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その後
しおりを挟むとりあえず、自分の家に帰っていいよといわれてその人と一緒に帰ることになった。
私の自殺を止めて、私なんかの命をもらってくれた人。
この人の名前は柊遥(ひいらぎはるか)というそうだ。
遥くんは、私の家と並ぶような名門の家だった。(うちも実は名門なのです)
気さくで、話しやすそうな感じの人なので驚いた。
「これから私はどうすればいいの?」
「う~ん、僕の婚約者になってもらおうかな?」
「へー、そうなんだ」
「驚かないの?」
「別に。どうでもいいし。」
「なんでどうでもいいの?自分のことじゃないか!」
「私の感情はなくなってきてる。なにも感じなくなってきた。
それに、この世界の全てがどうでもいいから何も感じないの。」
「そうなんだ。(まさか俺が留学している間にこんなことになるなんて、考えていなかった。)」
「ごめんな。」
「なんで遥があやまるの?死のうと思ったのも私の意志。あなたを信じたのも私の意志。
命をあげたのも私の意志。あなたが背負う必要なんてどこにもない。」
「そっか。ゆりは強いな。」
「なんで?弱いからこんなことになっているんでしょ?」
「そうなんだけど、そうじゃない。」
「よくわからないな」
「今はそれでいい。」
「そうならいいのだけれど。」
「これから、ゆりの家に行く。ゆりのお父さんとは、顔見知りだからな。」
「わかった。」
話しているうちに、私の家に着いた。
「ゆりの家に来るのは久しぶりだな。」
「遥とあったのは今日が初めてなのに何で知っているの?」
「いってなかったっけ?ゆりと俺幼馴染だよ。」
「そうだったんだ。ごめん、覚えていないな。」
「そうだと思った!ま、いいや。」
父の書斎に向かった。今の時間ならきっと部屋にいるだろう。
しかし、おかしい。いつもなら、使用人さんが出迎えてくれるはずなのに。
今日は誰も出てこない。
「すみませーん!!」遥が声をあげた。
バタバタと騒がしい足音が近づいてくる。
いったい何事だろう。
見知った顔が近づいてくる。
「お嬢様!?」
いつも無表情のメイドさんが泣きそうな顔だ。
「どうしたの?何事?」
「お嬢様がこれを残していなくなるから、みんなで探したんですよ!」
そういって、使用人あての手紙を見せる。
そういえば、そんなものも書いたな。
父と母の分は書かなかったのだ。
お世話にはなったが、きっと私がいなくなってもなにも言ってはくれないだろう。
そう思って、今までの寂しさと悲しさむなしさを伝えようとしたのでした。
「旦那様!奥様!お嬢様が帰ってこられました!!」
バタバタと遠くの方から足音が聞こえた。
「ゆり!大丈夫なの?」
「怪我はないか!?」
父と母の焦った声が聞こえた。
どうしてこんなにあせっているのだろう?
あっ、名門の家から自殺した少女がでたら、世間から騒がれるからだろうか?
長年の習慣で最悪の事態の想像ばかりができるようになっていった。
ポジティブなひとだったら、「私はもしかして愛されていた?」
って考えるかもしれない。でも、私にはそんな無駄な希望は捨て去ってしまった。
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