某有名大学探偵ゴッコサークル

叶 香音

文字の大きさ
1 / 3

1.ストーカー被害を解決せよ

しおりを挟む
 「経済学部2年の菅平あかねがストーカー被害にあっている。
  本人から事情を聞いて解決せよ」
 「なお、このメールは自動的に削除される」
都内某有名大学文学部1年、桜井桜子がノートPCのメールソフトを開くと、
ミッションNo.1という件名でこのメールが入っていた。
差出人はBravo Echo 1-1となっている。
Bravo Echo 1-1とは学長の善光寺長十郎(お侍さんみたいな名前だね)の
コードネーム。予め本人から聞かされていた。
「Bravo Echo 1-1って『ミッションインポッシブル』の主人公イーサン・ハントの
コードネームだよね。メールの文面といい、絶対この学長スパイ映画好きでしょ」
と独り言のツッコミを入れてみる。
季節は5月のゴールデンウイークあけ、
「最初の指依頼としてはちょっと早いんじゃない」
私こと、桜井桜子はとある事情(あとで説明するね)で
学長からのこういった依頼には答えなきゃならない。

大学内にあるサークル棟の一室。
入口には「ミステリー研究会」というネームプレートがぶら下がってる。
サークルメンバーは私を含めて3名。
あとは法学部1年の綾瀬綾香と理工学部1年の鉄山哲郎。
表向きは推理小説好きが集まったサークルみたいだけど、
実は私と同じようにとある事情で文学部長の依頼に答えなきゃならない3名が
集まっている。
でも、ミステリー好きと言うのは嘘じゃないよ。
私は宮部みゆきと東野圭吾とか大好きだし、綾香ちゃんは和久俊三の大ファン。
将来、弁護士兼ミステリー作家になりたくて法学部に入ったんだってさ。
哲郎はラノベが好きみたいだけど、ラノベにもミステリーっぽいのはあるから、
広い意味でひっくるめていいよね。

「最初の依頼がこれなんだ」
私のPCをのぞき込んだ綾香ちゃんが呟いた、もっと派手なのを期待してたのかな。
「ミステリーと言えば殺人事件だけど、学内の厄介ごとで殺人事件なんて
滅多に起きないと思うよ」と私。
「そうだよね、こういった地味な依頼が多いんだろうな」
綾香ちゃんはやっぱり少し残念そう。
「このメールは自動的に削除されるって、コピーして端末に残してもいいのかな」
流石理系、哲郎は目の付け所が眉毛の下、私たちとは違うよね(皮肉です)。
「メールサーバーに残っていなければいいって事じゃないの」
面倒臭そうに私が答えると、
「でも、端末からだとサーバーのメールデータは完全には消せないよ」
「もうその話はいいから!本題に入ろうよ」
綾香がしびれを切らしてお怒り心頭モード。
「でもさ、菅平あかねって全然知らないし、経済学部の2年じゃ接点ないわよね」
「まずはどうやってコンタクトを取るかからかな」
「学長の依頼を受けた密偵ですって、話に行くわけにはいかないし」
その時、サークル室のドアがノックされた。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

熟女愛好家ユウスケの青春(熟女漁り)

MisakiNonagase
現代文学
高校まで勉強一筋で大学デビューをしたユウスケは家庭教師の教え子の母親と不倫交際するが、彼にとって彼女とが初の男女交際。そこでユウスケは自分が熟女好きだと自覚する。それからユウスケは戦略と実戦を重ねて、清潔感と聞き上手を武器にたくさんの熟女と付き合うことになるストーリーです。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

還暦の性 若い彼との恋愛模様

MisakiNonagase
恋愛
還暦を迎えた和子。保持する資格の更新講習で二十代後半の青年、健太に出会った。何気なくてLINE交換してメッセージをやりとりするうちに、胸が高鳴りはじめ、長年忘れていた恋心に花が咲く。 そんな還暦女性と二十代の青年の恋模様を書いたストーリーです。

隣に住んでいる後輩の『彼女』面がガチすぎて、オレの知ってるラブコメとはかなり違う気がする

夕姫
青春
【『白石夏帆』こいつには何を言っても無駄なようだ……】 主人公の神原秋人は、高校二年生。特別なことなど何もない、静かな一人暮らしを愛する少年だった。東京の私立高校に通い、誰とも深く関わらずただ平凡に過ごす日々。 そんな彼の日常は、ある春の日、突如現れた隣人によって塗り替えられる。後輩の白石夏帆。そしてとんでもないことを言い出したのだ。 「え?私たち、付き合ってますよね?」 なぜ?どうして?全く身に覚えのない主張に秋人は混乱し激しく否定する。だが、夏帆はまるで聞いていないかのように、秋人に猛烈に迫ってくる。何を言っても、どんな態度をとっても、その鋼のような意思は揺るがない。 「付き合っている」という謎の確信を持つ夏帆と、彼女に振り回されながらも憎めない(?)と思ってしまう秋人。これは、一人の後輩による一方的な「好き」が、平凡な先輩の日常を侵略する、予測不能な押しかけラブコメディ。

野球部の女の子

S.H.L
青春
中学に入り野球部に入ることを決意した美咲、それと同時に坊主になった。

まなの秘密日記

到冠
大衆娯楽
胸の大きな〇学生の一日を描いた物語です。

処理中です...