レイラ

かお

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屋敷編

間話① 父の想い

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なぜあんな事を言ってしまったのだろうか?
レイラの父、アーロンは1人、自分の書斎で車内で娘に言った事を後悔していた。

分かっているのだ。娘のレイラにとってグリフィス家の生活は確かに窮屈であろう。
本当なら年頃の他の娘同様に自由に遊び、適度に勉強し、満足したら家で両親と美味しいご飯を食べ、眠りにつく。そんな生活を親として送らせてやりたかった。

しかし、グリフィス家は長い歴史を持つ名家である。

私も昔から当時の主であった父に幼い頃から屋敷に缶詰にされ、様々な分野の学問を頭に叩き込まれて育った。外には滅多に出れず、唯一出れるのが父の付き添いで出かける時だけであった。

自分でも理不尽に感じる事はあったので娘の気持ちは痛い程分かる。
だが、偉大なる先人達から引き継いだものを身勝手な理由で台無しにする事もできない。

葛藤に苛まれる。
しかもアーロンには誤算があった。
それは自分の子どもが「息子」ではなく、「娘」であること。グリフィス家は昔からずっと男が主体となって地位を確立させてきた。

アーロンの誤算はレイラが生まれてからも更に続く。妻は元々身体が丈夫な方では無かった。レイラですら無事に産まれたのが奇跡な位である。

レイラが生まれた当時、まだアーロンの父であるグリフィス家先代当主は存命であり、その父にアーロンと妻は出来損ないと罵られた。

「後継者となる男児を早く作れ!」
私の父は自身が病気で死ぬ間際まで私に言い続けていた。それが私には重荷となっていた。父が死んだ時は悲しさよりも安堵の溜息が勝ったほどであった。
また、その頃には妻も娘のレイラに対してより一層教育面で厳しく指導するようになっていた。

きっと妻は妻で肩身が狭かった事だろう。
だからこそ報いる為にレイラの教育に異常な程力を注いでいた。
「どうしてこうなってしまったのか。」
家の為にやってきたことだが、父娘の距離は離れる一方だ。
「明日レイラに謝ろう。」
アーロンはそう心に誓った。


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