この世界は美しい。

アリス・ホームズ

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いつもと違う朝

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「おはよう、ゆり」

「おはようございます、ゆり」

「?おはようございます。お父様、お母様。」(いつもは挨拶なんてしないのにいったいどうして?)

「昨日、遥くんから聞いたよ。いったいなにがそこまでゆりを追い詰めていたのか考えたんだ。」

「「ゆり、今までごめんなさい。」」

「いったいどうしたというのですか?別に謝られるようなことはされていないかと。」

「今まで私はゆりちゃんの前では緊張して、ろくに話せていないことに気づいたのよ。」

「私もだ。何も言っていなければ、何も伝わらない。そのことを忘れていたようだ。
私たちがゆりが大切だ。だが、話しかけるということをしなかった。」

「自分たちの都合でゆりに、嫌な思いをさせてしまってきたことを謝罪する。」

「「本当にごめんなさい。」」


「....もういいです。今まで過ごしてきた時間は変えることはできませんから。
ですが、これからの時間は違います。だから、えっとその、、、よろしくお願いします。」

「「ありがとう(ね)」

「いえいえ。私が自ら関わろうとしなかったのもありますし、私も責任はあります。」

「そんなことは...」

「いいえ。昨日、遥くんとお話しして私にも非があったのではないかと考えるようになりました。
自分の都合で周りの人たちのことを考えられなかった、私の落ち度です。
私は、結局自分のことしか考えることができなかった。反省しています。」

「そうなのね。ということは、ゆりは少しずつ変わろうとしているのね。
私たちも、見習わなくてはね?」

「本当にな。後、もしかしたらゆりは誤解しているかも知れない事がある。
私たちが理人君を養子に迎えた理由だ。
私たちは、もしかするとゆりは立花家の跡取りになりたくないのではないかと、
ゆりの負担になっていたのではないかと考えたんだ。
だから、理人君を我が家の後継者として迎えたんだ。
決してゆりに失望したからではないのだよ。」

「でも、そのことも言っていなかったからゆりは気が付かないわよね。
本当にごめんなさい。」

「そうだったんですか!てっきり私はいらなくなったのかと...」

「「そんなことはない!!(わ)」」

「話してくれてありがとうございました。これから改めてよろしくお願いします!」

これもすべて遥くんのおかげだ。
私は本当は愛されていたんだと気が付かせてくれた。

感謝しかない。
きっと、また昔みたいに戻れるのだろうか。家族で笑いあえるのだろうか。
前に戻ったみたいだ。でも、不思議と違和感はない。

私の命だけではなく、家族関係まで修復してくれた。
これからは、遥くんの婚約者として相応しくなれるように頑張っていこう。


本に出てくるような『清々しい朝』とは」正にこのことをいうのだろう。
私は明るい気持ちで学校に向かった。

いつも下を向いているのに、今日は前を向いて歩ける。
笑顔でいられる。

気持ち一つでこんなに行動が変化するのかと自分でも驚いた。

こんなに簡単に感情が、表情が戻ってくるなんて知らなかった。

自分の行動一つでこんなに世界は変わるものなんだ。

そんな気分だったからこそ、一歩踏み出せそうだった。

それは...人間関係だ。

いつもは形だけの「ごきげんよう」だったけど、今だったら言えるかな?

いつもより少し目線が上になるだけで世界は変わる。
いつも、学校の校舎の床しか見ていなかったのが人の表情を見られるようになった。
よく見ると、周りの人に私は疎遠にされていなかった。

私が自分の殻に閉じこもっていただけなんだ。
今まで私が見てきた世界はなんて狭いんだろうと思った。

よく見ると、世界はこんなに広くて美しかった。
今までが何だったんだろうって思えるくらいに。

今なら言える。「皆さんごきげんよう!」

「ゆりさんごきげんよう」

「ごきげんよう!体調のほうは大丈夫ですの?」

「ご心配をおかけしてしまい、申し訳ありません。
無事に完治しましたのでご安心下さいませ。
そっそれと心配してくださりありがとうございます。」

どうやら、昨日のことは体調不良による欠席ということになっているらしい。
でも、本気で心配してくれているのが伝わってきて嬉しかった。

少しつっかえてしまったけれど、変に思われていないかしら?

恐る恐る相手を見ると、鼻を抑えてうずくまっていた。
他に何人かいた生徒も同じような様子だ。

いったいどうしたというのですかね?

困惑して立ち尽くしていると、
「おはよう、ゆりちゃん」

「あっ!!遥くん!!ごきげんよう!昨日はありがとうございました。
おかげさまでお母様たちと仲直りできました!」

「それはよかった。これからよろしくね?俺の婚約者様?」

「はっはい!こちらこそよろしくお願いします!遥くんに相応しくなれるように頑張ります!!」

「そこまで頑張らなくていいよ?ゆりちゃんは俺の隣にいるだけでいいんだから。」

「そうなんですかね??でも...」

「まあ、そういうとゆりちゃんは遠慮しちゃうからね。ほどほどに頑張ってね!」

「ありがとうございます。」


「えっと、その方はどちら様でしょうか?」

「はっ!大変失礼いたしました。こちら、私の婚約者の竜胆遥さんです。」

「そうだったのね!道理で二人の世界に入っているわけね!」

「そっそんなことは...」

「いいの!遠慮なさらないで!ゆりさんとは前から一度お話してみたいと思っていたのよ!」

「そうよ!いい機会だわ!皆さんで今日の放課後にお茶でも致しましょうか!」

「あっ!もちろん、男子禁制よ!!これは、女子会なんだから!!」

「えぇ~マジか。俺らも入ってみたかt「ギロリ」はいっ!すんません!またの機会で!」

遥の一にらみで男子は静かになった。

「まあまあ、遥さん、そんなにピリピリなさらないでくださいな~
ゆりさんは私たちにお任せくださいな!」

「そう。では、よろしくお願いしますね。」

「ええ。任せてくださいな?私たちはゆりさんのファンですからね!」

「ファン?ですか?なぜ??」

「まっまあ、こっちの話ですわ。とにかく、問題はありませんわ。
ゆりさんも参加してくださるかしら?」

「はい!喜んで!!」

「では、放課後にみなさんで温室に集まりましょう!」






~~~~~~

最近更新できていなくてすみません。(>_<)
その分、今日はちょっと多めに書きました!

実は学生あるある~親にスマホ・パソコン没収されていました。
(詳しくは近況ボードをみてください!)

更新遅くても見捨てないでください。

読んでくださりありがとうございました。
これからもよろしくお願いします。
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感想 1

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みんなの感想(1件)

花野りら
2021.08.22 花野りら

お気に入りです!

ゆりの心の変化に感動しました🥺
これからも応援組(o⚑'▽')o⚑*゚フレーフレー

解除

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