滅ぼしたのか?違うな。神を殺すためだ」
「わ、わるかったよジグ」
「………次はない」
異世界の来訪者、ジグ・ザウエル。
彼が率いるのは闇の旅団。
神殺し。
異端中の異端である。
「次はゼシュールか。おいお前」
「はっ」
ジグに手招きされて、1人の黒マントが進み出て跪く。
「名は?」
「れ、レヴンです」
「ダガゼロ大監獄から解放したやつか。年は」
「に、26………」
「ふむ。お前に任せる………聖炎騎士団について探ってこい」
「ハッ!」
すぐさま呪文を呟いて、闇に溶け込んで消えていく。
「それと………目障りな奴らがいるなァ。おい、ジャキ。レイン供を殺せ。あぁ………ハルとかいう女は殺すな。傷つけず連れてこい」
「は?………はっ!」
「レインはお前には少々荷が重いかもしれんが………まぁ換えはきくさ」
「…………………」
それを当人の目の前でいえるところにジグの残酷さがにじみ出る。
故に、ついてきたともいうべきか。
ジャキの頰の傷を乗り越えて、畏怖の汗が一筋下った。
「心してかかります」
「どうだっていい。殺せ」
「はッ!」
そして、任を与えられていないものも1人、また1人と消えていく。
最後に残ったジグはフードを外した。
季節外れの冷風が山脈から吹いている。
俺は神を殺すぞ。
やっと、やっとだハル。
死臭漂う焼け跡に、月明かりが残酷な光を落とす。
周辺諸国20を6年で統合してみせたゼブラ将軍が誇る騎馬隊も、魔法都市国家として名を馳せる所以たるリデュル魔法艦隊も、襲撃にすら気づくことなく屈辱に沈んだ。
喉の渇きを誘う山脈からの風が吹く。
黒いマントを翻してその場を去っていく一団があった。
「我らは侵略者。神を殺すため異世界より来訪した………」
「我らは大意のためにあり………」
「黙れ」
複数の黒マントに、一際大きな声を放った男がいた。
呟いた2人の黒マントが目に見えて慄く。
「俺は貴様らの御託を聞くためにこの国を滅ぼしたのか?違うな。神を殺すためだ」
「わ、わるかったよジグ」
「………次はない」
異世界の来訪者、ジグ・ザウエル。
彼が率いるのは闇の旅団。
神殺し。
異端中の異端である。
「次はゼシュールか。おいお前」
「はっ」
ジグに手招きされて、1人の黒マントが進み出て跪く。
「名は?」
「れ、レヴンです」
「ダガゼロ大監獄から解放したやつか。年は」
「に、26………」
「ふむ。お前に任せる………聖炎騎士団について探ってこい」
「ハッ!」
すぐさま呪文を呟いて、闇に溶け込んで消えていく。
「それと………目障りな奴らがいるなァ。おい、ジャキ。レイン供を殺せ。あぁ………ハルとかいう女は殺すな。傷つけず連れてこい」
「は?………はっ!」
「レインはお前には少々荷が重いかもしれんが………まぁ換えはきくさ」
「…………………」
それを当人の目の前でいえるところにジグの残酷さがにじみ出る。
故に、ついてきたともいうべきか。
ジャキの頰の傷を乗り越えて、畏怖の汗が一筋下った。
「心してかかります」
「どうだっていい。殺せ」
「はッ!」
そして、任を与えられていないものも1人、また1人と消えていく。
最後に残ったジグはフードを外した。
季節外れの冷風が山脈から吹いている。
俺は神を殺すぞ。
やっと、やっとだハル。
0
この作品の感想を投稿する
みんなの感想(4件)
あなたにおすすめの小説
腹違いの妹にすべてを奪われた薄幸の令嬢が、義理の母に殴られた瞬間、前世のインテリヤクザなおっさんがぶちギレた場合。
灯乃
ファンタジー
十二歳のときに母が病で亡くなった途端、父は後妻と一歳年下の妹を新たな『家族』として迎え入れた。
彼らの築く『家族』の輪から弾き出されたアニエスは、ある日義母の私室に呼び出され――。
タイトル通りのおっさんコメディーです。
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
メインをはれない私は、普通に令嬢やってます
かぜかおる
ファンタジー
ヒロインが引き取られてきたことで、自分がラノベの悪役令嬢だったことに気が付いたシルヴェール
けど、メインをはれるだけの実力はないや・・・
だから、この世界での普通の令嬢になります!
↑本文と大分テンションの違う説明になってます・・・
【完結】お花畑ヒロインの義母でした〜連座はご勘弁!可愛い息子を連れて逃亡します〜+おまけSS
himahima
恋愛
夫が少女を連れ帰ってきた日、ここは前世で読んだweb小説の世界で、私はざまぁされるお花畑ヒロインの義母に転生したと気付く。
えっ?!遅くない!!せめてくそ旦那と結婚する10年前に思い出したかった…。
ざまぁされて取り潰される男爵家の泥舟に一緒に乗る気はありませんわ!
アルファポリス恋愛ランキング入りしました!
読んでくれた皆様ありがとうございます。
*他サイトでも公開中
なろう日間総合ランキング2位に入りました!
三歳で婚約破棄された貧乏伯爵家の三男坊そのショックで現世の記憶が蘇る
マメシバ
ファンタジー
貧乏伯爵家の三男坊のアラン令息
三歳で婚約破棄され
そのショックで前世の記憶が蘇る
前世でも貧乏だったのなんの問題なし
なによりも魔法の世界
ワクワクが止まらない三歳児の
波瀾万丈
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
記憶を失くして転生しました…転生先は悪役令嬢?
ねこママ
恋愛
「いいかげんにしないかっ!」
バシッ!!
わたくしは咄嗟に、フリード様の腕に抱き付くメリンダ様を引き離さなければと手を伸ばしてしまい…頬を叩かれてバランスを崩し倒れこみ、壁に頭を強く打ち付け意識を失いました。
目が覚めると知らない部屋、豪華な寝台に…近付いてくるのはメイド? 何故髪が緑なの?
最後の記憶は私に向かって来る車のライト…交通事故?
ここは何処? 家族? 友人? 誰も思い出せない……
前世を思い出したセレンディアだが、事故の衝撃で記憶を失くしていた……
前世の自分を含む人物の記憶だけが消えているようです。
転生した先の記憶すら全く無く、頭に浮かぶものと違い過ぎる世界観に戸惑っていると……?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。
最近、投稿がありませんがどうかされましたか?
もしかして引退…?!
創作意欲がないです。
リクエストされれば書きますが、今はもうあんまり書かないですね。
感想ありがとうございます。
感想ありがとうございます。
あなたのような方からの感想が心に沁みます………。
新規開拓中で疎かになっていますが不定期で更新したいと思います。
これからもご愛読お願いします。
感想ありがとうございます。
テンプレじゃないの読みたいですかッ!?
奇想天外で「こいつアホだろ」ってなるようなの読みたいですか?
お待ちください、今暖めております!
それまでどうかご愛読お願いしますね。