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第一章 日下部さん家の四姉妹
1.勇者と姉妹の再会①
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「…………帰ってきたのか?」
目の前には見慣れた光景。
僕はリビングのソファに座っており、正面に置かれたテレビの中では白髪隻眼の主人公が全裸のヒロインを抱えながら異形の魔物と戦っていた。
つい数日前まで自分がやっていたようなことをアニメキャラがやっている――非常に不思議な気持ちだった。
「はあ……終わった。ようやく冒険の終わりだ」
脱力して、深々とソファに背中を預ける。
間違いなく帰って来れたようだ。女神様を疑っていたわけではないのだが……ちゃんと帰還を確認できたことで安堵の溜息が漏れてくる。
「疲れたな……もう寝ちゃおうかなあ」
身体を襲ってくる激しい倦怠感。
考えても見れば……僕は先ほどまで魔王と戦っていたのだ。
魔王との戦いで負ったケガは女神様が気を利かせてくれたのか、いつの間にか消えていた。
だが……精神的な疲労。安堵と共に押し寄せてきた脱力感は、なおも身体を蝕んでいる。
このまま、ソファの柔らかな感触に身をゆだね、眠りの世界に落ちてしまおうか。
そんなことを考えた時……背後に人の気配が立った。
「寝ちゃダメですよー、弟くん。もう晩御飯ができるますからね」
「っ……!」
背中にかけられた声に一気に脳が覚醒する。
バッと勢いよく振り返ると――ソファの後ろには懐かしい顔が立っていた。
「か、華音姉さん……!?」
「はい、華音お姉ちゃんですよー。どうかしたのかしら、そんなに驚いたりして」
背後に立っていたのは20代前半ほどの年齢の女性である。清潔感のあるブラウスに紺のロングスカートを着て、クマの絵柄がついた前掛けのエプロンを腰に巻いていた。
柔らかそうなウェーブがかかった栗毛の髪を伸ばし、包み込むような優しい微笑みを浮かべたその人の名前は日下部華音さん。
僕の自宅の隣に住んでいるお隣さん。子供の頃から姉弟同然に育った日下部四姉妹の長女であり、この世界の時間軸で1年前に亡くなった兄と結婚していた義理の姉である。
「っ……姉さん!」
「ひゃっ!?」
懐かしい女性の顔を見て、僕の胸に抑えきれない激情が湧き上がってくる。
胸を熱くする懐かしさのまま、ソファから飛び上がって華音姉さんに抱き着いてしまった。
「うっ……姉さん、姉さん……!」
「弟くん……どうしましたか?」
華音姉さんの胸に顔をうずめ、僕は堪えきれずに涙を流した。
僕が異世界に行っていたことを華音姉さんは知らない。こんなことをしたら不審がられてしまう――そんな危惧はあったが、それでも懐かしさと愛おしさを抑えられなかった。
幼い頃に両親を亡くし、さらに事故で兄を喪い……天涯孤独の身の上になった僕がそれでもこの世界に戻ってきた理由の1つは華音姉さんに会うためだったのだから。
「……怖いことがあったんですね。弟くん、可哀そうに……」
事情など何も分かっていないだろうに、華音姉さんが優しい声をかけてくれた。
僕を抱きしめ……そのまま後頭部に手を置き、まるで幼い子供をあやすようにゆっくりと撫でてくる。
ふくよかすぎる胸。母性の塊に顔が押しつけられ、同時に慈母のごとき優しい手つきで頭を撫でられる。心地良さのあまり昇天してしまいそうだった。
「よしよし……お姉ちゃんはここにいますよ? 弟くんは1人じゃない。お姉ちゃんが守ってあげますから大丈夫ですよー」
「っ……!」
それはかつて、兄の葬式でかけてくれた言葉と同じものである。
夫を喪ったのは華音姉さんも同じだというのに、こうして優しく抱きしめて慰めの言葉をかけてくれたのだ。
天涯孤独となった僕が、その言葉にどれほど救われたか……もはや言葉にならなかった。
「大丈夫、大丈夫ですよ。弟くん。お姉ちゃんがいますよ。お姉ちゃんはいなくなったりしませんからねー」
「…………」
心地良い感触に、母性と安心感に満ちた言葉。
天国のような居心地の良さに身を任せて、僕は全ての苦しみから解脱して忘我の極致へと至ろうとして……。
「弟くんは甘えん坊さんですねー…………はい、どうぞ。お姉ちゃんのおっぱい飲んでもいいですよー」
「ふおおおおおおおおおおおおおおっ!?」
慌てて華音姉さんから飛び退いた。
鋼の意志でバブみの拘束から離れた僕が目にしたのは、ブラウスの上半分を開き、白のブラジャーを露出させた華音姉さんの姿である。
メロンのようにたわわに実った膨らみがさらされ、深すぎる谷間が僕の目の前に立ちふさがっていた。
いやいやいやいや!
抱き着かれている状態で、どうやってそこまで脱いだの!?
義理の弟の前で下着を露出して何をするつもりだったんだ!?
「なっ、ななななななな……何を脱いでいるんですか、あなたは!?」
「え……? お姉ちゃんに甘えたかったんですよね? おっぱいを飲ませてあげようとしてたんですけどー……」
「そこまで求めてないからね!? というか、華音姉さんは赤ちゃんいないからお乳は出ないでしょう!?」
兄と華音姉さんの間に子供はいない。
赤ん坊が生まれていないのだから、お乳など出るわけがなかった。
「お姉ちゃんの愛を馬鹿にしないでください! 可愛い弟くんのためだったら、根性で牝牛のようにお乳を出して見せますから!」
「愛が重い! そこまでいくと逆に怖いんだけど!?」
そうだ……華音姉さんはこういう人だった。
元々、母性的で面倒見が良い女性だったのだが……兄が亡くなってからは「お兄さんの分まで弟君のことをいっぱい可愛がりますから!」とますます愛情に拍車がかかったのだ。
事あるごとに僕のことを甘やかしてきて、添い寝をしようとしたり風呂場で背中を流そうとしたり……義理の姉弟としては過剰なほどの愛情を注いできていた。
兄の分までというか……兄に向けるはずだった愛情が行き場を失くして暴走し、僕に集中しているだけな気がする。
「か、華音姉さん……とりあえず胸をしまってくれ。僕はもう落ち着いたから……」
「むう、もっと甘えてくれても良かったんですけどねー……お姉ちゃん、ちょっと残念」
華音姉さんは不服そうな顔でブラウスのボタンを留めていく。
「それにしても……急に抱き着いてくるなんてどうしたんですかー? 玲さんが帰ってきたのかと思いましたよー?」
玲さん――八雲玲一というのは亡くなった僕の兄のことである。
華音姉さんも普段は何故か旧姓である『日下部』を名乗っているが、戸籍上はまだ『八雲』姓のはずだ。
「玲さんもお姉ちゃんのおっぱいが大好きでしたから。さっきの弟くんみたいによく抱き着いて来ましたよー?」
「…………そうなんだ」
その情報は知りたくなかった。
どうして、死んだ後になって兄の性癖を知らされなければいけないのだろう。
「お姉ちゃんの胸に抱き着いてきて、『お仕事疲れたからおっぱい欲しいでチュー』ってチュッチュペロペロとしてきて、『ばぶー、ばぶー」と可愛らしく甘えてきて……」
「その情報は知りたくなかったあああああああああ!」
もう1度言おう!
どうして! 死んだ後になって! 兄の性癖を知らされなければいけないのだっ!!
いや、兄貴も何やってんの!?
あの巨大な胸に甘えたくなる気持ちはわかるけど!
うん。本当に……とんでもなく、痛いほどによくわかるけれども!!
「うっわ……なんか悲しいやら虚しいやら切ないやらで、逆にテンション上がってきた。何だろう、この胸を熱く焦がすような熱い感情は……」
おそらくというか、間違いなく殺意である。
もしも兄が生きてこの場にいたら、全身全霊でアッパーカットを喰らわしてやったことだろう。
ともあれ……華音姉さんのおっぱいパニックのおかげで冷静になれた気がする。
今の状態であれば、日下部さん四姉妹の他の3人と再会しても、以前の僕と同じようにふるまうことができるはずだ。
深々と深呼吸を繰り返している僕に、華音姉さんが不思議そうに首を傾げた。
「よくわからないけれど……落ち着いたのなら妹達を呼んできてくれますか? そろそろ夕飯ができそうですからねー」
「……わかった。すぐに呼んでくるよ」
さっそく、他の3人と顔を合わせる機会がやってきたようだ。
僕はリビングから出て、2階に続いている階段を上がっていった。
目の前には見慣れた光景。
僕はリビングのソファに座っており、正面に置かれたテレビの中では白髪隻眼の主人公が全裸のヒロインを抱えながら異形の魔物と戦っていた。
つい数日前まで自分がやっていたようなことをアニメキャラがやっている――非常に不思議な気持ちだった。
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だが……精神的な疲労。安堵と共に押し寄せてきた脱力感は、なおも身体を蝕んでいる。
このまま、ソファの柔らかな感触に身をゆだね、眠りの世界に落ちてしまおうか。
そんなことを考えた時……背後に人の気配が立った。
「寝ちゃダメですよー、弟くん。もう晩御飯ができるますからね」
「っ……!」
背中にかけられた声に一気に脳が覚醒する。
バッと勢いよく振り返ると――ソファの後ろには懐かしい顔が立っていた。
「か、華音姉さん……!?」
「はい、華音お姉ちゃんですよー。どうかしたのかしら、そんなに驚いたりして」
背後に立っていたのは20代前半ほどの年齢の女性である。清潔感のあるブラウスに紺のロングスカートを着て、クマの絵柄がついた前掛けのエプロンを腰に巻いていた。
柔らかそうなウェーブがかかった栗毛の髪を伸ばし、包み込むような優しい微笑みを浮かべたその人の名前は日下部華音さん。
僕の自宅の隣に住んでいるお隣さん。子供の頃から姉弟同然に育った日下部四姉妹の長女であり、この世界の時間軸で1年前に亡くなった兄と結婚していた義理の姉である。
「っ……姉さん!」
「ひゃっ!?」
懐かしい女性の顔を見て、僕の胸に抑えきれない激情が湧き上がってくる。
胸を熱くする懐かしさのまま、ソファから飛び上がって華音姉さんに抱き着いてしまった。
「うっ……姉さん、姉さん……!」
「弟くん……どうしましたか?」
華音姉さんの胸に顔をうずめ、僕は堪えきれずに涙を流した。
僕が異世界に行っていたことを華音姉さんは知らない。こんなことをしたら不審がられてしまう――そんな危惧はあったが、それでも懐かしさと愛おしさを抑えられなかった。
幼い頃に両親を亡くし、さらに事故で兄を喪い……天涯孤独の身の上になった僕がそれでもこの世界に戻ってきた理由の1つは華音姉さんに会うためだったのだから。
「……怖いことがあったんですね。弟くん、可哀そうに……」
事情など何も分かっていないだろうに、華音姉さんが優しい声をかけてくれた。
僕を抱きしめ……そのまま後頭部に手を置き、まるで幼い子供をあやすようにゆっくりと撫でてくる。
ふくよかすぎる胸。母性の塊に顔が押しつけられ、同時に慈母のごとき優しい手つきで頭を撫でられる。心地良さのあまり昇天してしまいそうだった。
「よしよし……お姉ちゃんはここにいますよ? 弟くんは1人じゃない。お姉ちゃんが守ってあげますから大丈夫ですよー」
「っ……!」
それはかつて、兄の葬式でかけてくれた言葉と同じものである。
夫を喪ったのは華音姉さんも同じだというのに、こうして優しく抱きしめて慰めの言葉をかけてくれたのだ。
天涯孤独となった僕が、その言葉にどれほど救われたか……もはや言葉にならなかった。
「大丈夫、大丈夫ですよ。弟くん。お姉ちゃんがいますよ。お姉ちゃんはいなくなったりしませんからねー」
「…………」
心地良い感触に、母性と安心感に満ちた言葉。
天国のような居心地の良さに身を任せて、僕は全ての苦しみから解脱して忘我の極致へと至ろうとして……。
「弟くんは甘えん坊さんですねー…………はい、どうぞ。お姉ちゃんのおっぱい飲んでもいいですよー」
「ふおおおおおおおおおおおおおおっ!?」
慌てて華音姉さんから飛び退いた。
鋼の意志でバブみの拘束から離れた僕が目にしたのは、ブラウスの上半分を開き、白のブラジャーを露出させた華音姉さんの姿である。
メロンのようにたわわに実った膨らみがさらされ、深すぎる谷間が僕の目の前に立ちふさがっていた。
いやいやいやいや!
抱き着かれている状態で、どうやってそこまで脱いだの!?
義理の弟の前で下着を露出して何をするつもりだったんだ!?
「なっ、ななななななな……何を脱いでいるんですか、あなたは!?」
「え……? お姉ちゃんに甘えたかったんですよね? おっぱいを飲ませてあげようとしてたんですけどー……」
「そこまで求めてないからね!? というか、華音姉さんは赤ちゃんいないからお乳は出ないでしょう!?」
兄と華音姉さんの間に子供はいない。
赤ん坊が生まれていないのだから、お乳など出るわけがなかった。
「お姉ちゃんの愛を馬鹿にしないでください! 可愛い弟くんのためだったら、根性で牝牛のようにお乳を出して見せますから!」
「愛が重い! そこまでいくと逆に怖いんだけど!?」
そうだ……華音姉さんはこういう人だった。
元々、母性的で面倒見が良い女性だったのだが……兄が亡くなってからは「お兄さんの分まで弟君のことをいっぱい可愛がりますから!」とますます愛情に拍車がかかったのだ。
事あるごとに僕のことを甘やかしてきて、添い寝をしようとしたり風呂場で背中を流そうとしたり……義理の姉弟としては過剰なほどの愛情を注いできていた。
兄の分までというか……兄に向けるはずだった愛情が行き場を失くして暴走し、僕に集中しているだけな気がする。
「か、華音姉さん……とりあえず胸をしまってくれ。僕はもう落ち着いたから……」
「むう、もっと甘えてくれても良かったんですけどねー……お姉ちゃん、ちょっと残念」
華音姉さんは不服そうな顔でブラウスのボタンを留めていく。
「それにしても……急に抱き着いてくるなんてどうしたんですかー? 玲さんが帰ってきたのかと思いましたよー?」
玲さん――八雲玲一というのは亡くなった僕の兄のことである。
華音姉さんも普段は何故か旧姓である『日下部』を名乗っているが、戸籍上はまだ『八雲』姓のはずだ。
「玲さんもお姉ちゃんのおっぱいが大好きでしたから。さっきの弟くんみたいによく抱き着いて来ましたよー?」
「…………そうなんだ」
その情報は知りたくなかった。
どうして、死んだ後になって兄の性癖を知らされなければいけないのだろう。
「お姉ちゃんの胸に抱き着いてきて、『お仕事疲れたからおっぱい欲しいでチュー』ってチュッチュペロペロとしてきて、『ばぶー、ばぶー」と可愛らしく甘えてきて……」
「その情報は知りたくなかったあああああああああ!」
もう1度言おう!
どうして! 死んだ後になって! 兄の性癖を知らされなければいけないのだっ!!
いや、兄貴も何やってんの!?
あの巨大な胸に甘えたくなる気持ちはわかるけど!
うん。本当に……とんでもなく、痛いほどによくわかるけれども!!
「うっわ……なんか悲しいやら虚しいやら切ないやらで、逆にテンション上がってきた。何だろう、この胸を熱く焦がすような熱い感情は……」
おそらくというか、間違いなく殺意である。
もしも兄が生きてこの場にいたら、全身全霊でアッパーカットを喰らわしてやったことだろう。
ともあれ……華音姉さんのおっぱいパニックのおかげで冷静になれた気がする。
今の状態であれば、日下部さん四姉妹の他の3人と再会しても、以前の僕と同じようにふるまうことができるはずだ。
深々と深呼吸を繰り返している僕に、華音姉さんが不思議そうに首を傾げた。
「よくわからないけれど……落ち着いたのなら妹達を呼んできてくれますか? そろそろ夕飯ができそうですからねー」
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