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大陸放浪編
水面の都~到着~
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私たちの船旅はそれから一週間の時を過ごした。やがてペネロペ都市国家がその姿を現した。
水面の都と呼ばれるその姿は、まるで海面に直接建物が聳え立っているかのようだった。
茶色と白の建物が立ち並ぶ中、港に近づくと幾艘ものボートや何隻もの帆船が漂っていた。
私は異国の景色に見惚れているとルークの怒声が聞こえてきた。
「おい、もう上陸するぞ。ぼけっとしてんな」
はいと私は返事をして接岸に備えた。ルークは港にヨットを近づけるとひょいっと上陸した。そして手早くロープで固定し、停泊させた。ルークがよしと声をかけると、私も荷物を持って地上に降り立った。
「あー、やっと着いた。やれやれ気を張ったぜ」
「お疲れさまでした」
私が労うとルークは自分で肩をとんとんと叩いた。
「まあ、交易船に乗ってるよりは遥かに快適だったからな。やっぱり自分で操縦する方がいいな」
「……もしかして、ルークさん船酔いするんですか?」
ルークがぎくりとする。それから髪をかき上げ、爽やかかつ嘘くさい笑顔を作る。
「ま、まさか。おれが船如きで弱るはずがないだろう。ほら、さっさと加護を回収しに行くぞ」
そそくさと荷物を持ち、ルークは率先して都に向かっていった。
「えーっと、次の相手はリアンとかいって大使館で働いてるんだな?」
「その通りです。ルークさんと違って正真正銘の紳士です。大使館ではきちんと対応してくださいね」
「えー。あれすると肩凝るんだよな。ぼんやり観光気分で乗っていた誰かさんと違って船を操舵して疲れてるし。本当に労わって肩でも揉むって優しさも無いからな」
不平を漏らすルークに私はメイスを持って、その背後に立った。
「それじゃあ、これで肩でも叩きましょうか?」
「あ、やっぱ、いいわ。おれ血行が良いから。早速、大使館行こうぜ。もちろんペネロペ都市国家の公用語であるミラ語は話せるよな?」
「ミラ語も読み書きできますよ。西大陸の言語は大体日常会話レベルなら大丈夫です」
「ヒュー。流石優等生だな。おれは喋るのだけでね。まあどこ行っても通貨と数字はわかるし、そろばんは使えるぜ」
「普段からそんなことばかりしてきたんですね……」
「金銭は尊いぜ? そうだ、大事なことを忘れてた。乗って来たヨットをとりあえず港の管理組合に売り飛ばすか」
「……好きにして下さい」
ルークは管理組合に小走りで駆けていき、二十分後ニコニコ顔で戻って来た。
「いやぁー、流石ペネロペ都市国家。金持ちが多いだけのことはあるな」
「いくらで売れたんです?」
「元値の二倍。流石のおれもそれ以上は吹っ掛けなかったぜ」
「十分暴利です!腕より口の方が立つんじゃないですか?」
私は冷ややかにルークを見たが、ルークはご機嫌で金の入った袋を揺らしてる。
「才能が豊か過ぎておれも時々自分が怖くなるよ。それじゃあ、改めて大使館に向かうか。ペネロペなら馬車よりゴンドラだな。待ってろ、おれが交渉してやる」
ペネロペ都市国家には無数の運河が流れている。そのため主な交通機関は馬車よりも、運河を渡るゴンドラやトラゲットと言われる渡り船が発達している。
ルークが身振り手振りを加えつつ、ゴンドリーエと言われる船頭と交渉を行う。
なかなか白熱した値段交渉の末、ゴンドリーエが折れた。
私たちは今度はゴンドラに乗り込み、フローレンス王国大使館へと向かった。
水面の都と呼ばれるその姿は、まるで海面に直接建物が聳え立っているかのようだった。
茶色と白の建物が立ち並ぶ中、港に近づくと幾艘ものボートや何隻もの帆船が漂っていた。
私は異国の景色に見惚れているとルークの怒声が聞こえてきた。
「おい、もう上陸するぞ。ぼけっとしてんな」
はいと私は返事をして接岸に備えた。ルークは港にヨットを近づけるとひょいっと上陸した。そして手早くロープで固定し、停泊させた。ルークがよしと声をかけると、私も荷物を持って地上に降り立った。
「あー、やっと着いた。やれやれ気を張ったぜ」
「お疲れさまでした」
私が労うとルークは自分で肩をとんとんと叩いた。
「まあ、交易船に乗ってるよりは遥かに快適だったからな。やっぱり自分で操縦する方がいいな」
「……もしかして、ルークさん船酔いするんですか?」
ルークがぎくりとする。それから髪をかき上げ、爽やかかつ嘘くさい笑顔を作る。
「ま、まさか。おれが船如きで弱るはずがないだろう。ほら、さっさと加護を回収しに行くぞ」
そそくさと荷物を持ち、ルークは率先して都に向かっていった。
「えーっと、次の相手はリアンとかいって大使館で働いてるんだな?」
「その通りです。ルークさんと違って正真正銘の紳士です。大使館ではきちんと対応してくださいね」
「えー。あれすると肩凝るんだよな。ぼんやり観光気分で乗っていた誰かさんと違って船を操舵して疲れてるし。本当に労わって肩でも揉むって優しさも無いからな」
不平を漏らすルークに私はメイスを持って、その背後に立った。
「それじゃあ、これで肩でも叩きましょうか?」
「あ、やっぱ、いいわ。おれ血行が良いから。早速、大使館行こうぜ。もちろんペネロペ都市国家の公用語であるミラ語は話せるよな?」
「ミラ語も読み書きできますよ。西大陸の言語は大体日常会話レベルなら大丈夫です」
「ヒュー。流石優等生だな。おれは喋るのだけでね。まあどこ行っても通貨と数字はわかるし、そろばんは使えるぜ」
「普段からそんなことばかりしてきたんですね……」
「金銭は尊いぜ? そうだ、大事なことを忘れてた。乗って来たヨットをとりあえず港の管理組合に売り飛ばすか」
「……好きにして下さい」
ルークは管理組合に小走りで駆けていき、二十分後ニコニコ顔で戻って来た。
「いやぁー、流石ペネロペ都市国家。金持ちが多いだけのことはあるな」
「いくらで売れたんです?」
「元値の二倍。流石のおれもそれ以上は吹っ掛けなかったぜ」
「十分暴利です!腕より口の方が立つんじゃないですか?」
私は冷ややかにルークを見たが、ルークはご機嫌で金の入った袋を揺らしてる。
「才能が豊か過ぎておれも時々自分が怖くなるよ。それじゃあ、改めて大使館に向かうか。ペネロペなら馬車よりゴンドラだな。待ってろ、おれが交渉してやる」
ペネロペ都市国家には無数の運河が流れている。そのため主な交通機関は馬車よりも、運河を渡るゴンドラやトラゲットと言われる渡り船が発達している。
ルークが身振り手振りを加えつつ、ゴンドリーエと言われる船頭と交渉を行う。
なかなか白熱した値段交渉の末、ゴンドリーエが折れた。
私たちは今度はゴンドラに乗り込み、フローレンス王国大使館へと向かった。
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